日・ASEAN EPA(AJCEP)Back-to-Back COの発給手順

AJCEPのBack-to-Back COはOCP Rule 3(4)とImplementing Regulations(IR)Rule 9に基づいて発行されます 。ATIGAとは根拠条文・様式・申請書類の一部が異なるため、以下に専用の手順を整理します。global-scm+1


① 案件開始前の事前確認

AJCEPのBack-to-Back COは各国国内法に委ねられた任意規定のため、中継国の発給当局と最終輸入国の税関の両方に「Form AJ Back-to-Back COを受理するか」を文書で確認することが最初のステップです 。特に最終輸入国がインドネシアの場合、シンガポール発行のAJCEP Back-to-Back COを拒否した実例があるため、ATIGAへの切り替えを先に検討します 。jcci+1


② 元COの取得と確認

中間輸出締約国(最初の輸出国)が発行した**有効なCO(Form AJ)の原本または認証謄本(Certified True Copy)**を取得します 。AJCEPでは遡及発給されたCO(Issued Retroactively欄がチェック済み)も元COとして使用できます 。bruneitrade.mofe.gov+1


③ 中継国の発給当局への申請

中継国の発給当局(商工会議所または政府機関)へ以下の書類を提出します 。global-scm+1

書類備考
Back-to-Back CO発給申請書中継国所定の書式
元CO(Form AJ)原本または認証謄本有効期限(発給日から12か月)内のもの [global-scm]​
中継国からの輸出インボイス最終輸入国向けのもの
パッキングリスト数量・重量の確認用
船荷証券(B/L)またはAWB輸送形態に合わせて
非加工証明書(Proof of Non-Manipulation)中継国で加工が行われていないことの証明(要求がある場合)[global-scm]​

④ Form AJのBack-to-Back COとしての記載方法

発行されるForm AJには、通常の記載事項に加えて以下を明記します 。customs+2

textBox 13(Remarks欄)
  └── "Back-to-Back CO"の□にチェック(√)を入れる ← 必須 [web:123]
  └── 元COの参照番号・発給日・原産国を記載

Box 9(FOB価格欄)
  └── 中継国のFOB価格を記載

分割出荷の場合(Implementing Regulations Rule 9)
  └── 当該分割出荷分の価額(Partial Export Value)と数量を記載
  └── 累計発行数量が元COの総数量を超えないこと [web:121][web:115]

⑤ 発給後の管理と最終輸入国への提出

発給されたForm AJ(Back-to-Back CO)は発給日から12か月以内に最終輸入国の税関へ提出します 。提出と同時に以下も保管します。[global-scm]​

  • 元COの原本またはスキャンデータ(検証要請に備えて)
  • 数量残高台帳(分割出荷時の累計管理)
  • インボイス・B/L等の輸出書類一式

ATIGAとAJCEPの手順の主な相違点

手順上の差異ATIGA(Form D)AJCEP(Form AJ)
Box 13の記載Back-to-Back CO専用参照番号欄に記載 [global-scm]​Box 13の「Back-to-Back CO」チェックボックスにチェック customs+1
分割出荷の根拠OCP Annex 8 Rule 11(c) [vntr.moit.gov]​Implementing Regulations Rule 9 mofa.go+1
COの有効期限発給日から12か月 [global-scm]​発給日から12か月(同じ)[global-scm]​
日本が輸出国の場合日本はATIGA締約国でないため不可対応可。日本発行のForm AJを元COとして使える [jetro.go]​
コンソリ出荷Rule 11(1)(2)で規定(元COは1か国のみ)[miti.gov]​OCP Rule 3(4)・IR Rule 9に基づくが制限は同様 [mofa.go]​
自己証明(Origin Declaration)ATIGAでCE制度が整備済み [global-scm]​AJCEP側では未整備の国が多い [global-scm]​

日本が中継国になる場合の注意点

AJCEPの特徴として、日本が中継国(中間締約国)となるケースが理論上あり得ます。例えばASEAN国A→日本(倉庫)→ASEAN国B という商流です。この場合は日本商工会議所または日本税関がBack-to-Back Form AJを発行することになります 。ただし日本国内でのAJCEP Back-to-Back COの発給実績は極めて少なく、案件前に日本商工会議所または税関への事前照会が必須です 。[jcci.or]​

 

FTAでAIを活用する:株式会社ロジスティック

Logistique Inc.

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください