用語は次で統一します:類=Chapter、項=Heading(4桁)、号=Subheading(6桁)、部=Section、注=Notes(部注/類注)。
0. まず結論:この類に入るもの/入らないもの(超要約)
- この類に入る代表例(3〜6個):
- 軍用武器(大砲、迫撃砲、ロケット発射装置など)→ 93.01(9301) (国際通関機関)
- けん銃・拳銃(ただし 93.03/93.04に属するものを除く)→ 93.02(9302) (国際通関機関)
- 猟銃・ライフル、前装式銃、空包発射用のけん銃等(装薬の発火で作動する火器)→ 93.03(9303) (国際通関機関)
- 空気銃・ガスガン、警棒など(93.07除く)→ 93.04(9304) (国際通関機関)
- 上記武器の部分品・附属品(一定の除外あり)→ 93.05(9305) (国際通関機関)
- 弾薬・軍需弾(カートリッジ、爆弾・手りゅう弾・ミサイル等)→ 93.06(9306) (国際通関機関)
- 刀剣類(剣・銃剣・さや等)→ 93.07(9307) (国際通関機関)
- この類から除外されやすい代表例(3〜6個/除外先の類・項も併記):
- 雷管・起爆装置・信号筒などの「第36類の物品」→ 第36類(例示として注で明記) (国際通関機関)
- ねじ・ボルト・ナット等の「はん用性のある部品(parts of general use)」→ 第15部(Section XV)や第39類等(第93類注で除外) (国際通関機関)
- 装甲戦闘車両 → 87.10(第93類注で除外) (国際通関機関)
- 望遠照準器などの光学機器(単体)→ 第90類(ただし「火器に装備」または「火器とともに提示」なら例外あり) (国際通関機関)
- 弓矢・玩具・フェンシング用具 → 第95類(第93類注で除外) (国際通関機関)
- 収集品・骨とう品 → 97.05 / 97.06(第93類注で除外) (国際通関機関)
- 実務での最重要分岐(1〜3個):
- (任意)この類で特に“誤分類が高コスト”になりやすい場面:
- 日本では武器類の輸入に「輸入承認(外為法ベース)」が関係するケースがあり、税番特定が手続きの前提になる旨が公的に示されています。誤分類は通関遅延・差戻し等の実務コストに直結しやすいです。 (経済産業省)

1. 区分の考え方(どうやってこの類に到達するか)
1-1. 分類の基本ルール(GIRの使いどころ)
- この類で特に効くGIR:
- 「品名だけで決めない」ための観点:
1-2. 判定フロー(疑似フローチャート)
- Step1:貨物は「武器/弾薬/その部分品・附属品」に該当しそうか?
- まず第93類注の除外(36類、90類、95類、97類、87.10、はん用部品等)を同時に意識します。 (国際通関機関)
- Step2:本体か、弾薬か、部品か?
- 本体:9301〜9304/刀剣:9307/弾薬・軍需弾:9306/部品・附属品:9305 (国際通関機関)
- Step3:本体なら「作動原理」と「種類」で項を決める
- 軍用(けん銃・刀剣除く)→9301
- けん銃・拳銃(ただし93.03/93.04除く)→9302
- 爆発装薬で作動する火器等 →9303
- 空気・ガス等で作動、警棒等 →9304 (国際通関機関)
- よく迷う境界(例:第○類と第○類の境界):
2. 主な項(4桁)とその内容
2-1. 4桁(項)の主なもの一覧表(必須)
(第93類は項が少ないため全列挙します。(国際通関機関))
| 項番号(4桁) | 見出しの要旨(日本語) | 典型例(製品名) | 重要な分岐条件/除外/注意点 |
|---|---|---|---|
| 9301 | 軍用武器(けん銃・刀剣類を除く) | 大砲、迫撃砲、ロケット発射装置、火炎放射器等 | けん銃は9302、刀剣は9307。車両(装甲戦闘車両)は87.10除外。 (国際通関機関) |
| 9302 | けん銃・拳銃(ただし9303/9304除く) | けん銃、拳銃 | 空包発射用等は9303側に行き得る(見出しに例示)。 (国際通関機関) |
