FTA原産地証明監査で見えた、現場がつまずく2つの盲点

証拠書類とHSコードが揃っていても、監査で崩れる理由

監査のご依頼を受けました

ある企業様から、FTA原産地証明に関する証拠書類の監査をご依頼いただきました。
今回は、共同でご一緒する機会の多いTSストラテジー株式会社 代表の藤森様と連携し、現場ヒアリングから証拠書類の整合確認まで、実務目線で監査を実施しました。

監査の目的は「書類の有無」ではなく「説明できる状態」か

原産地証明は、発給や申告の時点で完了ではありません。輸入国税関の事後検証など、後から説明を求められる局面で、根拠を一貫して示せるかが勝負になります。
そのため監査では、書類があるかどうか以上に、次の点を重視します。
・判断の前提が明確か
・証拠が一本のストーリーとしてつながるか
・第三者に説明しても結論がぶれないか

現場で見えた課題

対象企業様は、担当者の皆様が非常に努力されており、資料もよく整備されていました。一方で、監査の観点から見ると、将来の検証局面でリスクになり得るポイントがいくつか見つかりました。

課題1 証拠書類の作り方が属人化しやすい

検認や事後検証の経験が少ない場合、資料は揃っていても、次のような状態になりがちです。
・どの書類が、どの論点を支えるのかが明示されていない
・部材表、工程、計算、原産地証明の主張が、相互参照できない
・担当者が変わると、同じ結論でも説明の組み立てが変わる

この状態は、普段の運用では気づきにくい一方で、検証局面では弱点として表面化します。

課題2 HSコード付番とCTC判定の前提が揺らぐ

今回、特に気になったのが、完成品のHSコードと、CTC判定に用いる部材HSコードの付番根拠でした。
CTCは、前提となるHSコードが変われば結論が変わる制度です。つまり、HSコードの根拠が弱いままCTCを組むと、証明書や申告全体の説明力が落ちます。

なぜHSコードのズレが監査で致命傷になるのか

HSコードは、FTAの原産地規則を適用する起点です。ここが揺らぐと、以降のロジックが連鎖的に崩れます。

CTCはHSコードの差分を証明する仕組み

CTCは、材料と製品の分類差に着目して原産性を説明する枠組みです。
そのため、材料HSの付番が不安定だと、次のような疑義が生まれます。
・材料側の分類が適切か
・差分の前提が正しいか
・製品側の分類が変わった場合、結論は維持できるか

人に依存した付番は、再現性の壁にぶつかりやすい

現場の経験は重要ですが、人の判断だけに依存すると、担当者差や拠点差で結論が微妙に揺れることがあります。監査で問われるのは、経験の有無よりも、第三者が追試できる根拠の形です。

そこで今回、HS Code Finder(HSCF)を用いた付番事例と、企業様の現行付番結果を突合し、差分が生じる箇所を中心に根拠の補強ポイントを整理しました。
重要なのは、ツールが正しいと言い切ることではなく、差分が出たときに、なぜその分類が妥当かを説明できる状態にすることです。

監査で行ったこと

監査では、単なる指摘ではなく、次に何を整えれば説明力が上がるかまで落とし込みます。

1 原産地主張のストーリーを再構築

・製品の分類根拠
・適用する原産地規則
・部材情報と工程情報
・証拠書類の配置
これらを、第三者が追える順序に並べ替え、説明の骨格を整えました。

2 HSコードとCTC判定の整合を重点点検

・完成品HSの根拠確認
・主要部材HSの根拠確認
・CTC判定の前提となる比較軸の妥当性確認
差分が出る箇所は、どの資料を追加すれば強くなるかまで具体化しました。

3 組織体制と運用ルールの改善提案

・誰が分類判断を承認するのか
・どのタイミングで更新するのか
・変更時にどこまで遡って影響確認するのか
監査対応は、担当者の頑張りだけでは限界があります。仕組みで守れる体制にすることが、継続運用の鍵になります。

当社のFTA監査支援で提供できること

当社では、HSコードの確認に加え、FTA原産地証明の弱点がどこで露呈するかを監査視点で点検し、実務に落ちる改善策までご提案します。

監査で扱う主な領域

・原産地証明の主張と証拠の整合性
・HSコード付番根拠の妥当性と再現性
・CTCを含む原産地規則の前提確認
・証拠書類の不足箇所の特定と補強案
・運用ルール、承認体制、変更管理の設計

こんな状態なら、早めの監査が効果的です

・担当者が変わると説明に不安が残る
・部材HSの根拠が担当者の経験に依存している
・品目追加や設計変更のたびに原産判定が揺れる
・取引先や輸入国側から、根拠提示を求められることが増えてきた

ご相談について

監査は、問題を指摘するためではなく、説明できる状態を作るための投資です。
現状の資料を前提に、どこを補強すれば監査耐性が上がるかを短期間で可視化できます。
FTA原産地証明の監査、HSコードとCTCの整合点検、体制整備のご相談があればお問い合わせください。

インド向け輸入実務で、HSコードの誤記載が単なる事務ミスとして扱われにくくなっています。

背景にあるのは、海上貨物情報の提出ルールを刷新するSCMTRの運用高度化と、それを支える関税法(Customs Act, 1962)の罰則枠組みです。

インド税関のSCMTR関連文書と関税法条文、税関ゾーンの公示(Public Notice)を確認できます(下記参照)。

・ICEGATE(インド税関EDIポータル)のSCMTR利用者向けアドバイザリにおいて、Arrival Manifest(到着マニフェスト)に8桁HSコードの記載が必須であることが明記されています。
・SCMTR(Sea Cargo Manifest and Transhipment Regulations, 2018)自体が、到着・出港マニフェストの提出タイミングを前倒しし、誤りや遅延がある場合の取扱い(修正・補完の許容条件)を規定しています。
・関税法(Customs Act, 1962)第30条は、マニフェスト提出遅延に対する罰金(上限5万ルピー)と、内容が不完全・不正確な場合の補正許容(不正意図なしの場合)を規定しています。
・同法第114AA条は、虚偽または重要事項の不正確な申告・書類利用を「故意に」行った場合、貨物価値の5倍までの罰金を規定しています。
・税関ゾーン単位では、SCMTRの新フォーマット提出を港ごとに段階的に必須化する公示が出ており、実務移行が「運用として」進んでいます(例:Chennai Customs)。

厳格化は、単に「罰金額が上がった」という話に限りません。実務上は次の2層で効いてきます。

SCMTRは、従来のIGMに代わるArrival Manifest等を、最終外国寄港地からの出港前に電子提出する運用へ寄せています。ここでHSコード(少なくとも所定桁数)が必須項目として扱われ、欠落・不整合があると、訂正対応や照会でリードタイムが伸びやすくなります。

関税法第30条は、マニフェストの提出遅延に対して上限5万ルピーの罰金を置きつつ、内容が不正確・不完全でも「不正意図なし」であれば補正を許容する枠組みを持っています。つまり、誤記載が発見されたときに「直ちに罰則」ではなく、「迅速な補正と説明で収束できる余地」が制度上は残っています。

一方で、誤ったHSコードが、関税回避や規制逃れ(輸入規制・認証対象の回避など)と結びつくと、虚偽・重要事項の不正確記載として第114AA条の射程に入り得ます(貨物価値の5倍までの罰金)。

