FTAにおけるBack to Back COとは

Back to Back CO(バック・トゥ・バック原産地証明書)とは、「連続する原産地証明書」のことで、英語では “Movement Certificate” とも呼ばれます 。ある締約国から輸出された原産品が中継国を経由してさらに別の締約国に輸入される場合に、中継国の発給機関が元のCOを根拠として新たに発行するCOのことです 。jetro+1


基本的な仕組み

物流の流れは以下のようになります :customslegaloffice+1

  1. 輸出国Aが原産品に対してCOを発行し、中継国Cへ輸出
  2. 中継国Cで貨物を一時保管・分割・コンソリ等(加工なし)
  3. 中継国Cの発給機関が、元のCO(Original CO)を根拠にBack to Back COを新規発行
  4. 最終輸入国BがそのBack to Back COを受理し、FTA特恵関税を適用

重要なのは、中継国での加工が行われず原産資格が変更しないことが前提条件である点です 。単純な積み替えだけでなく、在庫保管・分割出荷・コンソリデーションなど、商流と物流が動く際に活用される制度です 。tarifflabo+1


発給の主な条件

  • 元のOriginal COが有効であること[global-scm]​
  • 中継国の輸出者または代理人からの申請があること[global-scm]​
  • 中継国で実質的な加工・変形が行われていないこと[tarifflabo]​
  • 再輸出数量が元のCOの数量を超過しないこと[global-scm]​

日本のEPAでの適用範囲

日本が締結しているEPAでは、日・ASEAN EPA(AJCEP)とRCEP協定においてBack to Back COが規定されています 。[jaftas]​

協定Back to Back COの可否備考
ATIGA(ASEAN域内)ASEAN加盟国間で利用可 [jetro.go]​
AJCEP(日・ASEAN EPA)日本→A国→B国の再輸出時に適用 [jaftas]​
RCEP韓国DCからの再輸出事例など [jetro.go]​
ASEAN・韓国FTA中継国の発給機関が発行 [bk.mufg]​
ASEAN・インドFTA同上 [bk.mufg]​
ASEAN・中国FTAASEAN・中国域外では不可と解釈される [bk.mufg]​
JVEPA(日・ベトナムEPA)利用不可 [jetro.go]​

実務上のポイント

Back to Back COの発行には、元COの有効期限・再輸出スケジュール・輸入申告の締め切りが絡むため、案件開始時点で期限表を作成して管理することが推奨されます 。また、ATIGAでは認定輸出者(Approved Exporter)がBack to Back Origin Declarationを自己作成できる枠組みも整備されています 。[global-scm]​

条件や手続きは協定の種類・中継国の国内法によって異なるため、各国税関等への確認が必要です 。[jetro.go]​

 

FTAでAIを活用する:株式会社ロジスティック

Logistique Inc.

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