HSCF: 付番トライアル011:インターフォンの親機で実験

試したもの
インターフォンの親機の写真でHSコードの判定を試した

入力条件(日本語:ユーザー条件のみ)

  • 品名/用途:—
  • 材質:—
  • 構成・セット:—
  • 電気性・測定/通信:—
  • 寸法・仕様値:—
  • 型番・画像:画像1枚(壁面に取り付けられた機器の写真)
  • 通関国・前提:—

日本語版

1) 結論

  • 国別例示(任意):
    • JP:8517.62-000(有線・無線ネットワーク用の音声・画像等の受信・変換・送受装置)
    • US:8517.62.0090(Machines for reception, conversion and transmission or regeneration of voice, images or other data, other)
    • EU:8517 62 00(Machines for the reception, conversion and transmission or regeneration of voice, images or other data)
  • 要約:壁面設置のモニター・受話器・マイクを一体化した室内用インターホン(ドアホン)と判断。音声・画像を相互にやり取りする通信機器に該当し、警報器(85.31)や単体モニター(85.28)ではないため、85.17に分類。
  • 確度(%):75%

2) 根拠

  • 適用通則・注(例:GRI 1, 6、16部注、85類注):項の記載(85.17)に基づきGRI1で判断。必要に応じてGRI6で号を特定。
  • 判定ポイント(主用途、主要材質、機能、構成、セット該当性 等):
    • 主用途:来訪者との通話・映像確認・解錠操作を行う室内親機。
    • 機能:音声(マイク・スピーカー)と画像(カメラからの映像受信)を通信線でやり取りする装置。
    • 構成:受話器、スピーカー開口、表示パネル、解錠ボタン等が一体。
    • セット性:写真は室内親機単体だが、通常は屋外カメラ子機等と組み合わせて通信機能を発揮。
  • 仮定(入力不足を補う前提):
    • 本体は屋外子機と有線で接続され、音声・画像信号の送受を行う。
    • アラーム専用ではなく、通話・映像確認が主機能。
    • 一体の機能装置として提示(部分品ではない)。
  • 排他・除外の理由(他の類・項ではない理由):
    • 85.31(電気式の可視・可聴信号装置:ベル・警報等):本機の主眼は警報ではなく、双方向通話・映像通信であるため不適。
    • 85.28(モニター・プロジェクター):単なる映像表示装置ではなく、音声入出力を含む通信機器であるため不適。
    • 85.25(テレビカメラ等):屋内親機は送受の通信装置であり、撮像機器に限定されないため不適。
  • 型番・画像:ユーザー提供画像(1枚)
    • 画像A(全体):受話器・表示パネル・スピーカー開口・解錠ボタン様のUIを確認。
    • 画像B(操作部):通話・解錠などの機能ボタンがあり、通話機能が主機能であることを示唆。
    • 画像C(配線想定):壁面据付・背面配線前提の親機形状で、屋外子機との有線通信を想定。

候補比較(代替候補の比較表)

候補HS(6桁)見出しの趣旨該当する可能性棄却・採用理由確度(%)
8517.62音声・画像等データの受信・変換・送受装置高い双方向の通話・映像通信を行う室内親機に整合75
8531.80電気式可視・可聴信号装置(ベル、警報盤等)呼出音は付随機能。主たる性質は通信のため不採用15
8525.89テレビカメラ等のその他本体は撮像機ではなく通信親機。用途不一致5
8528.59その他のモニター表示のみではなく通話・制御を伴うため不採用5

※ 表の前後に空行を入れ、列数は全行で統一しています。

3) 争点・注意

  • セット提示か単体提示か:屋外カメラ子機とセットで提示される場合も、通信機能の本質から85.17の枠内で構成品を判断(必要に応じGRI3(b)又は16部の部分品規定を検討)。
  • 部分品に該当する場合:室内親機が「専ら又は主として」当該インターホンに使用されるなら85.17の部分品(8517.70相当;各国の細分に依存)となる可能性。
  • IP型(LAN接続)か否か:いずれも85.17の通信装置の範囲に含まれるが、無線/有線・プロトコルにより各国細分が異なる場合あり。
  • 解錠制御の有無:解錠は付随機能。主機能(通話・映像通信)による分類が優先。

4) 追加で必要な情報

  • 正式な品名・型番(例:銘板写真、取扱説明書)
  • 接続方式(2線式/4線式、IP(LAN)/RS-485 等)、無線対応の有無
  • 単体提示か、屋外子機・電源アダプタ等との「小売用のセット」提示か
  • 防犯警報機能の有無(アラーム専用ではないことの確認)
  • 市場国(通関国)と適用HS版(HS2022 など)

5) 参考資料・出所

WCO解説、各国実行関税表、裁定・裁決番号、メーカー仕様書 等


※ 本判定は画像のみを根拠とした暫定案です。型番・接続方式の確定により、**8517.70(部分品)**や各国細分への落とし込みが変わる可能性があります。

写真だけの“無茶ぶりデモ”で、HSCFが本気を出した日

先日、自動車部品関連の会社へ伺い、HSCFのデモを実施してきました。
会場の空気は終始なごやか。雑談もはさみながら、肩の力を抜いてスタート……のはずが、いきなり飛んできたのは、HSCFにとってかなり手強いお題でした。

今回の条件はシンプル、しかし苛烈。
文字情報はゼロ。写真だけ。

お題その1:断面写真、ぱっと見は「お菓子」

一つ目は断面を写した写真。
一瞥すると、正直「これ、お菓子じゃない?」と思っても不思議じゃない見た目。
材料も用途も書かれていない。ここからHSコードの方向性を掴むのは、人間でも悩むやつです。

お題その2:粉末の小山、何にでも見える

二つ目は粉末が小山になった写真。
砂?顔料?金属粉?樹脂?鉱物?
見る人の想像力に合わせて姿を変える、まさに“正体不明”。

「これは厳しい」からの、トライアル開始

思わず口から出たのは、
「これは厳しいですね……」
という率直なひと言。

でも、だからこそやってみる価値がある。
そのままトライアルを開始しました。

結果は、100%の正解ではありませんでした。
ただ、出てきた答えは驚くほど近い。

その瞬間、お客さまの表情が変わりました。
「え、そこまで行くんですか」
という驚きが、空気にスッと混ざる感じ。あれは忘れられません。

追加情報で確度90%へ。到達が早いのは正義

さらに、追加の情報を入力して条件を補強。
すると、確度90%まで一気に到達しました。

この「答えにたどり着くまでの時間が短い」ことが、実務では本当に効きます。
迷いの時間が減る。社内確認の回転が速くなる。次の作業にすぐ移れる。
このスピード感は、デモの場でもはっきり体感できました。

観察眼が鋭い。写真から“消去法”で絞り込む力

特に印象的だったのが、観察にもとづく絞り込みです。例えば、

「金属粉末特有の強い光沢や、片状黒鉛の反射は見られない。」

こうした見立てが入ると、候補が一気に狭まります。
写真だけという不利な条件でも、見える特徴から外せる選択肢を外していく。
この“静かな推理”が効いてくるのは、なかなか痛快でした。

まとめ:難題でこそ見える、HSCFの実力

今回のデモは、いわば写真だけの無茶ぶりテスト。
それでもHSCFは、かなり近い答えを返し、追加情報で確度90%まで短時間で到達しました。

現場で感じたのは、これです。
難しいからこそ、価値が浮かび上がる。
そして、答えに近づくスピードは、実務を前に進める力になる。

次は、もう一段“意地悪”な課題でも試してみたくなりました。

HSCF: 付番トライアル010:JRで見つけたハイテク・コインロッカー

家に帰る途中でJRの駅で見つけたコインロッカーで試してみました。

判定に使った写真

  • 品名/用途:—(画像のみ)
  • 材質:—
  • 構成・セット:—
  • 電気性・測定/通信:—
  • 寸法・仕様値:—
  • 型番・画像:画像1枚(IMG_5034.JPG)
  • 通関国・前提:—