| 9303 | 爆発装薬で作動するその他火器等 | 猟銃、ライフル、前装式銃、信号弾発射器(Very pistol)、空包発射用けん銃等 | 「爆発装薬で作動」が芯。信号弾そのもの等は36類の可能性。 (国際通関機関) |
| 9304 | その他の武器(空気銃・ガスガン、警棒等) | 空気銃、ガスガン、警棒 | 93.07除外。玩具(95類)との境界に注意。 (国際通関機関) |
| 9305 | 9301〜9304の部分品・附属品 | 銃身、銃床、機関部、弾倉(専用品)、照準器取付部品など | 「はん用部品」や「望遠照準器単体」は除外され得る。 (国際通関機関) |
| 9306 | 軍需弾・弾薬(爆弾/手りゅう弾/ミサイル等含む) | カートリッジ、散弾、弾頭、爆弾・手りゅう弾等 | 93.06の“parts”から無線機器/レーダー(85.26)が除外。 (国際通関機関) |
| 9307 | 刀剣類等・さや等 | 刀、剣、銃剣、さや | 収集品/骨とう品(97類)に飛ぶ場合あり。 (国際通関機関) |
2-2. 6桁(号)で実務上重要な分岐(必須)
- 分岐条件(例:重量、成分割合、用途、加工状態、形状、包装、規格)の整理
第93類は「重量・成分割合」といった定量基準より、種類(火器のタイプ)/作動原理/親品目/提示形態が分岐軸です。 (国際通関機関) - 代表的な6桁分岐(例)
- 9301(軍用武器):
- 9301.10:砲(大砲・迫撃砲等)
- 9301.20:ロケット発射装置、火炎放射器、てき弾発射機、魚雷発射管等
- 9301.90:その他 (国際通関機関)
- 9303(その他火器):
- 9303.10:前装式銃
- 9303.20:猟銃等(散弾銃・コンビ銃含む)
- 9303.30:ライフル等
- 9303.90:その他(空包発射用けん銃、索発射銃等が例示されています) (国際通関機関)
- 9305(部分品・附属品):
- 9305.10:けん銃・拳銃用
- 9305.20:9303の散弾銃またはライフル用
- 9305.91:9301の軍用武器用
- 9305.99:その他 (国際通関機関)
- 9306(弾薬等):
- 9306.21:散弾銃用カートリッジ(+当該区分の“parts”)
- 9306.29:上の区分のその他(例:エアガン弾丸等が含まれる区分)
- 9306.30:その他のカートリッジ(+parts)
- 9306.90:その他(爆弾・手りゅう弾・ミサイル等の軍需弾側が典型) (国際通関機関)
- 9301(軍用武器):
- 間違えやすい6桁ペア/グループ(2〜5組):
- 9302(けん銃) vs 9303.90(“その他火器等”)
- どこで分かれるか:空包発射用けん銃や信号弾発射用装置等は9303側に例示があり、9302の範囲から外れ得ます。 (国際通関機関)
- 判断に必要な情報:発射するもの(実包か空包か/信号弾か)、構造、用途、カタログ、取扱説明書。
- 典型的な誤り:「けん銃=9302」と品名だけで決める。
- 9303(爆発装薬で作動) vs 9304(空気・ガス等で作動)
- どこで分かれるか:発射の駆動源(爆発装薬か、圧縮空気・ガス等か)。 (国際通関機関)
- 判断に必要な情報:作動原理、使用弾(火薬か否か)、構造図。
- 典型的な誤り:「BB弾を撃つから玩具」「ガスで撃つから弾薬」などの連想で判断。
- 9305(部品・附属品) vs “はん用部品”(第15部/第39類等)
- どこで分かれるか:ねじ・ボルト等の“parts of general use”は第93類に入らない(注で除外)。 (国際通関機関)
- 判断に必要な情報:部品図面、用途(専用品か)、規格(汎用品か)。
- 典型的な誤り:「銃の部品は全部9305」としてしまう。
- 93.06の“parts” vs 85.26(無線機器・レーダー)
- どこで分かれるか:93.06の“parts”には85.26の機器を含めない(注で明示)。 (国際通関機関)
- 判断に必要な情報:当該部品が無線/レーダー機器に当たるか、仕様書(周波数・送受信機能等)。
- 典型的な誤り:ミサイル等の部品を「全部9306の部品」としてしまう。
