日EU・EPAの原産地証明書は・・・

日EU・EPAの原産地証明書は、TPPに引き続き、自己証明とのことです。

いよいよ自己証明が趨勢になりそうですね。

EUは、FTAで検認を行うので有名です。

韓国とEUのFTAでも際だった検認(FTA利用における原産地証明の確からしさを輸入国から確認を要求すること)の数が記録されています。

年間に2800件以上、つまりは営業日当り13件弱の検認が韓国EUでなされています。これが日本になると経済規模からもっと多くの検認がされる事になるでしょう。

検認で「証明が否認」されれば、FTA活用で関税の減免を受けたメリット金額は全て払うことになることは当然として、追加でペナルティを支払うことになります。

日EU・EPAが自己証明となれば、企業側の運営は大変なことになります。原産地証明が正しくても、検認への対応をせねばならないし、もし間違っていたら、とても面倒なことになります。

その準備は今から初めても遅くはありません。

当社では、会社のFTA原産地証明が妥当かどうかの検証をするサービスをしております。

詳しくはこちらにリーフレットがあります。

 

ジェトロの日EU経済連携協定(EPA)大枠合意セミナーに行ってきました。自動車関連の関税引き下げは・・・

さすがに「大枠合意」なので、セミナー自身の時間は1時間。(質疑+30分)

講演者

  1. 日EU・EPAの概要
    • 外務省 欧州連合経済室長 大塚 和也氏
  2. 日EU・EPA合意の企業に取っての意義
    • 経済産業省通商政策局 経済連携課長 山口 仁氏
  3. 日EU・EPAと新たなビジネス機会
    • ジェトロ 海外調査部 欧州ロシアCIS課長 田中 晋氏

細かいことは詰まっていない領域が多いようです。

EU側の即時関税撤廃率は貿易額ベースで81.7%。最終的に100%になります。

穣許に関して(自動車関連:%は2013年4月段階でのEUのMFN税率)

  • 乗用車
    • 8年目撤廃、10%(段階的撤廃)
  • トラック
    • 8年目撤廃、3.5~22%
  • バス
    • 即時撤廃、13年目撤廃、10~16%
  • トラクター
    • 即時撤廃、13年目撤廃、3~16%
  • 原動機付きシャシ
    • 8年目撤廃、4.5~19%
  • 二輪車(500cc以下)
    • 6年目撤廃、8%
  • 二輪車(500cc超)
    • 4年目撤廃、6%

穣許に関して(自動車部品関連:%は2013年4月段階でのEUのMFN税率)

  • 自動車用ゴム製空気タイヤ
    • 即時撤廃、4.5%
  • ガスケット、ワッシャー
    • 即時撤廃、2.5%
  • ガソリンエンジン
    • 即時撤廃、2.7~4.2%
  • ディーゼルエンジン
    • 即時撤廃、4年目撤廃、2.7~4.2%
  • エンジン関連部品
    • 即時撤廃、2.7%
  • 真空ポンプの部品
    • 即時撤廃、2.2%
  • 自動車用エアコン
    • 即時撤廃、2.7%
  • 伝動軸(クランクシャフト)
    • 6年目撤廃、4%
  • スターター
    • 即時撤廃、3.2%
  • ワイパー
    • 即時撤廃、2.7%
  • ECU・センサー類
    • 即時撤廃、2.7~2.8%
  • ランプ
    • 即時撤廃、2.7%
  • バンパー
    • 即時撤廃、4年目撤廃、3~4.5%
  • シートベルト
    • 即時撤廃、6年目撤廃、3~4.5%
  • ブレーキ
    • 即時撤廃、3~4.5%
  • ギヤボックス
    • 即時撤廃、3~4.5%
  • 駆動軸
    • 即時撤廃、3~4.5%
  • サスペンション
    • 即時撤廃、3~4.5%
  • マフラー(消音装置及び排気管)
    • 即時撤廃、3~4.5%
  • クラッチ
    • 4年目撤廃、3~4.5%
  • ステアリング
    • 即時撤廃、3~4.5%
  • エアバッグ
    • 即時撤廃、4年目撤廃、3~4.5%
  • ラジエーター
    • 即時撤廃、4年目撤廃、3~4.5%