1) 結論

  • 推定HS(6桁):9403.20(その他の金属製の家具)
  • 国別例示(任意):
    • JP:9403.20-000(その他の金属製の家具)
    • US:9403.20.00(Other metal furniture)
    • EU:9403 20 80(Other metal furniture)
  • 要約:駅等で使われるコインロッカーは、本質が「荷物を一時保管するロッカー=家具」。支払い・電子解錠部は従属機能のため、第94.03項の金属製家具(9403.20)に分類が妥当。
  • 確度(%):85%

2) 根拠

  • 適用通則・注(例:GRI 1, 3(b), 6、類注・部注):
    項・注の文言を優先(GRI 1)、複合物品は主たる性質で決定(GRI 3(b))、号レベルは同水準比較(GRI 6)。本品は「収納家具」として把握し、附属の電子端末は主機能を変えないため家具の号へ帰着。
  • 判定ポイント(主用途、主要材質、機能、構成、セット該当性 等):
    • 主用途:利用者の手荷物を一時保管するロッカー群=家具用途が支配的。
    • 主要材質:外装・仕切りは金属(画像から一般的に推測可能)。
    • 機能:タッチパネル・投貨/IC読取は施錠管理の附属装置。物品全体の主たる性質は収納にある(GRI 3(b))。
    • 構成:多数扉のロッカー+集中操作盤の一体設備。小売用セットではなく、単一設備として提示される想定。
  • 仮定(入力不足を補う前提):
    金属筐体・屋内据付、耐火金庫等の「装甲仕様」ではない、決済は硬貨/IC等の電子制御…(いずれも画像から合理的に想定)。
  • 排他・除外の理由(他の類・項ではない理由):
    • 83.03(8303.00:金庫・強化金庫等):対象は装甲・強化構造の金庫類や金庫室用保管箱。一般的なコインロッカーはそこまでの防護を目的とせず、収納家具に該当。
    • 84.76(自動販売機等):商品を販売・払出す機械。ロッカーは「収納の賃貸」であり払出機構の主機能を持たないため不適。
    • 84.79(他の個別機能機械):家具として特定できるため包括項は使わない(GRI 1優先)。
  • 型番・画像(観察メモ):
    • 画像A(全体):ロッカー列と集中端末、各扉の取手・表示灯が見える=収納家具の構成が明確。
    • 画像B(操作部):タッチパネル、投貨口/IC読取、券口等=施錠管理の附属機構。
    • 画像C(扉部):個別扉・電子ラッチ・表示灯=収納機能が主。

3) 候補比較

候補HS理由(該当可能性)棄却理由確度%
9403.20金属製ロッカー=家具。電子決済・解錠は従属機能。85
8303.00金庫・強化金庫・金庫室用保管箱(ベースメタル製)。一般的コインロッカーは装甲金庫ではなく銀行保管箱でもない。10
8476.89自動販売機(その他)。商品払出し機能を有さず、主機能は収納家具。5

4) 争点・注意

  • 装甲・耐火・耐工具等の仕様(扉厚・鋼板・UL/EN規格)を満たす場合は83.03の可能性が生じうる。
  • ロッカー部と端末を別送する場合:通則2(a)/3(b)・16部注等の適用関係に留意し、単体品は性質に応じて別分類(端末単体は85類相当の可能性)。
  • 据付(アンカー固定)か可搬かで国内統計細分の切り分けが変わることがある。

5) 追加で必要な情報

  • 材質・構造:板厚、補強・耐火・耐工具の有無(83.03との境界判定の核心)。
  • 端末仕様:決済方式(硬貨/IC/QR等)、通信・遠隔管理の有無。
  • 輸入形態:完成一体か、ロッカー部と端末部の別送か。
  • 据付方法:アンカー固定、壁面固定の有無。

6) 参考資料・出所

  • 関税率表の解釈に関する通則(GRI 1, 3(b), 6)。
  • 関税率表解説(第94類家具・第83.03 金庫等の範囲)。
  • 税関・講習資料/分類の基礎(複合物品の主たる性質、実務留意点)。
  • HS商品インデックス(日本関税協会)。

補足:本回答は画像に基づく推定であり、仕様確認により最終分類が変動し得ます(特に83.03との境界)。必要なら、仕様書・構造図(板厚・耐火性能・施錠ユニット)をご提示ください。

