Back-to-Back COの否認リスクは、案件設計・書類管理・事前確認・現地運用の四層で対策することで大幅に低減できます 。[global-scm]
対策①:案件設計段階での事前確認
中継国・最終輸入国の受入可否を文書で取得する
最優先の対策は、中継国の発給当局と最終輸入国の税関の両方に「Back-to-Back COを受理するか」を書面(メール可)で確認し、肯定回答を保存することです 。特にATIGAとAJCEPの両方が使える案件では、どちらの協定のBack-to-Back COが最終輸入国で確実に受理されるかを先に確定させます。tarifflabo+1
通し船荷証券(Through B/L)との選択を検討する
协定上、第三国経由の特恵適用には「Back-to-Back CO」と「通し船荷証券(Through B/L)」の2つの選択肢があります 。Back-to-Back COの発給が困難な中継国を使う場合は、通し船荷証券で対応できないかを先に検討し、発給手続きを省略するルートを模索することも有効です 。[customslegaloffice]
対策②:書類管理の徹底
元COの原本・認証コピーの多重保管
| 保管先 | 保管物 | 目的 |
|---|---|---|
| 中継国(輸出者・代理人) | 元CO原本またはCertified True Copy | 発給当局への提示・税関の検証要請への対応 [global-scm] |
| 最終輸入国(輸入者) | Back-to-Back COのコピー | 事後検認(Verification)への対応 [meti.go] |
| 日本本社(荷主) | 全ドキュメントのスキャンデータ | 三国間の証跡統合管理 [global-scm] |
数量残高台帳の案件単位管理
元COに対して複数回Back-to-Back COを発行する場合、元COの数量・Back-to-Back CO累計発行数量・残数量を台帳で一元管理します 。数量超過は発給当局による再調査・特恵否認に直結するため、出荷確定ごとに台帳を更新するフローを社内で義務化することが重要です。[global-scm]
対策③:期限管理の前倒し設計
元COの発給日
│
├─ 案件開始時点で「期限表」を作成
│ 元CO有効期限(12か月)
│ Back-to-Back CO発行の社内締切
│ シンガポール等発給処理日数(通常1〜3営業日)
│ 最終輸入国の輸入申告締切
│
└─ 各マイルストーンに「余裕バッファ(最低2週間)」を設定 [web:8]
期限切れはもっとも防ぎやすい失念ミスですが、複数の元COを使う案件では期限がバラバラになるため、案件単位ではなく元CO単位での期限管理が必要です 。[global-scm]
対策④:Form Dの記載チェックリスト
発給前に以下を必ずチェックします 。aog-partners+1
- 元COの参照番号・発給日が正確に転記されている
- 原産国が中継国ではなく最初の輸出国になっている
- HSコード・品名・数量がインボイスと完全一致している
- Back-to-Back COのBox 13(または該当欄)に元COの参照番号が記載されている
- FOB価格が元COの金額を超えていない(分割の場合は案分値)
- 発給機関の署名・スタンプが揃っている
- e-Form Dの場合、ASW上のステータスが「Accepted」になっていることを確認する
対策⑤:協定・中継国の選択によるリスク回避
| 状況 | 推奨対策 |
|---|---|
| インドネシアが最終輸入国でAJCEPのBack-to-Back COを拒否 | ATIGAのBack-to-Back COへ切り替えを検討 [jmcti] |
| ベトナムが中継国で発給困難 | 中継国をシンガポールに変更、またはThrough B/Lで代替 jetro+1 |
| e-Form Dが不安定な国(ミャンマー等)が絡む | 紙COを原本取得しておき電子化前提の設計を避ける [miti.gov] |
| 初めて使う中継国 | パイロット出荷1件でスモールスタートし発給実績を作る [global-scm] |
対策⑥:社内手順書の整備
実務レベルの対策として最も効果が高いのは、ATIGAのAnnex 8(OCP)とAJCEPのAnnex 4・Implementing Regulationsを一度通読した上で、自社の三国間取引パターン別に社内手順書を作成することです 。手順書には「元CO保管ルール・数量台帳フォーマット・期限管理表・発給機関への事前確認テンプレート」の4点を含めると、担当者が変わっても品質が維持されます 。[global-scm]