知り合いの会社(の米法人)にアメリカから検認が入ったようです

知り合いの会社(の米法人)にアメリカから検認が入ったようです。

お教え頂きました。

アメリカの場合、検認はアメリカ側の輸入者に来るので、日本側は矢面に立つことはないのですが、当然輸入者から情報提示を要求されます。

このシステムは少々面倒で、輸入者が輸出者の原産性証明情報にアクセスしてくるものになります。 今回の場合、米法人なので開示に対しては障壁は低いと言えるでしょうが、相手が独立資本である場合、少々厄介です。 輸入者からの情報要求にどれだけ応えるのか。

また、第三者証明のように頼りになる人たちもいません。 (コンサル契約を民間としていたら別ですが。)

本当に検認が増えました。

特に今後のFTA業務は検認も想定した業務で対応する必要がありますね。

FTA対応人材の再就職

 最近、転職の相談、人材採用の相談にのることが少なくありません。

通常の転職ならば、人材紹介会社などの本来の仕事でしょうが、FTAの造形があり、証明業務などに精通している方の紹介やそんな方を企業に紹介する事です。

FTAの関連業務に対する知識、能力は一般的な企業の中では余り認知されませんし、その能力が如何に優れていても、それだけで採用対象になることはあまりないのです。ですから、一般的な人材紹介会社で、そのような能力を必要とする会社を紹介することはほとんど見かけません。ニッチマーケットなのです。

翻って、FTA戦略的活用研究会。ここには、そういった知識、スキルを持った人が集まってきます。企業もFTAの原産地証明などに力を入れている会社も少なくありません。それ故に人材紹介の市場が自然と起こりうるのです。

私も何件か橋渡しをしました。(人材紹介業ではないので、紹介料はないのですが)またひとがいないかとの打診も受けています。

RCEPの高まりとともに、人の能力の認知と仕事としての受入が進めばいいなと考えています。

最近の業務: 検認対応支援が増えました

最近の業務で多いのは、検認対応支援ですね。

以前は検認に対する準備としての業務依頼が多かったのですが、ここ最近は検認が来たのでどう対応したらいいかというのが増えました。

やはり検認が増えているようです。

第三者証明のもの、自己証明のもの、タイプはいろいろあります。担当者は精神的に疲労している場合が多い。

当然、検認を受けても大丈夫な証拠書類を作成しておけば全く問題が無い。その準備を先ずはすべきでしょう。

検認が来た場合も、個人が対応するのではなく、企業として対応しないといけないのは明らかなのですが、現実は個人対応で、担当者は困り果て、疲れ果て、場合によっては折れてしまいます。

また、過去の証明に対して検認は来ますから、検認が来てから相談されても打つ手は限られています。

これから、RCEPの利用で中国、韓国からの検認が増えるでしょう。

備えあれば憂いなしです。過去の証明を見返してみるのも大事です。

ロジスティックでは、無料の「FTA監査」を行っています。もし不安でしたら、一度受けてみてはどうでしょうか。

ご希望があれば、お問い合わせからどうぞ。

TPPへの中国、台湾、韓国の参加申請・参加検討に関する私見

中国、台湾、韓国がTPPへの参加を表明または参加検討をすることがニュースになっています。

ニュースやYouTubeで「TPPへの中国、韓国の参加は無理。台湾歓迎」という論調をよく見ますが、FTAを利用する企業側からの視点でこのことを見てみましょう。

(申請に関する是非)

TPPに参加申請をする国は、TPPが定める申請・承認プロセスを経ることになります。申請する段階でその申請を断ることはできません。断る以上は明確な理由が必要となります。

そこで、参加希望国が条件を満たせるかを見定めればよい。中国がWTOに参加するときに遵守するとした条件を今だ守れていないこと、韓国が国際的な決め事を後に保護することなどを加味して各国が見定め、満場一致をもって参加を認めればいいことで現時点で一方的に締約国が「守れない」と主張するのは無理があります。