デモ依頼が増える理由 曖昧な情報でも結論まで導くHS判定の進め方

今日のデモ依頼は「情報が揃わない」現場あるある

今日も、ある企業さまからHSCFのデモのご依頼をいただきました。テーマは、現場で本当によく起きる悩ましいケースです。情報が揃いきらない状態でも、どこまで精度を上げて判断できるか。ここが今回の焦点でした。

ご相談は大きく3つ

今回のご相談は、次の3点に集約されました。

  1. 写真がややぼけている商品の判定を、SDSと突き合わせてどう進めるか
  2. 3Dプリンタで作成した補助具を、どの考え方で整理するか
  3. CTCでの部材HSコード付番を、HS年次変換込みでどう揃えるか

1つ目:写真がぼけていても、SDSで判断の筋道は作れる

写真がややぼけている商品は、見た目だけで判断すると誤判定につながりやすい一方で、SDSには組成や性状の重要な手掛かりが詰まっています。

HSCFでは、写真の情報を補いながら、SDSの要点を根拠として整理し、判断の筋道を見える形にするところまで一気に進めました。
ポイントは、見た目の印象ではなく、根拠として残せる情報に判断軸を寄せることです。


2つ目:3Dプリンタ補助具は、用途と組み込み方で結論が変わる

次は、3Dプリンタで作成した補助具の扱いです。用途や設計思想、最終的にどの機械や工程にどう組み込まれるかで結論が変わりやすく、担当者が最も迷いやすい類型のひとつです。

デモでは、判断に必要な追加質問を最短距離で引き出し、結論に至るロジックを分解して説明しました。
曖昧さを減らす鍵は、仕様や役割を言語化し、判断に必要な条件を先に揃えることにあります。


3つ目:CTCは部材HS付番の一貫性と年次差の整理が勝負

3つ目は、CTCでの部材のHSコード付番です。部材点数が多いほど、付番の一貫性と、年次の違いによる齟齬がボトルネックになります。

今回は、HS年次変換を織り込みながら、部材ごとの付番とCTC判定の前提条件を揃えるところまで確認しました。
CTCの議論は、前提が揃った瞬間にスムーズになります。逆に言えば、前提が揃っていないと、議論がいつまでも終わりません。


デモの反応は良好、そして話題は自然にFTA検証へ

得意領域の案件だったこともあり、デモ後の反応はかなり良好でした。
ただ、印象的だったのは、その後の会話が自然にFTAの原産地検証の話へ移ったことです。

実務では、HSコードが正しくても、運用や証明の組み立てが弱いと、検証対応で時間とコストを失います。
逆に言えば、ここを整えるだけで、FTAは守りではなく攻めの武器になります。


私たちが提供しているのは、HSだけではなくFTAの戦略活用まで

私どもは、HSコードの支援にとどまらず、FTAをどう戦略的に活用するかまで含めてコンサルティングしています。そこで最後に、「ご心配があれば、証明方法や運用が適切かを点検するFTA診断もあります」とお伝えしました。


まとめ:HSCFのデモも、FTAの相談も歓迎です

HSCFのデモはもちろん、FTAの運用設計や検証対応の不安、証明の仕組みづくりまで、相談は大歓迎です。
現場で詰まりやすい論点ほど、早めに整えて、安心して攻めに転じられる状態を一緒に作っていきましょう。

HSCFのアップデート予定

HSCF、HS2028対応に向けて動きます(HS2022とHS2028を同時表示へ)

HS2028の内容が、少しずつ輪郭を帯びてきました。
分類が変わるということは、現場の「調べる」「付番する」「説明する」の手間が、これまでと同じでは済まないということでもあります。

そして当然、HSCFも“何もしない”わけにはいきません。

そこで今回、HSCFの機能拡充を企画しています。


いまのHSCFは「HS2022の付番ツール」

正式にHS2028が運用開始されるまでは、HSCFは基本的に HS2022のHSコード付番・検索ツールとしてお使いいただく形になります。

ただ、HS2028が近づくにつれ、こんなニーズが増えてくるはずです。

  • 「HS2022ではこのコードだけど、HS2028だとどうなる?」
  • 「分類変更の影響を、早めに把握しておきたい」
  • 「取引先や社内に、変更点を説明できる材料がほしい」