- 9302(けん銃) vs 9303.90(“その他火器等”)
3. 部注と類注の詳細解釈(条文→実務的な意味)
3-1. 関連する部注(Section Notes)
- ポイント要約:
- 第93類注は、**第15部注2の“parts of general use(はん用部品)”**を引いて、これらを第93類から除外します(同様のプラスチック品も除外)。 (国際通関機関)
- 実務での意味(具体例つき):
- 例:銃に使う「ねじ」「ワッシャー」「一般規格のばね」等が、汎用品として扱われると、9305ではなく別章での分類になり得ます。
- 逆に、銃身や機関部のように「武器の専用品」と整理できる部品は9305側に寄りやすいです(ただし最終判断は各国税関)。
- “この部注で他章に飛ぶ”代表パターン:
- 「銃専用」と思っていたが、図面上は一般規格で汎用流通しており、はん用部品扱いにされる。
3-2. この類の類注(Chapter Notes)
- ポイント要約:
- 用語定義(定義がある場合):
- この類注自体は詳細な定義条項というより「除外の線引き」を示す性格が強いです。 (国際通関機関)
- 除外規定(除外先の類・項も明記):
4. 類注が分類に与える影響(“どこでコードが変わるか”)
この章は「類注があるからこそ起きる分岐」を可視化することが目的です。
- 影響ポイント1:望遠照準器・光学機器(90類)と“火器とともに提示”例外
- 何を見れば判断できるか(必要情報):
- 光学機器が火器に装備済みか
- **火器と一緒に提示(同梱・同時提示)**と評価される取引実態か (国際通関機関)
- 現場で集める証憑:
- 梱包写真、同梱明細、カタログ、マウント状態の写真、SKUの紐づけ資料
- 誤分類の典型:
- 望遠照準器単体を「武器の附属品だから9305」としてしまい、90類除外に抵触。
- 何を見れば判断できるか(必要情報):
- 影響ポイント2:“はん用部品”除外(9305に入れない)
- 何を見れば判断できるか(必要情報):
- 部品の規格(一般規格か、専用設計か)、用途、交換部品の互換性
- 現場で集める証憑:
- 図面(寸法公差)、材質、規格番号、BOM、購入仕様書
- 誤分類の典型:
- 銃に使うねじ・ばねを一括で9305に入れてしまう。 (国際通関機関)
- 何を見れば判断できるか(必要情報):
- 影響ポイント3:装甲戦闘車両(87.10)除外
- 何を見れば判断できるか(必要情報):
- 輸入形態が「車両」なのか「武器単体」なのか(インボイス・契約・構成品)
- 現場で集める証憑:
- 仕様書、構成品リスト、写真、取付状態(武器が車両の構成要素か)
- 誤分類の典型:
- 砲塔付き車両を「砲があるから9301」としてしまう。 (国際通関機関)
- 何を見れば判断できるか(必要情報):
- 影響ポイント4:93.06“parts”から85.26(無線・レーダー)を除外
- 何を見れば判断できるか(必要情報):
- 当該“部品”が無線/レーダー装置として機能するか(送受信、周波数、アンテナ等)
- 現場で集める証憑:
- 仕様書、機能説明、回路図、周波数帯、法規適合資料(該当する場合)
- 誤分類の典型:
- 誘導・探知系を含む部品を「弾薬の部品=9306」と短絡する。 (国際通関機関)
- 何を見れば判断できるか(必要情報):
5. 分類でよくある間違い(原因→対策)
- 間違い:望遠照準器(単体)を9305(附属品)として申告
- なぜ起きる:品名に「銃用」とあると93類に寄せたくなる
- 正しい考え方(どの注・どの見出しが根拠か):第93類注で「望遠照準器等は原則90類、ただし装備済み/同時提示なら例外」と整理されています。 (国際通関機関)
- 予防策(確認すべき資料/社内で聞くべき質問例):
- 「装備済み?」「同時提示(同梱)?」「マウント同梱だけ?」を営業・物流に確認。梱包写真を必ず取得。
- 間違い:空包発射用けん銃(または信号弾発射器)を9302として申告
- なぜ起きる:形が拳銃に見える