HSコードの誤りは、単発の訂正で終わらず、マスターデータに誤りが残ると同一品番の再出荷で繰り返します。SCMTRのように事前提出が前提になると、港到着後に気づくのではなく、出港前後に差戻しが発生し、輸送計画そのものに影響します。

誤分類による追徴リスクに加え、滞船料・保管料、納期遅延の違約金、緊急輸送への切替コストが膨らみます。加えて、マニフェストの不備は物流事業者側の修正費用や手数料に転嫁されやすく、総コストが見えにくい形で増えます。

制度上、誤りの補正が許容される場合でも、説明が弱いと「なぜそのHSだったのか」「誰が判断したのか」「同種案件がないか」という論点に発展しやすい。ここで社内統制が弱いと、個別ミスが組織的リスクに格上げされます。虚偽・重要事項の不正確記載と評価されると、制裁は急に重くなります。

・誰が最終判断者か(貿易管理、品目分類担当、外部専門家)
・判断根拠(GRI、品目の機能・材質・用途、類似裁定、社内標準)
・インド固有の8桁運用(ITC(HS)相当)の扱い

この3点を最低限ひも付け、監査で再現できる状態にします。

・インボイス品名と梱包明細の品目説明
・HSコード(6桁と8桁)
・マニフェスト/申告データ(Arrival ManifestやBill of Entryに連なる情報)

書類間で品目説明とHSがずれていると、誤記載として見つかりやすくなります。SCMTRはまさにこの整合性を前提に設計されています。

・発見した時点で、補正の可否と必要資料を即判断
・不正意図がないことを示す材料(社内承認記録、仕様書、過去の一貫性)を添付
・補正の根拠として、制度上の補正許容(不正意図なし)を踏まえて説明

関税法第30条およびSCMTRには、不正意図がない不完全・不正確について補正を許容する設計が読み取れます。

SCMTRは段階的に新フォーマット必須化が進みます。例えばChennai Customsでは港ごとに必須化日程が公示されています。自社貨物が入る港とフォワーダーの運用準備がずれていると、誤記載が「訂正の遅れ」へ連鎖しやすくなります。

・主要品目のHSコードは、直近12か月で再検証したか
・HSコードと品目説明の整合を、出荷前に機械的に検知できるか
・誤記載が見つかったとき、補正と説明のテンプレートがあるか
・物流パートナーに渡すHSコードは「単なる情報」ではなく、社内承認済みのものか
・故意と見られないための記録(判断根拠・承認ログ)を保持しているか

・ICEGATE:SCMTR利用者向けアドバイザリ(Arrival Manifestに8桁HS必須の記載あり)
・Sea Cargo Manifest and Transhipment Regulations, 2018(SCMTR本体。誤り・遅延時の補正の考え方を含む)
・Customs Act, 1962(第30条:マニフェスト遅延罰と補正、第114AA条:虚偽・重要事項の不正確記載の罰則)
・Chennai Customs:SCMTRの段階的必須化に関するPublic Notice(港別の適用日程)

免責

本稿は一般的な情報提供を目的としたもので、個別案件の法的助言ではありません。実際の申告・契約・規制適合は、対象国の法令と最新の当局公表、必要に応じて専門家見解に基づき判断してください。

英国のCPTPP加盟で変わる対英貿易。日英EPAとの「二刀流」活用術

2026年2月6日、英国が環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(CPTPP)に正式加盟してから一定期間が経過しました。現在、日本の貿易現場では、既存の「日英経済連携協定(日英EPA)」と、新たに使用可能になった「CPTPP」のどちらを選択すべきかという、戦略的な使い分けの議論が非常に活発化しています。

同じ日本と英国の間の貿易でありながら、二つの異なるルールが存在する現在の状況は、企業にとってコスト削減の大きなチャンスであると同時に、実務的な複雑さも増しています。本稿では、ビジネスマンが押さえておくべき二つの協定の決定的な違いと、最適な選択を行うための視点を深掘りします。


どちらを選ぶべきか。判断を分ける三つの核心

日英間で二つの協定が共存する「ダブル・トラック」体制において、企業が優先順位を決める際の基準は、単なる関税率の低さだけではありません。以下の三つの要素が、活用の鍵を握っています。

1. 原産地規則における「累積」の範囲

これが実務上で最も大きな違いです。

日英EPAでは、欧州連合(EU)産の原材料や部品を「自国(日本または英国)産」とみなして計算に含めることができる「EU累積」が認められています。これは、ドイツやフランスなどのEU諸国から部品を調達して英国で組み立てを行う、あるいは日本でEU産部材を使って製品化する企業にとって、極めて有利なルールです。

対して、CPTPPでは、ベトナム、マレーシア、オーストラリア、カナダといったCPTPP加盟国全体の部材を合算できる「CPTPP広域累積」が適用されます。アジア圏のサプライチェーンを広く活用している企業にとっては、CPTPPの方が「日本産」としての資格を満たしやすくなるケースが多いのです。

2. 関税撤廃スケジュールの微妙な差

日英EPAは、基本的に日欧EPAの成果を継承しており、多くの品目ですでに即時撤廃、あるいは高度な削減が実現しています。

一方で、CPTPPは加盟国間での独自の譲許表(関税撤廃スケジュール)を持っており、特定の品目、例えば農産品や一部の工業製品においては、CPTPPの方が最終的な無税化までの期間が短かったり、枠組みが異なったりする場合があります。輸出入を行う品目ごとに、両方の協定の譲許表を突き合わせ、数年先の税率まで見越したシミュレーションを行うことが不可欠です。

3. 証明手続の利便性と柔軟性

日英EPAでは、輸出者または輸入者が自ら原産地を証明する「自己申告制度」が採用されています。

CPTPPも同様に自己申告が基本ですが、長年CPTPPを他の太平洋諸国との間で使い慣れている企業にとっては、共通のフォームや社内管理体制をそのまま英国向けにも横展開できるという運用上のメリットがあります。複数の協定をバラバラに管理するコストを避けるため、あえて他の国と同じCPTPPに統一するという経営判断も増えています。


ビジネスマンが取るべき実務アクション

戦略的な使い分けを実現するために、今すぐ着手すべき具体的なアクションは以下の通りです。

  1. サプライチェーンの再点検自社製品に使用されている主要部材の原産地を改めて特定してください。EU産が多いのか、それともASEAN(CPTPP加盟国)産が多いのかによって、勝負すべき協定は自動的に決まります。
  2. 二つの譲許表の「現行税率」比較税関やJETROが提供しているデータベースを活用し、当該HSコードにおける本日の実行関税率を比較してください。日英EPAではすでに0%でも、CPTPPでは段階削減の途上であるといった逆転現象も起こり得ます。
  3. 認定輸出者制度等のステータス確認自己申告を行うための社内エビデンス(原産地判定書など)が、両方の協定のルールに対応できているかを確認してください。特に累積規定を利用する場合、根拠となるサプライヤー証明書のフォーマットが異なる場合があります。

まとめ:協定を「選べる」強みを利益に変える

英国のCPTPP加盟により、日本企業は強力な武器を二つ手に入れました。これまでは「日英EPA一択」だった思考を切り替え、調達ルートの変化に合わせて柔軟に協定を使い分けることが、2026年以降のグローバル競争を勝ち抜くための新常識となります。