そこで:HS判定結果に「HS2028だとどう変わるか」も表示します

HSCFでHSコードを検索・判定したときに、

  • HS2022での検索結果(現行)
    に加えて、
  • HS2028ではどうなるか(変更見込み)

並べて確認できるようにする予定です。

つまり、ひと目で「現行」と「次期」の差分がつかめる状態を目指します。


※ただし、HS2028確定までは「暫定表示」です

この機能は、HS2028が正式に確定するまで、あくまで暫定情報としての提示になります。
(確定版が出次第、表示内容も順次アップデートしていく想定です。)


HS2028の本格運用が始まってから慌てるのではなく、
“変わる前提で準備できる”状態を、HSCFでつくっていきます。

HSCF: 付番トライアル009:Googleで拾った電子部品

付番トライアル: 2026年1月15日

電子部品は、判定が難しいと考え、HSCFのチャレンジとしてトライしました。

Googleで「電子部品」というキーワードで検索、写真のみでHSコードの特定を図りました

このようなものをトライしました。

HSCFの回答はこちら

日本語版

1) 結論

推定HS(6桁):8542.33

国別例示(任意):

  • JP:8542.33(電子集積回路(アンプ))
  • US:8542.33(電子集積回路(アンプ))
  • EU:8542 33(電子集積回路(アンプ))

要約:写真の部品は、樹脂封止の8ピンDIP形状の電子集積回路(IC)に見え、表示からアンプ用ICとして扱うのが最も自然なため、電子集積回路の「アンプ」に該当する8542.33を第一候補とします。

確度(%):78%

2) 根拠

適用通則・注(例:GRI 1, 6、類注・部注):通則1(項の文言と注)により「電子集積回路」に該当する見出し8542を選択し、通則6により号レベルで「アンプ」に該当する細分(8542.33)を選択。

判定ポイント(主用途、主要材質、機能、構成、セット該当性 等):単体の半導体IC(樹脂モールドのDIPパッケージ)として提示されており、完成品機器ではなく「電子集積回路」そのものとして分類するのが自然。型番表示からアンプ用途のICとして扱うのが合理的。

仮定(入力不足を補う前提):写真上の印字(例:8002C等)はオーディオ/信号増幅用のアンプIC(パワーアンプ/オペアンプ等)を示すものと仮定。基板実装品ではなく、単体ICとして輸入される前提。

排他・除外の理由(他の類・項ではない理由):ダイオード/トランジスタ等のディスクリート半導体(8541)ではなく、複数素子を一体化した集積回路形状であるため8542を優先。単体で特定機能機器として扱う8543等より、品目が明確に特定される8542が優先。

型番・画像:画像A/B/C(観察ポイント)

A. 全体像(外観・形状)

  • 8ピンDIP形状の樹脂モールド部品に見える
  • 片側に4本のリードが見える(DIP-8想定)

B. 天面印字(メーカー/型番の手掛かり)

  • 天面に英数字の印字が確認できる(型番・ロット等の可能性)
  • 表示からアンプ系ICとしての推定材料になる

C. リード/端子部(単体部品としての提示)

  • リードフレーム(端子)が個別に露出し、基板実装前の単体部品形態に見える
  • モジュールや完成基板ではない

3) 候補比較

候補の比較表は以下です。

候補HS(6桁)理由棄却理由確度(%)
8542.33電子集積回路で、用途が「増幅(アンプ)」と判断できる場合の細分78
8542.39電子集積回路である点は同じだが、アンプ用途の確証が弱い場合の受け皿印字/型番情報がアンプを示すなら8542.33がより適合20
8542.31プロセッサ/コントローラ等に該当する場合DIP-8の一般的用途や印字からは該当性が低い2
8541.10ディスクリート半導体(例:ダイオード等)の場合形状が集積回路(多端子パッケージ)であり通常該当しない0