- 正しい考え方:9303の見出し説明に、信号弾発射用装置や空包発射用のけん銃・回転式けん銃が例示されています。 (国際通関機関)
- 予防策:
- 「発射するのは実包か空包か」「銃口構造」「用途(信号用/訓練用)」の資料(取説・仕様)を添付できるようにする。
- 間違い:エアガン(空気/ガスで射出)を9303(火器)として申告
- なぜ起きる:「弾を撃つ=火器」と誤解
- 正しい考え方:9303は「爆発装薬の発火で作動する」類型、9304は「空気・ガス等で作動する」類型です。 (国際通関機関)
- 予防策:
- 作動原理の記載(ガス/電動/ばね等)、使用弾種、エネルギー源をカタログで明確化。
- 間違い:玩具銃・玩具の弓矢を93類として申告
- なぜ起きる:外観が武器に似ている
- 正しい考え方:弓矢や玩具は第93類注で95類へ除外されています。 (国際通関機関)
- 予防策:
- 対象年齢、玩具安全基準、材質、射出性能(玩具としての設計)を資料化。
- 間違い:信号筒・雷管・起爆装置などを9306(弾薬)で固定してしまう
- なぜ起きる:火薬関連を全部「弾薬」と考える
- 正しい考え方:第93類注で、雷管・起爆装置・信号筒など「36類品」が除外例として示されています。 (国際通関機関)
- 予防策:
- 「発射体(projectile)を伴うか」「火工品単体か」を確認し、SDS/仕様書を準備。
- 間違い:銃用のねじ・ばね・ピン等を一括で9305
- なぜ起きる:「銃の中に入る部品=専用品」と誤認
- 正しい考え方:第93類注は“parts of general use”を明示的に除外しています。 (国際通関機関)
- 予防策:
- 一般規格品か(JIS/ISO等)、他用途互換があるかを設計部門に確認。
- 間違い:装甲戦闘車両(武器付き)を9301で申告
- なぜ起きる:「武器が主」と見てしまう
- 正しい考え方:装甲戦闘車両は第93類注で87.10へ除外。 (国際通関機関)
- 予防策:
- 車両としての仕様・機能(走行装置、装甲等)を提示できるようにする。
- 間違い:刀剣類を9307で固定し、97類(収集品・骨とう)を見落とす
- なぜ起きる:現物が刀剣だから
- 正しい考え方:第93類注で、収集品・骨とう品は97.05/97.06へ除外。 (国際通関機関)
- 予防策:
- 製造年代、鑑定書、来歴資料の有無を確認(骨とう該当性は取引実態次第)。
- 間違い:93.06の“parts”に、無線・レーダー機器まで含める
- なぜ起きる:「ミサイル部品=全部9306」と短絡
- 正しい考え方:93.06の“parts”には85.26(無線・レーダー)を含めないと注で明示。 (国際通関機関)
- 予防策:
- 機能が通信・探知に当たるかを電気系仕様で確認。
6. FTAやEPAで原産地証明をする際に気をつける点
6-1. HSコードとPSR(品目別規則)の関係
- HSの付番がPSR選択に直結します。武器・弾薬は品目の誤りが致命傷になりやすいので、最終製品HS(6桁)と、主要材料HSをセットで固めてから原産性判断に進むのが安全です。
- よくある落とし穴:
- 材料(部品)のHSが実は“はん用部品”扱いで別章になり、CTC判定が崩れる
- 9302/9303など、本体HSを取り違える(PSRの章・類ルールが変わる可能性)
6-2. 協定が参照するHS版の違い(HS2012/2017/2022のズレ)
- 協定によって参照HS版が異なることがあるため、協定本文・附属書のHS版を必ず確認してください(一般論)。
- トランスポジション(旧→新対応)の扱い方(一般論):
- 例:HS2007では 9301.11/9301.19 が、HS2012では 9301.10 に統合されています。旧版ベースのPSRや譲許表を読む際は、相関表で読み替えが必要になります。 (国際通関機関)
6-3. 実務チェック(原産性判断に必要なデータ)
- 材料表(BOM)、原価、工程、原産国、非原産材料のHS、RVC計算の前提(該当する場合)
- 証明書類・保存要件(一般論)
- 取引がセンシティブになりやすい領域なので、**分類の根拠資料(仕様書・構造図・写真)**を原産地資料と同レベルで保管する運用が現実的です。