関税コストの削減は、直接的に営業利益を押し上げます。法務や物流の担当者だけでなく、営業や経営企画の部門も巻き込んで、この「二刀流」のメリットを最大限に引き出す戦略を構築してください。

免責

本稿は一般的な情報提供を目的としたもので、個別案件の法的助言ではありません。実際の申告・契約・規制適合は、対象国の法令と最新の当局公表、必要に応じて専門家見解に基づき判断してください。

USMCA適格の中・大型車 232追加関税を非米国分だけにする申請手続が正式化

中・大型車(MHDV: Medium- and Heavy-Duty Vehicles)の米国向け輸入では、USMCAの原産地規則を満たしていても、232条に基づく追加関税(原則25%)の論点が残ります。

今回の動きの本質は、USMCAの特恵適格そのものではなく、232追加関税の課税ベースを「車両の総額」ではなく「非米国分の価値」に限定するための、商務省(Commerce)への申請手続が連邦官報で明文化された点です。

何が正式化されたのか

2026年2月2日付の連邦官報(Department of Commerce / International Trade AdministrationのNotice)で、USMCAの特恵関税待遇に適格な中・大型車について、輸入者が「米国コンテンツ(U.S. content)」をモデル単位で申請し、承認されれば232追加関税を「非米国分の価値」にだけ適用できる仕組みの提出・審査手続が示されました。

提出先メールアドレス、必要情報、認証者、審査後のCBP連携などが具体化しています。

ここでいう「米国コンテンツ」は、米国の生産および生産関連活動に帰属する価値として商務長官が判断すると整理されています。具体的には、USMCAのArticle 4.1における「production」の定義と整合的に解釈されます。

時系列で見る全体像

日付主な出来事実務への意味
2025年10月17日大統領布告10984(中・大型車、特定部品、バスに232追加関税)中・大型車に原則25%(バス等は10%)、2025年11月1日から適用開始
2025年10月29日CBPがCSMSで申告方法(Chapter 99)を提示9903.74.01〜等の使い分けを提示。米国分・非米国分の分割申告は「追加ガイダンスまで申告しない」注意喚起も
2026年2月2日Commerceが申請手続を連邦官報で公表輸入者が申請できる要件と提出書類が確定。遡及の扱い、過大申告時のリスクも明記

2025年11月3日付のジェトロビジネス短信では、USMCA原産の中・大型車は非米国分のみ課税となり得るが、商務長官の承認と追加ガイダンスが必要で、CBPは当面その制度を用いた申告を控えるよう求めた、という整理をしています。

対象になる輸入と対象外

対象(申請できる)

次の両方を満たす中・大型車です。

  • メキシコまたはカナダから輸入される
  • USMCAの特恵関税待遇に適格(原産性要件を満たす)

対象外

  • USMCA域外(メキシコ・カナダ以外)からの中・大型車
  • カナダ・メキシコからでもUSMCA特恵に適格でない中・大型車

申請手続の中身:何を、誰が、どこへ出すか

いつから、どこへ

誰が認証するか

提出書類は、輸入者側のCFO、法務責任者(General Counsel)、または同等レベルの上級役員による認証が求められます。

何を提出するか(モデル単位)

連邦官報の手続では、モデルごとに少なくとも次の情報を含めることが求められます。

  1. 輸入時点の申告価格(Customs value、19 U.S.C. 1401aベース)
  2. 米国コンテンツの価値(商務長官の考え方に基づき算定)
  3. 非米国コンテンツの価値(総額から米国コンテンツを控除)
  4. 生産地、最終組立国
  5. USMCA特恵適格の裏付け
    • 署名済みの原産地証明(origin certification)
    • 鉄鋼・アルミ要件、労働価値要件に関する承認済み認証(CBPと労働省が共同でレビュー・承認したもの)
    • 代替ステージング(Alternative Staging Regime)の承認対象かどうか
  6. 輸入者名、IOR番号、メーカー情報、原産国、モデル情報
  7. 遡及適用を求める場合は、過去のエントリー番号も提示

なお、モデル内で価格や構成がぶれる場合、USMCA自動車付属書(Automotive Appendix Article 5)にある平均化手法の利用が想定されています。

審査後に何が起きるか

Commerceは提出内容を審査し、不足があれば追加資料や説明を要求できます。

整合性が確認され、米国コンテンツと非米国コンテンツの価値が決まると、輸入者とCBPへ通知し、承認済みの輸入者・モデルのリストもCBPへ連携するとしています。

重要なのはここからで、承認されたモデルについては、232追加関税(25%)を「非米国分の価値」にだけ課す扱いになります。

遡及適用と有効期間

遡及適用

大統領布告およびCommerceの手続では、2025年11月1日以降に輸入された適格モデルについて、商務長官の裁量で遡及適用を認め得るとされています。

有効期間と締切(2027年以降に効いてくる実務)

  • 2026年12月31日以降の輸入に係る適格判断は、原則として暦年1年のみ有効
  • 翌年分の適格判断を確実に間に合わせるため、輸入年の前年10月1日までに提出するよう求める設計
  • 新モデルは随時申請できるが、その年末までしか有効にならない

この「10月1日締切」は、車種追加や年次変更が多い中・大型車ビジネスでは、社内のBOM・原価・原産証明の更新サイクルを前倒しで固定化する必要が出ます。

過大申告リスクが非常に重い

CBPが、米国コンテンツの申告が過大である、または商務長官が承認した米国コンテンツ値と整合しないと判断した場合のペナルティ設計が強烈です。

  • 232追加関税(25%)が、非米国分だけでなく車両の総額に対して遡及的・将来的に適用され得る
  • 同一輸入者・同一モデルの全輸入に波及し得る

つまり、申請で攻めるほど、ガバナンスと証跡品質がないと後で跳ね返る構造です。

通関実務(Chapter 99)で何が変わるか

CBPのCSMS(2025年10月29日)では、MHDV関連のChapter 99として、次の枠組みが示されています。

  • 9903.74.01: 中・大型車(該当見出し)に25%
  • 9903.74.02: バス等(8702の該当)に10%
  • 9903.74.03: USMCA適格でCommerce承認を得たモデルの「非米国分」に25%
  • 9903.74.06: 同モデルの「米国分」は0%
  • 9903.74.10: USMCA適格の中・大型車部品(ノックダウンキット等を除く)は0%

ただしCSMSは、9903.74.03と9903.74.06による米国分・非米国分の分割申告について、追加ガイダンスが出るまで申告しないよう明示しています。

今回Commerce側の申請手続は整いましたが、現場では通関システム(ACE)上の具体的な入力・配賦方法や必要コード運用が追加で整備される可能性が高い点は、引き続き注視が必要です。

日本企業にとっての実務インパクト

中・大型車は、完成車の輸出入だけでなく、北米域内サプライチェーンで部品を供給する日本企業にも波及します。

理由はシンプルで、USMCA適格の維持と、米国コンテンツ算定の裏付けのために、メーカーや輸入者からサプライヤー情報の提出要求が増えるからです。

典型的には次が増えます。

  • 原産性の裏付け(PSR適用、原産証明の整合)
  • 鉄鋼・アルミ、労働価値など自動車系の追加要件に関する証跡連携
  • 商務省申請に耐える原価・価値の説明(どこまでが米国内活動に帰属するか)