4) 争点・注意

「アンプ(8542.33)」か「その他(8542.39)」かは、型番の正式仕様(データシート)で確度が大きく上がります。

もしIC単体ではなく、プリント基板に実装済み(アセンブリ)で輸入する場合は、分類論点が変わる可能性があります(完成品機器/ユニットの扱い)。

税番は6桁(HS2022)までが共通ですが、各国の統計細分(7桁以降)や規制は別途確認が必要です。

5) 追加で必要な情報

  • 正式な型番(例:メーカー型番、型番末尾のパッケージ記号)
  • データシートURLまたは主要仕様(用途、増幅の有無、機能ブロック)
  • 輸入形態(単体ICか、基板実装品か、セット品か)
  • 通関国(JP/US/EU等)と、求めたい国内細分(統計品目番号)

6) 参考資料・出所

(参考)税関公表資料:品目分類の基礎、事前教示制度資料

WCO Explanatory Notes(HS2022) 第85.42項(電子集積回路)

関税率表の解釈に関する通則(通則1・6)

封止材に書かれた情報他から、いろいろ調べてかなり精度の高い判定をしてくれました。

データシートを見つけましたので、それを追加の情報として、インプット。

結論は、同じ。確度が92%にアップしました。

HSCFチャレンジ!複雑な部材付番も「CTC対比表」なら一瞬で解決できるか?

こんにちは!HSコード付番ツール「HSCF」チームの嶋ですです。 先日、あるお客様から「実戦形式でのデモ」というエキサイティングな挑戦状をいただきました!

依頼内容は、「実際の商品を使い、部材のHSコード特定からFTA向けの年次変換までを一括で行うこと」

ここで活躍したのが、私たちの自信作である『CTC対比表』機能です。 通常、部材のHSコードを最新版から古い年次のFTA向けに一つひとつ照らし合わせるのは、まさに「苦行」。しかし、HSCFならこれらを自動で紐付け、一括で対比表を作成します。

材料のHSコードはそれぞれその確度を示しますので、情報不足で更なる調査をした方がいいかも分かります。

今回のデモで実証されたこと:

  1. 圧倒的な時短:手作業での調査時間を大幅に削減。
  2. ミスの排除:複雑な年次跨ぎの判定も、システムで正確に実行。
  3. 信頼の可視化:根拠が明確になることで、監査にも強いデータが完成。

「自社の商品でもできるのかな?」と思った皆様。ぜひ、貴社のデータでHSCFの実力を試してみませんか?無料デモンストレーションのお申し込みをお待ちしております!

もう「注釈」の迷宮で悩まない。HSコード判定を「専門家への相談」に変える方法

本日、日本企業の方々へHSコード判定支援システム「HSCF」のデモンストレーションを実施しました。

複数部署から多くの方にご参加いただき、実際の案件を用いたトライアルの結果をご覧いただいたのですが、そこで改めて浮き彫りになったのは「HSコード判定の過酷さ」でした。

■ 現場の悩み:細かな「注釈」との格闘 お客様はこれまで、膨大な「類注・項注」を読み解きながら、パズルのような作業で答えを導き出されていました。「とにかくややこしくて大変……」という切実な声が印象的でした。

■ HSCFが提案する「新しい体験」 デモ中、提供いただいたデータだけでは情報が不足し、判定が難しい場面がありました。しかし、ここからがHSCFの真骨頂です。 不足していた情報を言葉でサッと補足するだけで、システムが即座に再判定。

HSCFは、単にデータを入力して結果を出すだけの「機械的なツール」ではありません。「足りない情報を補いながら、専門家に相談して正解に近づいていく」。そんな人間味のあるプロセスが、ユーザーの使いやすさに繋がっています。