(日本にとっての経済的メリット、リスク)

RCEPはその協定の内容を見れば分かることですが、日本にとってのメリットが余り感じられない、あったとしてもとても時間がかかる内容です。特に自動車部品の対中国輸出ではメリットがほぼないと言えます。中国や韓国が入ることでメリットが大きいと思われたRCEPですが、実際は日本に取ってそれほど手放しでは喜べないものになっています。

翻って、TPPに中国や韓国が入るとどうなるか。TPPでは日本は米などよく守ったと思われる内容となっている一方で、日本以外ではほぼ100%の関税撤廃となっています。また、その撤廃速度もRCEPとは比べるまでもありません。新規参入の国は、締約国より参加条件がよくなるわけがありません。基本は譲許のスピードが速く、かつほぼ全面的に関税を撤廃することが前提になるでしょう。そうなれば、TPPの方がいろいろな制約のあるRCEPよりも日本企業に取って対中国、対韓国上、関税削減が広く、かつ鋼板に享受できるという活用のメリットが出ると言えます。このメリットはかなり大きなものです。この点だけを考えれば、中国、韓国のTPP参加は日本にとって歓迎すべき事です。

一方、原産地証明上、日本はリスクを背負う可能性があります。

TPPにおける関税低減・撤廃のメリットを得る為には、原産地証明書を輸出時のインボイスに添付する必要があります。その原産地証明ですが、TPPでは「自己証明」という形態をとっています。「自己証明」とは企業が原産性を証明した後に、自身で原産地証明を作成することが出来るということを指します。日EU EPAや日オーストラリアEPAを除き、日本の多くのEPAでは「第三者証明」制度がとられています。これは商品の原産性判定を日本商工会議所に申請し、許可が出た後で、日本商工会議所により原産地証明書を発給してもらうことが出来る制度です。間に日本商工会議所が入ることで時間と手間とコストが企業にはかかることになります。TPPではそれがないので迅速に原産地証明書を得る事ができます。メリットに思えますよね。

FTAでは、原産性が確かなものかを輸入国が輸入時・輸入後に確認できる「検認」が認められています。原産性に関する証拠書類の提出や質疑をして、原産性があることを企業が立証しなければいけません。

先の原産地証明書の発給プロセスで、日本商工会議所が間に入ったEPAでは、検認時には日本商工会議所が輸入国税関と企業の間に立ち、検認の対応を支援していただけます。「自己証明」である日EU EPAは、税関が仲立ちしてくれます。が、TPPはその仲立ちがなく、相手国税関から直接企業に「検認」の問い合わせがいく仕組みになっています。TPPに中国や韓国が入ることで、彼らから日本企業への検認は各国税関から直接企業にいくことなるのです。助太刀のない検認でかつ中国、韓国から。怖いと思うのは私だけでしょうか。「もう少し製造工程を明確にしてもらわないと、原産として認められない」といった製造上の機密情報を要求されかねないという人も居ます。これは考えるべき大きなリスクです。

(TPPのアキレス腱)

ルールを守らないと考えられている中国を経済的に資すると考えられるTPP参加、それを西側として阻止しなければいけないという外交上の日本のスタンスも分からなくもありません。が、TPPの初期交渉当時からかき乱して、そして離脱をしたアメリカの所業も決して褒められたものではなく、実際のTPPの協定文にはアメリカによって(ごり押しと言っていい)内容が数あります。現段階でのTPP締約国は苦々しく思っている内容です。アメリカが戻ってくることを期待して、そのままとしています。

アメリカが戻ってこないなら、締約国は修正したいところでしょう。自動車関連や特に繊維などはアメリカのごり押しの内容です。直したいというのも当然ですし、理想をいえば直すべきだと思います。が、協定内容を変えることを認めれば、ついでに様々なことが書き換えられる恐れがあります。それが中国の参加の際に書き換えられるとなればどうなるか。中国の参加を歓迎するアジアの締約国がマレーシアやシンガポールなど少なからずあるため、非現実的ではないのです。