7. HS2022とそれ以前のHSコードでの違い(違うことになった根拠)
7-1. 変更点サマリー(必須:表)
| 比較(例:HS2017→HS2022) | 変更タイプ(新設/削除/分割/統合/文言修正/範囲変更) | 該当コード | 変更の要旨 | 実務への影響 |
|---|---|---|---|---|
| HS2017→HS2022 | (確認できた範囲で)実質変更なし | 第93類(HS6桁) | HS2022の93類の号立てはHS2012と同一で、2012以降大きな構造変更は見えません。 (国際通関機関) | HS版差より、注の除外・提示形態の確認が重要 |
| HS2012→HS2022 | 変更なし | 9301〜9307 | 見出し・号構造が同一です。 (国際通関機関) | トランスポジション不要(2012↔2022間) |
| HS2007→HS2012 | 統合(番号再編) | 9301.11/9301.19 → 9301.10 | 砲(自走/その他)の区分が統合され、9301.10へ(低取引量を理由)。 (国際通関機関) | 旧版資料を参照する場合、読み替えが必要 |
| HS2007→HS2012 | 統合(番号再編) | 9305.21/9305.29 → 9305.20 | 9303用ショットガン/ライフル部品の区分が統合(低取引量を理由)。 (国際通関機関) | 旧版資料(9305.21/29)を使う社内DBの更新が必要 |
| HS2007→HS2012 | 削除(条文上の消滅) | 9306.10 | HS2007にあった9306.10がHS2012/2022の条文上見当たりません。 (国際通関機関) | 旧コードで管理している場合は要更新。移行先は個別貨物で要確認 |
7-2. 「違うことになった根拠」(必須)
- 根拠資料として、以下を参照しました:
- この結果、「HS2012で 9301.10/9305.20 が新設(統合)」、および「HS2007に存在した 9306.10 がHS2012以降の条文に見当たらない」点を、差分として整理しました。 (国際通関機関)
- HS2012とHS2022は第93類の号構造が同一であるため、少なくともこの範囲では「変更なし」と判断しました。 (国際通関機関)
8. HS2022以前で付け加えられたHSコード/削除されたHSコード
| 流れ | 主要な追加・新設 | 主要な削除 | 旧コード→新コード(または行き先) | 備考 |
|---|---|---|---|---|
| HS2007→HS2012 | 9301.10、9305.20 | 9301.11、9301.19、9305.21、9305.29 | 9301.11/19 → ex9301.10、9305.21/29 → ex9305.20 (国際通関機関) | WCO相関表で統合(低取引量)と説明 (国際通関機関) |
| HS2007→HS2012 | (条文上)— | 9306.10 | 行き先は貨物性状により要確認(HS2012/2022条文に当該号が見当たらない) (国際通関機関) | 旧コードで管理している場合はマスタ更新必須 |
| HS2012→HS2017→HS2022 | (確認できた範囲で)大きな再編なし | — | — | HS2012とHS2022が同一構造 (国際通関機関) |
9. 類注違反による通関トラブル(想定事例)
- 事例名(短く):望遠照準器を9305で申告し差戻し
- 誤りの内容(どの類注/部注に抵触):望遠照準器は原則90類(火器に装備/火器と同時提示の例外を外してしまった)。 (国際通関機関)
- 起きやすい状況:別送・別梱包、同一船積でも書類上の紐づけが弱い
- 典型的な影響:税番修正、追加説明要求、検査強化、通関遅延
- 予防策:同梱明細、梱包写真、取付状態の写真を事前準備
- 事例名:銃用ねじ・ばねを9305で一括申告し修正
- 誤りの内容:はん用部品除外(第15部注2参照)を踏み抜き。 (国際通関機関)
- 起きやすい状況:BOMが粗く、部品単位の規格情報がない