■ 納得いくまで、何度でも伴走します HSCFはシステムの貸し出しを行っていない分、デモンストレーションは何度でも、納得いただけるまで実施します。

「自分たちの商材でも判定できるのか?」 少しでも気になったら、ぜひ一度HSCFのデモを体験してみてください。

現場で日常的に行われるHSコード付番と問題点

現場で日常的に行われるHSコード付番は、多くの場合「業務を回すための便宜的な割り当て」に寄りやすく、GRI(通則)や注に基づく厳密な「分類」とはズレが生じがちです。
しかし本来、HS分類は見出し(項)の文言と部注・類注、そして一般解釈通則に従って行うことが原則であり、部・類・節の表題はあくまで参照便宜にすぎません。
また日本では、通関や統計で一般に用いる番号は「6桁のHSコード(国際共通)+国内細分3桁=9桁」の統計品目番号であり、最初の6桁が各国共通のHSコード、下3桁が日本独自の細分です。

1) 現場でよく見られるHSコード付番パターン

パターンA:相手先提示コードのコピペ採用

  • 見積書・インボイス・仕様書・カタログ等に記載されたHSコードを、そのまま自社の申告や社内マスタに流用するパターン。
  • 「早い・工数ゼロ」という点ではもっとも手軽で、現場では頻出の方法。

問題になりやすい点

  • その番号が「どの国の、何桁体系(HS6桁/各国8~10桁など)」なのかが曖昧になりやすい。
  • HS6桁は国際的に共通でも、最終的な判断権限は輸入国税関にあり、相手先提示の番号がそのまま正解になる保証はない。輸出時相談でも「輸入国のHS番号は輸入国税関の最終判断」と整理されている。

パターンB:社内過去実績・品目マスタの横展開

  • 「前にこの品番で通った番号」「類似品番の番号」を横展開し、社内で番号をそろえるやり方。
  • 会社内の整合性は取りやすく、運用負荷も小さいため、大企業ほど定着しやすい。

問題になりやすい点

  • 元の分類が誤っていた場合、その誤りを大量に再生産してしまう。
  • HS改正や各国統計品目改正の際、統廃合や細分新設が発生してマスタが陳腐化し、気づかないうちに「昔の正解」が「今の誤り」になる。HSは概ね5年ごとに改正が行われている。

パターンC:Web検索・民間DBのキーワード検索頼み

  • 商品名(日本語・英語など)を検索窓に入れ、ヒットした候補から「それっぽい」番号を選ぶ方法。
  • 担当者1人で完結しやすく、スピードは出る。

問題になりやすい点

  • HS分類は「商品名検索ゲーム」ではなく、見出し文言・注・通則に基づく法的ロジックの当てはめであり、検索キーワード一致は分類根拠になりにくい。
  • マーケティング上の商品名と、分類上の本質(材質・機能・用途・加工度等)がズレているケースが多く、名前に引きずられて誤分類しやすい。

パターンD:関税率表を見出しベースで「雰囲気読み」

  • 実行関税率表などで章→類→項→号の見出しを順に眺め、「一番近そうな表現」を選んで決めるパターン。
  • 一見すると「公式資料を使っている」ため、方法としてはもっともらしく見える。

問題になりやすい点

  • 本来は見出し+部注・類注+通則をセットで読む必要があるのに、注や通則を読み飛ばすと誤分類の温床になる。
  • 特に複合材、セット品、未完成品・未組立品などは、通則2・3の論点になることが多く、「名称が近いかどうか」だけでは決まらない。

パターンE:通関業者・フォワーダーへの丸投げ相談

  • 「この貨物、何番になりますか?」と外部業者に尋ね、その回答番号を自社の番号として採用する方法。
  • 実務上は非常に多く、短期的には効率的。

問題になりやすい点

  • 社内に「なぜその番号なのか」という根拠(通則・注の当てはめ)が残らず、税関照会や監査、取引先からの説明要求への耐性が弱い。
  • 担当者や委託先が変わると番号がブレやすく、属人化した分類になりがち。

パターンF:EPA/FTA(特恵)からの“逆算付番”

  • 先に「特恵が取れそうな税番」を探し、その税番に寄せてHSを決めてしまうパターン。
  • あるいは、譲許表など古いHS版を前提とした資料から、現在の税番に無理やりマッピングするケース。

問題になりやすい点

  • EPA/FTAでは関税率も品目別規則もHSベースで規定されるため、HSコードを誤ると適用税率・原産地規則の両方がズレる。
  • 譲許表側のHS版(例:HS2012)と最新の輸入申告用統計番号との間で細分構成が異なり、適切なトランスポジションを行わないと誤判定の原因になる。

