Back-to-Back COの注意点と拒否事例

Back-to-Back COは通常のCOより管理ポイントが多く、記載ミスや手続き不備が原因で最終輸入国に特恵税率を否認されるリスクがあります 。主要なリスクを以下に整理します。[global-scm]​


よくある拒否・否認事例

① 元COの原本が提示できない

最終輸入国の税関が迂回(tariff circumvention)の疑いを持った場合、元のOriginal COの提示を求められます 。中継国でのBack-to-Back CO発行後に元COを廃棄・紛失していると、特恵適用が否認されます。中継国(シンガポール等)での原本保管体制の構築が必須です 。[global-scm]​

② 分割出荷の累計数量が元COの数量を超過

複数回に分けてBack-to-Back COを発行する際に、合計数量の管理が曖昧なまま発給が続くと元COの数量を超えてしまいます 。これは発給当局・税関ともに重大な違反と判断されます。Excel等で出荷数量の残高管理を行うことが推奨されます 。global-scm+1

③ 有効期限の失念・期限切れ

元COとBack-to-Back COの二重の期限が絡むため、以下のような失念が起きやすいです 。[global-scm]​

  • 元COの有効期限(12か月)を考慮せずにBack-to-Back COを発行してしまい、最終輸入国で「元COが期限切れ」と判断される
  • 複数の元COを束ねた場合、最も期限の短い元COに全体の期限が引きずられることを見落とす(ATIGA)

④ Form Dの記載事項の不備・不一致

以下のような形式的な不備は、それだけで特恵税率の否認につながります 。[aog-partners]​

  • 元COの参照番号・発給日の記載漏れ
  • 原産国の記載が誤っている(中継国を原産国と記載してしまう)
  • Back-to-Back COとインボイスのHSコード・品名・数量の不一致
  • 日付欄・署名欄の記載漏れ

⑤ 中継国での加工行為(実質変更の疑い)

中継国での保管・仕分け・コンソリは許容されますが、包装変更・マーキング・ラベル貼付でさえ「加工」とみなされる国があります 。最終輸入国の税関が「実質的な変更が行われた」と判断すれば否認されます。どこまでの作業が許容されるかは協定・国により異なるため事前確認が必要です 。jetro.go+1

⑥ 中継国での細則不整備による運用拒否

ベトナムなど一部のASEAN諸国では年間数件しか発給実績がなく、発給当局にBack-to-Back COの具体的な運用細則が存在しないケースがあります 。結果として発給機関が申請を受け付けない、または時間がかかりすぎて出荷に間に合わないというトラブルが発生しています。[jetro.go]​


リスクと対応策のまとめ

リスク具体的な問題対応策
元COの紛失税関の疑義照会に応答できない原本を中継国で保管・スキャン保存 [global-scm]​
数量超過累計出荷が元COを超える残高管理台帳をExcelで維持 [global-scm]​
期限切れ元CO・B2B COの期限失念案件開始時に期限表を作成 [global-scm]​
記載不備参照番号・原産国の記載ミス発給前チェックリストを使用 [aog-partners]​
中継国での加工疑義保管作業が「実質変更」とみなされる許容作業の範囲を協定文で事前確認 [tarifflabo]​
発給当局の運用未整備中継国が発給を拒否・遅延中継国当局への事前打診を必須化 [jetro.go]​

特に重要な実務原則

Back-to-Back CO案件は、中継国の発給当局・最終輸入国の税関・最初の輸出者の三者間でのドキュメント管理が核心です 。検証(Verification)が入った場合、Back-to-Back COを発行した中継国にも検証手続きが及ぶことがATIGA規定上明記されており 、輸出者・輸入者の両方が証跡を保全しておく必要があります。[global-scm]​

 

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