HSCF: 付番トライアル007:Googleにあった写真から(電子部品:トランジスタ)

付番トライアル: 2025年12月10日

以下の入力をすることで、結果が出力されています。情報はGoogleで検索したたくさんの「電子部品」から適当にピックアップした写真のみです。

電子部品は、単純に写真からだけでHSコードが特定できる気がしなかったのですが、意外でした。

HS付番をする商品情報

トランジスタらしき商品をピックアップし、写真をとって入力としました。

入力条件(日本語:ユーザー条件のみ)

  • 品名/用途:—
  • 材質:—
  • 構成・セット:—
  • 電気性・測定/通信:—
  • 寸法・仕様値:—
  • 型番・画像:画像1点(ヒートシンクタブ付き3リード、TO-220外観)
  • 通関国・前提:—

日本語版

  1. 結論
  • 国別例示(任意):
    • JP:8541.29-000(その他のトランジスタ(光感応性を除く))
    • US:8541.29.0000(Transistors, other than photosensitive, other)
    • EU:8541 29 00(その他のトランジスタ(非光感応))
  • 要約:画像はヒートシンク取付穴を持つ3リード樹脂モールド(TO-220型)の半導体で、一般にMOSFET/BJT等のパワートランジスタ形状。定格消費電力の情報が無く、1W超10W以下かを特定できないため、6桁は“その他”の8541.29を第一候補とします。
  1. 根拠
  • 適用通則・注:GRI 1により見出し8541(ダイオード、トランジスタその他の類似半導体デバイス)に該当。GRI 6で号レベル判定し、トランジスタの区分(8541.21〈1W未満〉、8541.22〈1W以上10W以下〉、8541.29〈その他〉)のうち仕様不明のため“その他”を採用。
  • 判定ポイント:
    • 外観:3リード+放熱タブのTO-220型。一般にMOSFET/IGBT/BJT等のトランジスタに広く用いられる。
    • 用途推定:電力スイッチング/リニア制御。光学窓・受光面は見当たらず光感応素子ではない。
  • 仮定(入力不足を補う前提):型番・定格(熱損失/消費電力PD)が不明。TO-220は通常10W超の定格が多いが、外観のみでは断定できないため“その他”を選択。
  • 排他・除外の理由:
    • 8541.21/8541.22:定格損失(1W未満/1~10W)が判明した場合にのみ該当。現時点では不確定。
    • 8541.30(サイリスタ等):3リードTO-220形状でも存在するが、型番情報がなく断定不可。代替候補として比較表に記載。
    • 8542(電子集積回路):個別素子の外観であり、ICではない。
  • 型番・画像:画像A(TO-220、3リード、取付孔付きタブ)。観察ポイント:①3本リード②金属タブ③樹脂モールド。
  1. 候補比較(代替案)
候補HS理由棄却理由確度%
8541.29トランジスタ(非光感応)で消費電力区分が不明なため“その他”型番・定格が判明すれば.21または.22の可能性80
8541.221W以上10W以下のトランジスタTO-220は10W超が多く外観のみでは決められない10
8541.211W未満のトランジスタTO-220で1W未満は通常稀3
8541.30サイリスタ/ダイアック/トライアック型番情報なく判定不可。外観だけでは区別困難7
  1. 争点・注意
  • 6桁の分岐は“消費電力(最大損失)”の公称値で判断されます。データシートのP_D(またはTotal Power Dissipation)を確認してください。
  • サイリスタ/トライアック等(8541.30)とMOSFET/IGBT/BJTの外観は類似。型番での確認が必須。
  1. 追加で必要な情報
  • 正確な型番(例:IRLZ44N、2SCxxxx、STPxx等)
  • データシートの最大損失(W)と素子タイプ(MOSFET/BJT/IGBT/サイリスタ等)
  • 通関国(JP/US/EU等)
  1. 参考資料・出所
  • WCO Explanatory Notes 85.41(HS2022:トランジスタの区分、消費電力閾値)
  • 実行関税率表:JP 8541.21/22/29、US HTS 8541.21/22/29、EU CN 8541 21/22/29
  • メーカーのデータシート(型番確定後に一次資料参照)

これで、どれだけ分かるでしょうか。

入力条件(日本語:ユーザー条件のみ)

  • 品名/用途:NPN DARLINGTON TRANSISTOR
  • 材質:—
  • 構成・セット:—
  • 電気性・測定/通信:—
  • 寸法・仕様値:—
  • 型番・画像:2SD1843-T-AZ(Renesas)/掲載画像(TO-220外観)
  • 通関国・前提:—

日本語版

  1. 結論
  • 国別例示(任意):
    • JP:8541.29-000(その他のトランジスタ(光感応性を除く))
    • US:8541.29.0000(Transistors, other than photosensitive, other)
    • EU:8541 29 00(その他のトランジスタ(非光感応))
  • 要約:当該品はRenesasのNPNダーリントンBJTで、データシート上のTotal power dissipationが1.0W(Ta=25°C)であるため、「1W未満」(8541.21)には該当せず、“その他”である8541.29が妥当です。(rcscomponents.kiev.ua)
  1. 根拠
  • 適用通則・注(例:GRI 1, 3(b), 6、類注・部注):GRI 1で見出し8541(半導体デバイス)に該当。GRI 6で号レベル判定。HS2022ではトランジスタは「1W未満(8541.21)」と「その他(8541.29)」の構成(=1W以上は“その他”)。(wcoomd.org)
  • 判定ポイント(主用途、主要材質、機能、構成、セット該当性 等):
    • メーカー資料にTotal power dissipation PT(Ta=25°C)=1.0Wと記載。(rcscomponents.kiev.ua)
    • 製品はNPN Darlingtonトランジスタで、光感応素子ではない。(Alldatasheet)
    • 画像は3リードのTO-220系外観で個別トランジスタ形状。
  • 仮定(入力不足を補う前提):単体素子として輸入(モジュール化なし)。データシートの1.0W値を“消費電力(最大損失)”として用いる。
  • 排他・除外の理由(他の類・項ではない理由):
    • 8541.21(1W未満):本品は1.0Wで“未満”条件を満たさない。(rcscomponents.kiev.ua)
    • 8541.30(サイリスタ等):ダーリントンBJTで別項。
    • 8542(電子集積回路):個別トランジスタでありICではない。
  1. 候補比較(代替案)
候補HS理由棄却理由確度%
8541.291W以上のトランジスタは“その他”に配列95
8541.211W未満のトランジスタデータシートが1.0Wで未満ではない5
  1. 争点・注意
  • 「消費電力の基準」は公称の最大損失(PTまたはPc)。Ta/Tc条件により値が変動することがあるため、輸入申告時は該当表記(Ta=25°Cなど)を資料化してください。
  • 国別8桁/10桁での更なる細分(周波数区分等)がある場合は、各国実行関税表での該当を確認。
  1. 追加で必要な情報
  • 通関国(JP/US/EU等)
  • 実際のパッケージ名(TO-220/TO-126等)
  • 申告書添付予定の資料(データシート版数)有無
  1. 参考資料・出所
  • 2SD1843 データシート(Total power dissipation 1.0Wの記載)(rcscomponents.kiev.ua)
  • Renesas/NEC公開情報(2SD1843 製品説明)(Alldatasheet)
  • HS2022 Chapter 85 抜粋(8541のサブヘディング構成)(wcoomd.org)

この内容で“TO-220汎用パワートランジスタ(1W)”として6桁は確定的に8541.29です。通関国をご提示いただければ、8桁/10桁まで落とし込みます。


投稿者: shima

嶋 正和 株式会社ロジスティック 代表取締役社長

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