企業が今すぐ整えるべきチェックリスト

対象判定

  • 自社の取引が「MHDV」か、バス(8702)を含むか
  • 輸入ルートがメキシコ・カナダ経由でUSMCA適格になっているか

証跡パック整備

  • モデル単位で、申告価格、米国コンテンツ、非米国コンテンツの算定根拠
  • origin certification、関連認証(該当する場合)

ガバナンス

  • CFOまたは法務責任者が認証できるレベルまで、社内の数字と原産根拠を一本化
  • 変更管理(調達先・工程変更で米国分が下がる場合は速やかに再判定申請)

遡及の判断

  • 2025年11月1日以降の輸入について、遡及申請の費用対効果とリスクを試算

よくある誤解

誤解1: USMCAの原産性判定が簡素化される

事実: USMCA特恵の適格性は別枠で、今回の申請は232追加関税の課税ベースを調整するためのものです

誤解2: USMCA適格なら自動的に非米国分だけ課税

事実: Commerceの承認が前提です

誤解3: 米国コンテンツは多少盛っても大丈夫

事実: 過大申告のダメージが非常に大きく、モデル単位で波及し得ます

まとめ

USMCA適格の中・大型車について、232追加関税を非米国分の価値に限定するための申請手続が、2026年2月2日に連邦官報で正式化されました。

一方で、通関現場ではCBPが分割申告の実装ガイダンスを段階的に整える運用であり、制度メリットを取りに行くほど、原産・原価・証跡の品質とガバナンスが勝負になります。


免責: 本稿は一般情報であり、個別案件は通関業者・弁護士等の専門家と事実関係を確認のうえ判断してください。

2026年2月5日(JST)時点:米国「相互関税(Reciprocal Tariffs)」国別リスト

1) 計画

  1. **「相互関税」を、米国がIEEPA(国際緊急経済権限法)に基づき発動している国別の追加関税(従価税)**として定義。
  2. 国別税率の一次整理は、JETROが公表している国別表(2026/1/16時点)をベースに作成。(ジェトロ)
  3. **例外(中国・カナダ/メキシコ・MFN込み15%方式・台湾のMFN累加なし等)**は、該当資料/報道で補正。(ジェトロ)
  4. **直近の変更有無(前日=2026/2/4 JST比)**をニュース/公式資料で確認し、差分を備考に反映。
  5. ご指定の国順で、**「国名/関税率/出所/備考(前日差)」**の4項目で一覧化。

2) 前提

  • 表の「関税率」は、原則として 既存の通常関税(MFN/FTA等)に上乗せされる“相互関税”の税率です。(ジェトロ)
  • ただし、**EU・日本・韓国・スイス等は「MFN込みで15%」方式(MFN<15%なら合計15%、MFN≥15%なら相互関税0)**の扱いがあります(備考に明記)。(ジェトロ)
  • カナダ/メキシコは、IEEPAの対カナダ・メキシコ関税が課されている間、相互関税は適用されない整理です(備考に明記)。(ジェトロ)
  • 中国は「相互関税34%」のうち、当面は“ベースライン10%のみ適用”が延長されています(備考に明記)。(ジェトロ)

3) 出所(略号)

  • J-RT:JETRO「相互関税の概要(国別相互関税率表)」2026/1/16時点 (ジェトロ)
  • J-CA:JETRO「対カナダ・メキシコ関税の概要」2026/1/16時点 (ジェトロ)
  • J-USMCA:JETRO「USMCA原産地規則とトランプ関税の適用除外」2026/1/16時点 (ジェトロ)
  • J-CN:JETRO「米国・中国間関税」2026/1/16時点 (ジェトロ)
  • J-ADD:JETRO「主要国・地域へ適用中の追加関税率一覧」2026/1/16時点(MFN込み15%方式の注記等) (ジェトロ)
  • J-TW:JETROビジネス短信(台湾:15%、MFN累加なしで妥結)2026/1/19 (ジェトロ)
  • WH-EO:米ホワイトハウス 大統領令(相互関税の国別表・EUの計算式)(The White House)
  • Reuters-IN:インドの相互関税を18%へ引下げ(2026/2/2発表の報道)(Reuters)
  • WH-BR:対ブラジル別枠追加関税(40%)の根拠(大統領令関連)(The White House)

4) 国別リスト

前日差は「2026/2/4(JST)→ 2026/2/5(JST)」で、本日時点で新たな税率変更の確定情報が確認できたものは見当たらない前提で記載しています(直近の確定変更としてはインドの18%化が該当)。(Reuters)

国名関税率(相互関税)出所備考(前日差)
Algeria30%J-RT前日差:なし
Angola15%J-RT前日差:なし
Bangladesh20%J-RT前日差:なし。※一部報道で15%への引下げ観測あり(ただし“期待/見込み”表現で、確定扱いは未確認のため現行20%で記載)。(Asia Times)
Bosnia & Herzegovina30%J-RT前日差:なし
Botswana15%J-RT前日差:なし
Brazil10%(相互)J-RT前日差:なし。※別枠:対ブラジルIEEPA追加関税40%(対象外品目あり)が存在。(The White House)
Brunei25%J-RT前日差:なし
Cambodia19%J-RT前日差:なし
Cameroon15%J-RT前日差:なし
Canada*相互関税:適用外J-RT/J-CA/J-USMCA前日差:なし。IEEPA関税:原則35%(エネルギー10%)。USMCA原産性を満たす製品は適用除外(例外)。(ジェトロ)
Chad15%J-RT前日差:なし
China*10%(ベースラインのみ適用中)J-CN/J-RT前日差:なし。相互関税34%のうち追加24%は停止(停止期間が2026/11/10まで延長)。(ジェトロ)
Côte d’Ivoire15%J-RT前日差:なし
DR Congo15%J-RT前日差:なし
EU最大15%(MFN込み方式)J-RT/WH-EO/J-ADD前日差:なし。MFN<15%は合計15%、MFN≥15%は相互関税0(※EUの一部品目はMFNのみ適用の注記あり)。(The White House)
Falkland Islands10%J-RT前日差:なし
Fiji15%J-RT前日差:なし
Guyana15%J-RT前日差:なし
India18%Reuters-IN前日差:なし(直近変更:**25%→18%**の引下げが発表・報道)。(Reuters)
Indonesia*19%J-RT前日差:なし
Iraq35%J-RT前日差:なし
Israel15%J-RT前日差:なし
Japan*最大15%(MFN込み方式)J-RT/J-ADD/WH-EO前日差:なし。MFN<15%は合計15%、MFN≥15%は相互関税0(遡及適用・還付手続きの言及あり)。(ジェトロ)
Jordan15%J-RT前日差:なし
Kazakhstan25%J-RT前日差:なし
Laos40%J-RT前日差:なし
Lesotho15%J-RT前日差:なし
Libya30%J-RT前日差:なし
Liechtenstein15%(枠組み上“MFNと合算で15%”方式の扱い)J-RT/WH-EO前日差:なし。スイス同様に15%方式の枠組みが公表。(The White House)
Madagascar15%J-RT前日差:なし
Malawi15%J-RT前日差:なし
Malaysia19%J-RT前日差:なし
Mauritius15%J-RT前日差:なし
Mexico*相互関税:適用外J-RT/J-CA/J-USMCA前日差:なし。IEEPA関税:25%。USMCA原産性を満たす製品は適用除外(例外)。(ジェトロ)
Moldova25%J-RT前日差:なし
Mozambique15%J-RT前日差:なし
Myanmar40%J-RT前日差:なし
Namibia15%J-RT前日差:なし
Nauru30%J-RT前日差:なし
Nicaragua15%J-RT前日差:なし
Nigeria15%J-RT前日差:なし
North Macedonia15%J-RT前日差:なし
Norway15%J-RT前日差:なし
Pakistan19%J-RT前日差:なし
Philippines19%J-RT前日差:なし
Serbia35%J-RT前日差:なし
South Africa30%J-RT前日差:なし
South Korea最大15%(MFN込み方式)J-RT/J-ADD前日差:なし。MFN<15%は合計15%、MFN≥15%は相互関税0の扱いが示されている。(ジェトロ)
Sri Lanka20%J-RT前日差:なし
Switzerland最大15%(MFN込み方式)J-RT/J-ADD前日差:なし。MFN<15%は合計15%、MFN≥15%は相互関税0の扱いが示されている。(ジェトロ)
Syria41%J-RT前日差:なし
Taiwan15%(MFN累加なし)J-TW/J-RT前日差:なし。台湾当局・米側資料として「15%・MFN累加なし」で妥結と報告。(ジェトロ)
Thailand19%J-RT前日差:なし
Tunisia25%J-RT前日差:なし
Vanuatu15%J-RT前日差:なし
Venezuela15%J-RT前日差:なし
Vietnam20%J-RT前日差:なし
Zambia15%J-RT前日差:なし
Zimbabwe15%J-RT前日差:なし