 

原産地証明書ですが、第三者証明か自己証明かを質問しました。

詳細を詰めている、ということでお答頂けませんでした。

しかし、

私は答えを知ってしまいました・・・

(意地悪ですが、ここでは発表を控えさせて頂きます。)

 

 

インドの方のご相談:日インドCEPAを使いたい

外国の方のバイタリティは凄いものがあります。

企業を興され、日本の優れた商品をインドに販売したいという方がメールを通じ、コンタクトされました。

今日、お会いしていろいろ話をしました。

私もインドとは縁遠くないので、関心もあり、とても楽しい時間を過ごしました。

日本の商品を販売するに当り、日インドCEPAを是非活用したい、いくつか質問があるとのことで、お答えできることをお答えしました。

よく勉強されていらっしゃいます。

日本語もペラペラで、全く問題なし。

まだまだベーシックの質問が多かったので、気軽に答えていたら、「プロのサービスを受けているのでお支払いします。」

「別にいいですよ。まだ、たいした質問ではないし。」

「プロはその専門性の対価を受けるべきだと思っています。」

いいですね。この考え方。

今後の支援では頂くということで、お話しを終わりました。

原産地証明を生産者からもらう話も進めていらっしゃって、びっくりすることに対応してもらえるという答えをもらっているとのこと。

交渉力も凄いです。

若い人ですが、今日は様々な事を学ばせて頂きました。

 

ジェトロによる「日EU経済連携協定(EPA)大枠合意セミナー ~日EU・EPAの企業にとっての意義と新たなビジネス機会」

ジェトロによる、「EU経済連携協定(EPA)大枠合意セミナー
EU・EPAの企業にとっての意義と新たなビジネス機会」が7月31日に催されます。

私は参加申込みをしました。

定員は150名とのこと。

多分人気セミナーになると思うので、お早めに申し込んだ方がいいですよ。
・ もうアウトかもしれません。

 

日本とEUのEPAが大枠合意に

日本とEUのEPAが大枠合意となりそうです。

日本に取ってのメガFTA(と言ってもASEANとのFTAが既にありますが)

「大筋合意」ではなく、「大枠合意」。

TPPが頓挫したのでなんとかしたい気持ちが、合意レベルを変えることで現れていますが、とにもかくにも自由貿易の火を消すことなくここまで来たことはうれしい限りです。

メディアは、「ワインの値段が下がる」とあおっていますが、ボトル1本100円も関税はさがりませんから、消費者の実売価格には殆ど影響ないと思います。

これから出てくるであろう情報や協定文書を読み込む必要がありますが、とても楽しみにしています。

GEFでのセミナーだけではなく、FTA戦略的研究会でも早速取り上げていく予定です。

 

第16回Global Edge Forum の無料セミナーを名古屋で開催します。「世界を相手に勝ち抜くためのグローバルサプライチェーン戦略とは」

第16回Global Edge Forum の無料セミナーを名古屋で開催します。

今回は、株式会社日立ソリューションズとの共催です。テーマは、グローバルサプライチェーンとFTA活用です。

名古屋は、セミナーの要望が多く、今回は日立ソリューションズさんとニーズがマッチし、行う運びとなりました。

■ テーマ ■

第16回GEF無料セミナー
「世界を相手に勝ち抜くためのグローバルサプライチェーン戦略とは」
~FTAの活用に向けての備え~

■ 日時 ■

2017年6月23日(金)13:30~16:30
■ 場所 ■

名古屋ルーセントタワー 16階
株式会社日立ソリューションズ
名古屋市西区牛島町6-1 名古屋ルーセントタワー

■ スケジュール ■

13:30~14:20: 特別講演
「グローバル競争時代におけるFTAの活用指南」
株式会社ロジスティック 代表取締役 嶋 正 和

14:20~15:00: セッション1
「揺れ動く国際情勢の中で高まるグローバルサプライチェーン全体最適化の重要性」
日立ソリューションズ 経営企画本部 渡邉 浩一

