AJCEPでBack-to-Back COは協定上「利用可能」ですが、「中間締約国の発給当局が発行できる(may issue)」という任意規定(Optional)であるため、各国の国内法・運用に依存します 。bruneitrade.mofe.gov+1
協定上の根拠:Annex 4 OCP Rule 3(4)
AJCEPのBack-to-Back COは、**Annex 4(運用上の証明手続:OCP)のRule 3(4)**に規定されています 。条文の骨子は以下のとおりです。tarifflabo+1
「輸出締約国の発給当局が発行した有効な元CO(Original CO)の提示を条件に、輸出者または代理人の申請があれば、中間締約国(輸入締約国)の発給当局はBack-to-Back COを新たなCOとして発行できる(may issue)。」
― AJCEP Annex 4 OCP Rule 3(4)(a)[bruneitrade.mofe.gov]
さらにRule 3(4)(b)では、Back-to-Back COにおける原産国の扱いが明確化されており、「元COを発行した締約国(最初の輸出国)の原産品として取り扱う」と規定されています 。[bruneitrade.mofe.gov]
AJCEP Back-to-Back COのForm AJへの記載方法
形式面ではForm AJの第13欄(Box 13)に「Back to Back CO」のチェックボックスがあり、そこにチェックを入れることで連続する原産地証明書と認定されます 。この記載がなければ最終輸入国の税関に通常のForm AJと誤認されるリスクがあります。[jetro.go]
ATIGAとAJCEPの利用可否・実務条件比較
| 比較項目 | ATIGA(Form D) | AJCEP(Form AJ) |
|---|---|---|
| 根拠条文 | Annex 8 OCP Rule 11 [vntr.moit.gov] | Annex 4 OCP Rule 3(4) [bruneitrade.mofe.gov] |
| 発行の性質 | 任意(may issue) [vntr.moit.gov] | 任意(may issue) [bruneitrade.mofe.gov] |
| 対象当事国 | ASEAN10か国間のみ | 日本+ASEAN10か国(11か国)[jetro.go] |
| 日本が絡む取引 | 原則不可(ATIGAは日本を除くASEAN間) | 対応可(日本が輸出国・輸入国になれる) [jetro.go] |
| Form の記載欄 | Back-to-Back CO専用欄(参照番号・発給日)[global-scm] | Box 13にチェック [jetro.go] |
| 分割出荷 | Rule 11(c)で規定 [vntr.moit.gov] | Implementing Regulations Rule 9で規定 [mofa.go] |
| インドネシアでの受理 | 概ね可 | シンガポール発行のものを拒否した実例あり [jmcti] |
| 国内整備状況 | ATIGAの方が整備が進む | 国によって未整備 [tarifflabo] |
AJCEPが持つ特有の強み:累積制度との組み合わせ
AJCEPはATIGAにはない**日本・ASEAN10か国全体での累積(ASEAN-wide cumulation)**が認められているため、日本製部品をASEAN国で加工した産品をASEAN別国へ再輸出する三国間取引でBack-to-Back COが最も力を発揮します 。[mizuho-rt.co]
text例:日本(部品供給)→タイ(完成品製造)→シンガポール(中継)→ベトナム(輸入)
日本製部品のRVC AJCEP Back-to-Back CO
がタイ原産品のRVC計算に で
累積される ベトナムがATIGA/AJCEP特恵を受ける
ATIGAでは日本が締約国でないため日本製部品を累積できませんが、AJCEPであれば日本製部品の価値をASEAN国の原産資格計算に算入でき、より高い原産品認定率が期待できます 。[mizuho-rt.co]
実務上の重要注意点
AJCEPのBack-to-Back COをインドネシアへの輸入に使う場合は、シンガポール税関発行のForm AJを認めないという実例が報告されているため、ATIGAへの切り替えを先に検討する必要があります 。また、AJCEPの分割出荷Back-to-Back COは単独の協定条文ではなくImplementing Regulations Rule 9に規定されており、ATIGAのOCP Rule 11とは参照すべき文書が異なる点にも注意が必要です 。mofa.go+1
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