RCEP物流革命の最終章。電子原産地証明書e-COの完全相互認証がもたらすペーパーレス貿易の全貌


アジア太平洋地域をカバーする巨大経済圏、RCEP(地域的な包括的経済連携)において、貿易実務を劇的に変える重要な転換点が訪れようとしています。加盟15カ国の間で行われていた電子原産地証明書(e-CO)のシステム連携に関する協議が最終調整に入り、完全な相互認証の実現が目前に迫っているというニュースです。

これまで、特恵関税の適用を受けるために紙の書類原本を航空便で送っていたアナログな時代が、名実ともに終わりを告げようとしています。

本記事では、FTAの専門家の視点から、この完全相互認証が物流現場にもたらす具体的なメリットと、企業が準備すべき実務対応について深掘り解説します。

そもそも電子原産地証明書(e-CO)とは何か

まず、今回のニュースの核心であるe-COについて整理します。

従来、貿易取引で関税削減(特恵税率)を受けるためには、輸出国の発給機関(日本の場合は日本商工会議所)が発行した紙の原産地証明書の原本を、輸入国の税関に提出する必要がありました。これには、書類の紛失リスクや、輸送にかかるコストと時間という大きな課題がありました。

e-CO(Electronic Certificate of Origin)とは、この証明書情報を電子データとして取り扱う仕組みです。

ただし、単に紙をPDF化してメールで送ることを指すのではありません。輸出国の発給サーバーから、輸入国の税関システムへ、改ざん不可能な形式で直接データを伝送し、照合するシステム間連携(データ交換)のことを指します。今回の最終調整は、このシステム連携がRCEP加盟全15カ国の間で網羅的に接続されることを意味しています。

物流コストとリードタイムの圧縮効果

この完全相互認証が実現することで、企業のPL(損益計算書)と物流効率には、以下のような直接的なプラス効果が生まれます。

国際クーリエ費用の全廃

これまで、原産地証明書の原本を輸送するためにかかっていた国際宅配便(DHLやFedEx、EMSなど)の費用が不要になります。1件あたり数千円のコストであっても、年間で数百件、数千件の輸出入を行う企業にとっては、無視できないコスト削減となります。

貨物滞留リスクの解消

近隣のアジア諸国間では、貨物は航空便で翌日に到着しているのに、書類の原本が届いていないために輸入申告ができず、空港で貨物が足止めされるという本末転倒な事態が頻発していました。e-COになれば、輸出側で発給承認が下りた瞬間に、輸入国の税関システムにデータが到達します。これにより、貨物の到着を待たずに輸入審査を完了させる予備審査が確実に機能し、即時の許可・引き取りが可能になります。

港湾保管料の削減

通関が迅速化することで、空港や港での保管料(デマレージやストレージ)が発生するリスクを極限まで低減できます。特に、鮮度が命の食品や、納期が厳しい自動車部品のサプライチェーンにおいては、この数日の短縮が競争力の源泉となります。

PDF運用との決定的違いと注意点

ビジネスマンとして理解しておくべき重要なポイントは、このe-CO相互認証は、PDF送付よりもはるかに信頼性が高い一方で、システム依存度が高まるということです。

一部の国では、暫定措置としてPDFファイルでの申告を認めていますが、これはあくまで現場の運用による救済措置であり、担当官によっては原本を要求されるリスクが残っていました。

今回調整されている完全相互認証は、条約に基づく公式なルールです。したがって、現地の通関業者がデータがないと言い訳することは原則として許されなくなります。一方で、システムのメンテナンスや通信障害が発生した場合、データが届かないという新たなリスクも発生します。システムダウン時のバックアッププラン(紙での発給対応など)がどのように規定されるか、最終合意の内容を確認する必要があります。

企業が取るべきアクション

この潮流に乗り遅れないために、実務担当者は以下の準備を進めてください。

自社システムのe-CO対応確認

利用している輸出入管理システムや、商工会議所の発給申請システムの設定が、RCEPのe-COデータ連携に対応しているかを確認してください。特に、データ連携においては、HSコードや製品名の入力形式に厳格なルールが求められる場合があります。

現地通関業者への周知

輸入国側の通関業者に対し、今後は紙の原本を送付せず、e-COの参照番号(Reference Number)のみを通知して申告を行うフローに変更する旨を事前に伝達してください。現地の現場担当者が古い慣習のまま、紙がないと申告できないと思い込んでいるケースが多々あります。

まとめ

RCEPにおけるe-CO完全相互認証は、アジアの貿易がデジタル・トランスフォーメーション(DX)を果たすための最後のピースです。

物理的な書類の移動というボトルネックが解消されることで、RCEPという巨大な自由貿易圏のポテンシャルが最大限に発揮されます。紙を使わない、データで走る高速な物流体制を構築できた企業こそが、この新しい貿易環境で勝利することになるでしょう。


出所・参考文献

本記事の解説は、以下の機関が公表しているFTA/EPAの一般的な運用ルールおよびRCEP協定の条文、技術仕様に基づいています。

  • 経済産業省(METI): EPA/FTAに関する制度概要、RCEP協定の解説
  • 日本商工会議所(JCCI): 特定原産地証明書発給事業、EPAに基づく原産地証明書制度の概要
  • RCEP協定事務局および合同委員会: 原産地規則に関する実施規定(Operational Certification Procedures)