15:10~15:50: セッション2
「貿易実務のコンプライアンス強化と業務効率化」
日立ソリューションズ ビジネスプラットフォーム本部 鹿野 拓也

15:50~16:30: セッション3
「法令リスク回避のための厳格な輸出管理」
日立ソリューションズ ビジネスプラットフォーム本部 床谷 圭太

■ 定 員 ■
50名

■ 費 用 ■
無料

■ お申し込み ■
こちらから

中小企業大学校 関西 で1日FTAのレクチャーを行ってきました

昨年も行ったFTAに関するレクチャーを中小企業大学校(関西)で行ってきました。

午前2.5時間、午後3.5時間、合計6時間の長丁場でした。

海外に進出する(している)企業向けのもので、TPPにアメリカが参加しないと言うことで、6社の方々がご参加。

逆に、それぞれのお話しを伺いながらレクチャーを進められたので良かったなと思っています。

最近の私のやり方では、ネットを使っての情報収集及び演習を多く取り入れています。

ご参加の皆さんにより身近に感じていただけたらよかったのですか。

アンケート結果が不安です。

 

EPA活用セミナー本年度最終回@岡山

経済産業省の補助事業で東京共同会計事務所が主催しています「EPA活用セミナー」。本年は11回のセミナーを行いましたが、その11回目が岡山で本日行われました。

来年度も予算がついているので、来年度も同じようなセミナーがあると思います。
・ 年度入札なので、来年も東京共同会計事務所が受託できるかわかりませんが

岡山は、福山と同じでジェトロとの共催で行いました。

参加者は40名弱。まあまあの参加者数ではないでしょうか。

11回の講演で私の資料もかなり変わってきました。

話すことで勉強ができたいい機会でした。

7ヶ月に渡るFTAコンサルティングが一つ終わりました

6月から開始したFTA関連コンサルティングのプロジェクトが一つの区切りを迎えました。

FTAの証明などで問題もあり、今後の世界戦略でもFTAは不可欠な企業での対応を強化するプロジェクトでした。

担当者の認識、証明書類の作成方法等担当者の意識とスキルが向上したことは素晴らしいことです。日本でトップクラスの対応能力が出来たと思っています。

その一方で、私が重要と考えているFTAの会社組織の横断的対応、経営者の理解もかなりのレベルに到達したと思っています。

生産・開発、調達、営業、経理、コンプライアンスなどの組織が関与しないと対等としては不十分ですし、経営者は検認を含めたコンプライアンスを理解することはプロジェクトの大きな論点です。

それ以外にも、サプライヤの認識向上、サプライチェーンへのFTA適用など企業の意識はかなり深まりました。

全てがパーフェクトにはなりませんが、ここまで頑張った事務局の方々には感謝をします。

やりがいのあるタフで楽しいプロジェクトでした。

国(経済産業省)からのFTA原産地証明の「検認」(証拠書類の確認)

以前に、商工会議所がFTA(EPA)での企業登録をした企業に、証拠書類をだだしく作るように気をつけると事を趣旨としたメールを送られました。

その第二弾かどうかわかりませんが、経済産業省の世耕大臣名でランダムに検認に似た証拠書類の確認要求が出ています。

同じ業界であるとか、同じ地域でということではないようで、確かにランダムのようです。

提出書類は、原産地判定番号を明確にしてそれに関する証拠書類と関連するインボイスの提出。

証明が不十分であった場合のペナルティは記載されていません。しかし、たぶん駄目な場合は、「企業の良心に従って行動してください。」となるのではないかと思います。

私の顧客は十分な証拠書類を用意していると思いますので、問題ありませんが、知っている限り、証拠不十分な会社は世の中には多くあります。どうなりますでしょうか。

宣伝となりますが、このようなことで戸惑うことのないように当社の無料FTA監査をお受けになることをお勧めします。