(英国の参加申請が当面の試金石)

先に、英国がTPP加盟申請を行っているので、英国に対して、協定内容を変えずに協議するか、厳しい参加基準をどう遵守させるかが当面締約国による真偽の中で見守りたい点です。協定を変えることがなければ、中国や申請をした場合の韓国にも同様の措置がとられるでしょう。そうなればTPPの理念は守られます。

それと同時にかき乱してきたアメリカがTPPに参加するなら修正が必要といっており、かつ、TPP参加が現段階でのアメリカの優先順位ではないため、アメリカの動きも見ておく必要があります。

(中国の真意)

中国は本当にTPPに参加したいと思っているのでしょうか。RCEPという巨大メガFTAも完成目前で、「自由貿易」という意味では中国は成功しています。一方、TPPのルールを曲げない限り、中国は参加要件を満たさないのは明らかで、中国が参加要件を満たす施策を行うメリットはありません。また、TPPは「環太平洋」と謳っていますが、FTAは本来隣接する地域で有効なもので、実際には日本企業がTPPを使うのはEPAのないカナダやニュージーランドくらいで、それほどアクティブな利用はされていません。

そういうことを考えれば、台湾をTPPに参加できなくさせるのが中国の本意ではないかと思います。中国にとって台湾は自国の一部としての認識なので、台湾を独立した形で世界的にメジャーなFTAに参加させないことが肝心なのでしょう。

ほんとか嘘か分かりませんが、台湾がTPP参加申請を出すという情報を中国が知り、先に申請することで台湾の出鼻を挫いたと言われていますね。

今後の動きを見守っていきたいと思います。情報がありましたらまたこのブログに投稿します。

明けましておめでとうございます

明けましておめでとうございます。

本年もどうぞよろしくお願い致します。

RCEPの発効が今年中ではないかと勝手な想像をしています。コロナの影響もあるのですが、RCEPへの準備も着々としなくてはいけません。

今年一年も頑張りましょう。

RCEPの発効期日は?

協定には以下の様に記載されております。

この協定は、少なくとも六のASEANの構成国である署名国及び少なくとも三のASEANの構成国でない署名国が批准書、受諾書又は承認書を寄託者に寄託した日の後六十日で、批准書、受諾書又は承認書を寄託したこれらの署名国について効力を生ずる。

ASEAN10か国中6か国、非ASEAN6か国中3か国が国内承認する必要があります。

ASEAN6か国の方が難儀しますかね。

少々困ったことが起きました

少々困ったことが起きました。

FTAニュースはWordPressというブログソフトを使ってアップしています。

WordPressのアップデートが来ていたので、アップデートしたのですが、失敗。

その結果、全てのデータが飛びました。

エントリーは3000件以上あったのですが、それがなくなってしまいました。

新たなサイトを立ち上げますが、情報は一からとなります。

幸いなことに、当方では、全ての記事を自分用にとっていますので、当方の利用としては問題ありません。

皆さんの過去記事検索ができなくなったことが大変悔やまれます。

 

日本商工会議所による原産判定時の証拠書類チェック

多くの方が勘違いしていますが、日本商工会議所によるFTA原産地証明の証拠書類確認は、証明の確約、保証をするものではありません。

不十分な点を指摘して下さいますが、日本商工会議所による保証を得たということにはなりません。

あくまで、証明の責任は企業にあることを忘れないでください。

検認に来た際に、日本商工会議所は支援して下さいますが、原産地判定を出したから責任をとるということはありません。

考えてみて下さい。

証明責任を日本商工会議所が取流ことになれば、どれだけのリスクを背負うことになるか。証明の背景などを詳しく見ることもできないのです。

あくまでも不備を指摘していただけるということと理解しましょう。

 

PS

ただ、?がつく指摘をされることもありますね。