※ニュースの詳細な進捗については、各国の貿易当局(日本の場合は経済産業省や財務省関税局)からの公式発表をご確認ください。

中国の静かなる貿易障壁。化学品・新材料のHSコード細分化が突きつける「その他」分類の終焉


2026年2月、中国税関総署(GACC)は、輸出入管理の強化を目的として、特定の化学品および新材料に関するHSコード(統計品目番号)の細分化を実施する方針を打ち出しました。

多くの日本企業にとって、中国との化学品貿易はビジネスの生命線です。今回の措置は、単なる事務的なコード変更ではありません。それは、中国政府が戦略物資のフローをより高解像度で監視し始めたことを意味します。

本記事では、HSコードの専門家の視点から、この細分化の背景にある中国の意図と、実務担当者が直面するリスク、そしてとるべき対策について解説します。

「その他」という隠れ蓑が通用しなくなる

まず、今回の措置の技術的な側面を解説します。

貿易実務において、既存の分類に当てはまらない新しい化学物質や複合材料は、便宜上「その他のもの(Others)」と呼ばれるバスケットカテゴリー(末尾が90などのコード)に分類して申告することが一般的でした。企業にとっては、厳密な成分特定を避けられる便利な分類先でもありました。

しかし、中国当局は今回の細分化により、このバスケットカテゴリーを解体しようとしています。

具体的には、これまで一括りにされていた品目に対し、成分の含有率や分子構造、あるいは用途に基づいて、新しい固有の10桁ないしは13桁のコード(CIQコード含む)を割り当てます。これにより、企業は「その他」で逃げることができず、自社製品がピンポイントでどのコードに該当するかを、化学的なエビデンスに基づいて特定し直さなければならなくなります。

輸出管理法との連動。狙いは戦略物資の把握

なぜ今、中国はこの面倒な細分化を行うのでしょうか。その最大の動機は、国家安全保障と産業競争力の維持です。

近年、半導体材料やバッテリー素材、高機能プラスチックなどの「新材料」は、軍事転用可能なデュアルユース品目としての側面を強めています。中国政府は、これらの物資が国内にどれだけ入ってきているか、あるいは国内から流出していないかを正確に把握したいと考えています。

従来の粗いHSコードでは、汎用の化学品と、高度な戦略物質が同じ番号でカウントされてしまい、実態が見えませんでした。コードを細分化し、特定物資に固有の番号を与えることで、税関のシステム上で自動的に監視フラグを立てることが可能になります。

つまり、今回の措置は、中国輸出管理法や両用物資輸出管理条例の実効性を高めるための、システム基盤の強化であると言えます。

実務現場で起きる通関トラブルのシナリオ

この変更に伴い、日本企業の現場では以下のようなトラブルが予測されます。

旧コードでの申告却下

ある日突然、これまで通りのHSコードで申告した貨物が、中国側の通関システムでエラーとなり、受け付けられなくなるケースです。「このコードは廃止されました、あるいはこの製品には適用できません」と通告され、新しいコードへの修正を求められますが、その場で化学的な証明ができなければ、貨物は港で足止め(デマレージ)となります。

ライセンス未取得の指摘

コードが細分化された結果、自社製品が新たに割り当てられたコードが、実は「輸出入ライセンス(許可証)」が必要な規制対象コードだった、という事態です。これまでは「その他」に紛れていたため不要とされていましたが、コードが特定されたことで規制の網に掛かり、無許可輸出入として摘発されるリスクが生じます。

日本企業が直ちに行うべき3つの対策

このリスクを回避するために、化学品や素材を扱うメーカー・商社は以下の対応を急ぐ必要があります。

現地通関業者への最新コードリスト確認

まずは、中国現地の通関ブローカーや現地法人を通じて、今回細分化の対象となった具体的な品目リスト(対照表)を入手してください。そして、自社が扱っている製品がその対象に含まれていないか、CAS番号(化学物質の登録番号)レベルで照合を行う必要があります。

CIQコード(13桁)までの精緻な特定

中国の通関固有のコードであるCIQコード(HSコード10桁の後ろに付く3桁の追加コード)の動向に注意してください。法規制の要件はこのCIQコードに紐付いています。単にHSコード(上6桁や8桁)が合っているかだけでなく、末尾のコードまで正確に特定できているかが、通関の成否を分けます。

成分表(SDS)と説明書のアップデート

税関から問い合わせがあった際、即座に成分構成を説明できるよう、SDS(安全データシート)や製造工程図を最新の状態に整備してください。特に、新しいコードの定義に合致することを証明するための「成分比率」の記載が不十分だと、判定不能として処理が遅延する原因になります。

まとめ

中国によるHSコードの細分化は、貿易の透明性を高めると同時に、企業に対して高度なコンプライアンス能力を要求するものです。

「たかが番号の変更」と甘く見ていると、物流停止という深刻な経営リスクを招きます。自社の化学品が、中国の新しい分類基準のどこに位置づけられるのか。専門的な知識を持って再点検を行うことが、2026年の中国ビジネスを守る第一歩となります。

英国・カナダ貿易交渉の暗礁。暫定協定の期限切れが招く関税復活のシナリオ


2026年2月、英国とカナダの間で続けられていた自由貿易協定(FTA)の交渉が、重大な局面を迎えています。

ブレグジット(英国のEU離脱)後に急遽結ばれた現在の「日英通商継続協定(TCA)」に含まれる特定条項の期限切れが迫る中、新たな包括的FTAに向けた交渉が難航し、事実上の決裂リスクが高まっているとの報道がなされました。

もし合意に至らず、現在の暫定的な優遇措置が失効すれば、自動車や農産品に高率の関税が復活する「貿易の崖」が出現します。本記事では、FTAの専門家の視点から、なぜ両国の溝が埋まらないのか、そして日本企業を含むグローバルサプライチェーンにどのような影響が及ぶのかを解説します。

チーズと牛肉の戦争。埋まらない大西洋の溝

今回の交渉難航の最大の原因は、伝統的な貿易摩擦の火種である農業分野です。具体的には、英国のチーズとカナダの牛肉という、互いの譲れない国益が正面衝突しています。

英国側は、カナダ市場に対してチーズの輸出拡大を求めています。しかし、カナダには供給管理制度という強力な国内酪農保護の仕組みがあり、外国産乳製品の輸入を厳しく制限しています。英国にとって、この市場開放はFTAの主要な成果として譲れないポイントです。

一方のカナダ側は、英国市場への牛肉および豚肉のアクセス拡大を求めています。ここで問題となるのが、肥育ホルモンの使用です。カナダでは一般的に使用されるホルモン剤を、英国は食品安全の観点から禁止しています。英国は「ホルモン牛肉は輸入させない」という姿勢を崩しておらず、カナダ側はこれを「科学的根拠のない非関税障壁」だと強く反発しています。

この「チーズ対牛肉」の対立構造が解消されない限り、包括的な合意は極めて困難な状況です。

自動車産業を直撃する原産地規則の期限切れ

農業以上に産業界が恐れているのが、自動車に関する原産地規則の特例措置の失効です。

現在の暫定協定では、英国製の自動車がカナダへ輸出される際、EU(欧州連合)産の部品を使用しても、それを「英国産(原産材料)」とみなしてよいという累積規定の特例が認められています。

しかし、この特例には期限があります。もし交渉が決裂し、この期限が延長されなければ、EU産部品を多く使う英国車は「英国産」としての原産資格を満たせなくなる可能性があります。その結果、カナダへの輸入時に関税ゼロの恩恵を受けられず、6.1パーセント等の通常関税(MFN税率)が課されることになります。