パターンG:税関の事前教示(分類)回答の類似事例当て込み

  • 公開されている事前教示回答のデータベースを検索し、自社品に似た貨物の事例から税番を参考にする方法。
  • パターンA~Cよりは、法的根拠に近い情報を参照できる点で一歩前進。

問題になりやすい点

  • 事例と自社品の仕様(材質比率・構造・用途など)が異なると、そのまま適用はできない。
  • 事前教示は「その申請貨物の説明」に基づく判断であり、自社側の商品情報が粗いまま当て込むと、かえって誤分類リスクを高める。

2) 付番が“事故”になる典型ポイント

(1) 「輸入国税関が最終判断」という前提の抜け落ち

  • HS6桁は国際的に共通だが、税率適用や分類の最終判断は各輸入国税関が行うことが、各国の通関案内や解説でも整理されている。
  • 取引先提示やWeb上の番号を「確定番号」と誤解すると、更正・追徴・通関遅延のきっかけになりやすい。

(2) 桁体系の混同(HS6桁・各国10桁・日本9桁)

  • 日本では、HS6桁(号)+国内細分3桁=9桁の統計品目番号が、通関や統計に用いられる標準体系。
  • 他国の10桁コード(例:HTSUS・CNなど)を、日本9桁にそのまま“移植”しようとしたり、6桁止まりのまま社内処理したりすると、国・用途による細分のズレを見逃しやすい。

(3) 根拠(通則・注)の不在と説明責任の弱さ

  • HSの分類原則は、見出しの文言と関連する部注・類注・節注に従い、一般解釈通則を適用して決定することであり、表題はあくまで参照便宜とされる。
  • 「商品名が似ていた」「前回通ったから」という理由だけでは、税関照会・社内監査・取引先への説明の場面で行き詰まりやすい。

(4) 製品情報が不足したまま付番してしまう

  • HSで分岐キーになりやすい情報は、例えば次のようなもの:
    • 材質(混率・主たる材質・被覆の有無など)
    • 用途・機能(どのような機能を持つ機械か、医療用途か否か等)
    • 加工度(原料・半製品・完成品)
    • 構成(セット品・付属品・複合品・複合材)
    • 形態(未完成品、未組立/分解状態)
  • こうした情報が欠けているほど、パターンB(過去流用)やC(検索依存)は誤分類を生みやすくなる。

(5) セット品・複合材・未完成/未組立品で急に難易度が上がる

  • 通則2は未完成品・未組立/分解状態の品目、通則3は複数の見出しにまたがる場合(セット品・複合材など)の分類方法を定めている。
  • このゾーンは名称一致だけでは決まらず、通則の適用順序や「本質的特性(essential character)」の判断が必要になるため、「簡易付番」のロジックが破綻しやすい領域。

(6) HS改正・統計品目改正によるマスタの“サイレント崩壊”

  • HSはWCOで定期的に改正され、それに合わせて各国の関税率表や統計品目表も更新される。
  • 改正を前提にマスタをメンテナンスしないと、「旧版では正しかった番号」が新版では統廃合・再細分により誤りとなり、気づかないまま使われ続ける。

(7) 影響は関税率だけでなくEPA/FTA・原産地規則にも波及

  • 多くのEPA/FTAでは、関税率表および品目別原産地規則がHSコード(通常は6桁)をベースに組み立てられている。
  • HSを誤ると、適用すべき協定税率や原産地規則も誤ることになり、過払いだけでなく特恵否認・追徴といった両方向のリスクが発生しうる。

(8) 「電話・メールで税関に聞いたから安心」という誤解

  • 多くの税関では、口頭(電話)やEメールの照会は参考情報としては尊重されうるものの、拘束力のある判断とは位置付けられていない一方、書面による事前教示等は一定期間、税関側が尊重する制度として整備されている。
  • 「電話で聞いたから大丈夫」と根拠を残さず付番してしまうと、後日の更正・争訟の場面で防御力が弱くなる。

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