これは英国に生産拠点を持ち、北米へ輸出している自動車メーカーにとって、競争力を根底から覆すコスト増となります。

ビジネスマンが想定すべき最悪のシナリオ

交渉が合意に至らず、暫定協定の一部失効、あるいは協定そのものの停止という事態になった場合、ビジネスには以下のような直接的な影響が出ます。

WTO税率への逆戻り

特恵関税(FTA税率)が適用できなくなれば、両国間の貿易は世界貿易機関(WTO)のルールに基づく最恵国待遇(MFN)税率に戻ります。自動車だけでなく、機械類、化学品、加工食品など、これまで無税で取引されていた多くの品目で関税コストが発生します。

カナダ・英国経由ビジネスの採算悪化

日本企業の中には、英国法人を通じてカナダへ製品を再輸出している、あるいはその逆の商流を持っているケースがあるかもしれません。これらのルートは、日英FTAや日カナダFTA(CPTPP)とは別の、英カナダ間の協定に依存しています。このパイプラインが詰まることで、物流ルートの再構築が必要になる可能性があります。

企業が今すぐ確認すべきこと

「対岸の火事」と静観している時間はありません。以下の3点を至急確認してください。

商流とHSコードの洗い出し

自社のサプライチェーンの中に、英国からカナダ、あるいはカナダから英国へ移動している物品がないか確認してください。該当する場合、そのHSコードに対するMFN税率(協定がない場合の税率)が何パーセントになるかを試算し、コストインパクトを把握する必要があります。

契約書のインコタームズと免責条項

もし関税が復活した場合、その追加コストを売り手と買い手のどちらが負担するのか。DDP(関税込み持込渡し)条件で契約している場合、輸出者が突然発生した関税を被ることになります。契約条件の見直しや、関税変動時の価格改定条項が含まれているかを確認してください。

代替ルートの検討

最悪の場合、英国を経由せずに、日本から直接カナダへ送る(CPTPPを活用する)、あるいはEU拠点からカナダへ送る(CETAを活用する)といった代替ルートの方が、関税コストを抑えられる可能性があります。物流部門と連携し、シミュレーションを行ってください。

まとめ

英国とカナダのFTA交渉難航は、主要国同士であっても保護主義的な対立によって自由貿易が後退し得るという現実を突きつけています。

「期限ギリギリで政治決着するだろう」という楽観論は禁物です。ビジネスにおいては、関税優遇という梯子が外されるリスクを常に想定し、協定に依存しない、あるいは複数の協定を使い分けられる強靭なサプライチェーンを構築することが求められています。

2028年の関税ショックを回避せよ。日EU・EPA「HS読み替え指針」が示す実務の解


2026年2月4日、日本と欧州連合(EU)の貿易当局間で進められていたある重要な協議の実質的な合意が報じられました。それは、2028年のHSコード改正(HS 2028)に向けて、日EU・EPAの運用ルールをどう適応させるかという運用ガイドラインの第一案がまとまったというニュースです。

これは、多くの貿易実務家が2028年問題として懸念していた、申告コードと協定ルールの不整合による混乱を未然に防ぐための処方箋です。

本記事では、FTAの専門家の視点から、このガイドラインが示された背景にある構造的な課題と、企業が2028年に向けて構築すべき二重管理体制について深掘り解説します。

なぜ2028年に原産地証明が止まる恐れがあったのか

まず、この問題の核心である協定の硬直性とHSコードの流動性のギャップについて整理します。

2019年に発効した日EU・EPAは、その原産地規則(製品が日本産か欧州産かを判定するルール)の基準として、2017年版のHSコード(HS 2017)を採用しています。条文に書かれている品目番号や関税分類変更基準(CTC)は、すべて2017年当時の世界に基づいています。

しかし、貿易の現場で使われるHSコードは5年ごとに改正されます。2022年の改正を経て、次は2028年1月1日に大規模な改正が行われます。

ここで生じるのが、輸入申告書には最新の2028年版コードを書かなければならないのに、特恵関税を適用するためのルールブックは2017年版のままという矛盾です。もし、ある製品のコードが改正で変更されていた場合、どのルールを適用すればよいのかが不明確になり、最悪の場合、原産地証明書の不備として関税優遇が否認されるリスクがありました。

魔法の辞書、相関表の公式化

今回まとまったガイドラインの核となるのは、相関表(Correlation Table)の公式な導入です。

本来、新しいHSコードに対応するためには、協定の条文そのものを書き換える転換(Transposition)という手続きが理想ですが、これには膨大な時間と法的承認プロセスが必要です。そこで当局は、条文は書き換えずに、読み替えのための辞書を用意するという現実的な解決策を選びました。

相関表の役割

この公式相関表は、HS 2028のコードとHS 2017のコードを紐付ける変換テーブルです。

例えば、HS 2028で新設されたある化学品のコードが、HS 2017ではどのコードに該当していたのかを一対一、あるいは一対多で定義します。企業はこの表を参照することで、最新のコードで申告しつつ、裏側では正しい旧コードの原産地規則を適用することが可能になります。

ガイドライン案では、この相関表を日EU双方の税関が公式な判定基準として認めることが明記される見込みです。これにより、企業は独自の解釈ではなく、当局のお墨付きを得た変換ロジックに基づいて業務を行うことができます。

企業に求められるHSコードの二重管理

このニュースは朗報ですが、同時に企業に対して高度なデータ管理を求めています。それは、通関用コードと原産地判定用コードの完全な分離管理です。

2028年の実務フロー

これまでは、インボイスに記載するHSコードが決まれば、そのままそのコードの原産地規則を確認すれば済みました。しかし、2028年以降のEPA活用プロセスは以下のようになります。

  1. 通関用コードの特定:製品のスペックに基づき、最新のHS 2028コードを決定する。(輸入申告用)
  2. 相関表の参照:ガイドラインに基づき、そのコードに対応するHS 2017コードを特定する。
  3. 原産地規則の適用:特定されたHS 2017コードに基づき、協定上のルール(関税分類変更基準や付加価値基準)を満たしているか判定する。

もし、自社のシステムが最新のHSコードしか保持できない仕様になっている場合、このプロセスに対応できません。

落とし穴となるみなし変更

特に注意が必要なのは、HSコードの項番(上4桁)が変わるような改正があった場合です。

例えば、技術革新により製品の機能定義が変わり、第84類から第85類へ移動した場合、最新コードだけを見ていると関税分類変更基準(CTH)を満たしているように見えるかもしれません。しかし、2017年版のコードに引き直すと実は項番が変わっていない(変更基準を満たさない)というケースが発生し得ます。

このような意図しないミスを防ぐためにも、公式相関表を用いたロジックチェックは必須となります。

まとめ

日EU・EPAの運用ガイドライン第一案の策定は、2028年の貿易実務における交通整理が始まったことを意味します。

FTAの専門家として助言できることは一つです。2028年になってから慌てて相関表を見るのではなく、今のうちから自社の製品マスタにEPA判定用(HS 2017)という固定フィールドを設け、最新コードとは切り離して管理できる体制を整えておくことです。

過去のルールを正しく参照し続ける能力こそが、未来の関税削減メリットを確実に享受するための鍵となります。

国別:総合関税リスト(相互関税中心:2026年2月4日現在)

計画(本日=2026/02/03 JST)

  1. 「相互関税(IEEPA・国別追加関税)」の定義を固定し、米国向け輸入に課される“国別の追加関税率(または上限ルール)”として整理
  2. **一次情報(米政府発表)+整理資料(JETRO)+当日報道(変更分)**で、国別の本日付レートを確定
  3. ご指定の順番で 「国名/関税率/出所/備考(前日差)」 の表を作成
  4. 最後に 前日との差分(2/2→2/3 JST) を抽出し、抜け漏れチェックを実施

出所コード(主要資料)

  • J1:ジェトロ「相互関税」概要(2026/1/16時点、国別税率表・EU/日本の上限扱い・中国/加墨の扱い・迂回輸出40%等)(ジェトロ)
  • J2:JETRO「対カナダ・メキシコ関税」概要(2026/1/16時点)(ジェトロ)
  • J3:JETRO「日米関税合意と対日関税」概要(2026/1/16時点)(ジェトロ)
  • J4:JETRO(台湾:15%・MFN累加なしで妥結、2026/1/19)(ジェトロ)
  • J5:JETRO(スイス:39→15%上限を遡及適用、2025/12/12)(ジェトロ)
  • J6:JETRO(ブラジル:**追加関税40%**と除外品目、2025/11/27)(ジェトロ)
  • WH1:ホワイトハウス「Further Modifying the Reciprocal Tariff Rates」(2025/07/31)Annex I (The White House)
  • WH2:White House fact sheet(中国:相互関税10%維持/上乗せ停止〜2026/11/10 等、2025/11/1)(The White House)
  • WH3:White House fact sheet(カナダ:25→35%、USMCA適格品除外、迂回40%等、2025/7/31)(The White House)
  • WH4:White House 大統領令(メキシコ:USMCA適格品は追加関税対象外、2025/3/6)(The White House)
  • R1:ロイター(インド:25→18%、別枠25%撤廃、2026/2/2-3)(Reuters)
  • CBP1:米国税関・国境警備局ガイダンス(インド:別枠追加関税の根拠、2025/8/25)(content.govdelivery.com)

注:ここでの「%」は、原則として**米国の追加関税(ad valorem)**を意味します。品目別(232条等)や通常関税(MFN)との“合算上限”など、例外は備考に記載しています。


国別:本日付の総合関税リスト(相互関税中心)

前日=2026/02/02 JSTとの差異も備考に明記)

国名関税率(本日)出所備考
アルジェリア (Algeria)30%J1前日差:なし
アンゴラ (Angola)15%J1前日差:なし
バングラデシュ (Bangladesh)20%J1前日差:なし
ボスニア・ヘルツェゴビナ (Bosnia & Herzegovina)30%J1前日差:なし
ボツワナ (Botswana)15%J1前日差:なし
ブラジル (Brazil)相互関税:10%J1/J6前日差:なし。別枠:対ブラジル追加関税40%(適用除外品目あり)。
ブルネイ (Brunei)25%J1前日差:なし
カンボジア (Cambodia)19%J1前日差:なし
カメルーン (Cameroon)15%J1前日差:なし
カナダ (Canada)相互関税:適用外/IEEPA:原則35%(エネルギー10%)J1/J2/WH3前日差:なし。USMCA適格品は除外(対象外)。
チャド (Chad)15%J1前日差:なし
中国 (China)相互関税:10%(上乗せ分は停止延長〜2026/11/10)J1/WH2前日差:なし(停止延長の枠組み継続)。
コートジボワール (Côte d’Ivoire)15%J1前日差:なし
コンゴ民主共和国 (DR Congo)15%J1前日差:なし
欧州連合 (EU)最大15%(MFN込み上限)J1前日差:なし。MFN<15%は差分上乗せで合計15%、MFN≥15%は追加0%。
フォークランド諸島 (Falkland Islands)10%J1前日差:なし
フィジー (Fiji)15%J1前日差:なし
ガイアナ (Guyana)15%J1前日差:なし
インド (India)18%R1/CBP1/J1前日差:あり(25%→18%)。別枠の追加25%(ロシア産原油関連)撤廃も報道。
インドネシア (Indonesia)19%J1前日差:なし
イラク (Iraq)35%J1前日差:なし
イスラエル (Israel)15%J1前日差:なし
日本 (Japan)最大15%(MFN込み上限)J1/J3前日差:なし。MFN<15%は差分上乗せで合計15%、MFN≥15%は追加0%。
ヨルダン (Jordan)15%J1前日差:なし
カザフスタン (Kazakhstan)25%J1前日差:なし
ラオス (Laos)40%J1前日差:なし
レソト (Lesotho)15%J1前日差:なし
リビア (Libya)30%J1前日差:なし
リヒテンシュタイン (Liechtenstein)15%J1前日差:なし
マダガスカル (Madagascar)15%J1前日差:なし
マラウイ (Malawi)15%J1前日差:なし
マレーシア (Malaysia)19%J1前日差:なし
モーリシャス (Mauritius)15%J1前日差:なし
メキシコ (Mexico)相互関税:適用外/IEEPA:原則25%J1/J2/WH4前日差:なし。USMCA適格品は追加関税対象外(免除)。
モルドバ (Moldova)25%J1前日差:なし
モザンビーク (Mozambique)15%J1前日差:なし
ミャンマー (Myanmar)40%J1前日差:なし
ナミビア (Namibia)15%J1前日差:なし
ナウル (Nauru)15%J1前日差:なし
ニカラグア (Nicaragua)18%J1前日差:なし
ナイジェリア (Nigeria)15%J1前日差:なし
北マケドニア (North Macedonia)15%J1前日差:なし
ノルウェー (Norway)15%J1前日差:なし
パキスタン (Pakistan)19%J1前日差:なし
フィリピン (Philippines)19%J1前日差:なし
セルビア (Serbia)35%J1前日差:なし
南アフリカ共和国 (South Africa)30%J1前日差:なし
韓国 (South Korea)15%J1前日差:なし
スリランカ (Sri Lanka)20%J1前日差:なし
スイス (Switzerland)15%(上限)J1/J5前日差:なし。従来39%→15%上限へ(遡及適用)。
シリア (Syria)41%J1前日差:なし
台湾 (Taiwan)15%(MFN累加なし)J1/J4前日差:なし(妥結内容は15%・MFN累加なし)。
タイ (Thailand)19%J1前日差:なし
チュニジア (Tunisia)25%J1前日差:なし
バヌアツ (Vanuatu)15%J1前日差:なし
ベネズエラ (Venezuela)15%J1前日差:なし
ベトナム (Vietnam)20%J1前日差:なし
ザンビア (Zambia)15%J1前日差:なし
ジンバブエ (Zimbabwe)15%J1前日差:なし

前日(2/2 JST)からの差異まとめ

  • 変更あり:インドのみ
    • 相互関税(国別)を 25%→18% に引き下げ、加えて別枠の追加25%(インドのロシア産原油取引を理由としたもの)を撤廃、という内容が報道されています。(Reuters)
  • それ以外の国・地域は、本日確認できた公表・報道ベースでは前日から変更なし(少なくともレート表の更新や新たな発効情報は確認できず)。