- 典型的な影響:税番修正、資料追加提出、コスト増
- 予防策:図面・規格・用途(専用性)をセットで提示
- 事例名:信号弾関連を9306にまとめて申告
- 誤りの内容:36類(信号筒等)の除外例を見落とし。 (国際通関機関)
- 起きやすい状況:危険物管理の用語(火工品)とHSのズレ
- 典型的な影響:税番修正、危険物申告の再点検、遅延
- 予防策:製品が「弾薬」か「火工品」かを仕様書・SDSで確認
- 事例名:装甲戦闘車両を9301で申告
- 誤りの内容:装甲戦闘車両(87.10)除外。 (国際通関機関)
- 起きやすい状況:武器搭載を理由に武器章へ寄せる
- 典型的な影響:大幅な分類修正、関税・規制確認のやり直し
- 予防策:車両としての機能・構成を示す資料を先に揃える
10. 輸出入規制事項(コンプライアンス観点)
- 日本前提で、この類で頻出の規制・許認可・検疫を整理(該当があるものだけ)
- その他の許認可・届出(頻出):
- 銃砲刀剣類所持等取締法(銃刀法):銃砲・刀剣類の定義や所持等に関する規制の根拠法令です。取引形態によって必要手続が変わるため、必ず原典確認が必要です。 (e-Gov 法令検索)
- 輸入承認(外為法関連):経済産業省は「武器類」を輸入する場合に承認が必要となる旨、また申請前に関税率表番号(税番)特定が必要である旨を案内しています。 (経済産業省)
- 税関(例:東京税関)でも、銃砲・刀剣類の輸入に輸入承認が関係する旨の案内があります。 (税関のウェブサイト)
- 安全保障貿易管理(該当する場合):
- 武器・関連品は輸出管理の対象となり得ます。案件ごとに経済産業省の安全保障貿易管理の最新情報で確認してください(一般論)。 (経済産業省)
- その他の許認可・届出(頻出):
- 確認先(行政・公式ガイド・窓口):
- 経済産業省:武器類の輸入承認案内・照会フォーム (経済産業省)
- 税関:品目分類の事前教示(公開回答検索含む) (税関のウェブサイト)
- e-Gov法令検索:銃刀法(原典) (e-Gov 法令検索)
- 実務での準備物(一般論):
- 税番(HS6+必要なら国内コード)、仕様書、写真、構造図、用途説明
- 承認・許可が絡む場合:行政が求める添付資料(案件により異なるため、必ず最新の案内に従う) (経済産業省)
11. 実務チェックリスト(分類→通関→原産地→規制)
- 分類前チェック(製品情報の収集)
- 作動原理(爆発装薬/空気・ガス等)
- 本体/弾薬/部品/附属品の別
- 同梱品(光学機器、工具、マウント等)と提示形態
- 図面・BOM・写真・カタログ
- 分類後チェック(注・除外・境界の再確認)
- 申告前チェック(インボイス品名、数量単位、補足資料)
- インボイス品名が「toy」「replica」等を含むか(95類可能性)
- 型式・用途・発射方式を品名欄に反映
- 追加資料(梱包写真、仕様書)の準備
- FTA/EPAチェック(PSR・材料・工程・保存)
- 協定の参照HS版の確認(一般論)
- 旧版コード(例:9301.11/19、9305.21/29)で管理していないか点検 (国際通関機関)
- 規制チェック(許可/届出/検査)
- 経済産業省の輸入承認の要否確認(必要なら照会) (経済産業省)
- 税関の分類事前教示の活用検討 (税関のウェブサイト)
- 銃刀法等の該当性確認(原典確認) (e-Gov 法令検索)
12. 参考資料(出典)
- WCO(HS条文)
- 日本税関・公的機関のガイド
- 法令(日本)
- 銃砲刀剣類所持等取締法(e-Gov) (e-Gov 法令検索)(参照日:2026-03-02)
- 輸入規制(日本:経済産業省)
- 輸出管理(日本:一般論)
- 経産省:安全保障貿易管理(武器関連の位置づけを含むページ) (経済産業省)(参照日:2026-03-02)
免責事項
本資料は、HSコード(品目分類)、通関、FTA/EPA原産地、輸出入規制等に関する一般的な情報提供を目的として作成したものであり、特定の取引に対する法的助言、税務・関税上の助言、または通関上の最終判断を提供するものではありません。HSコードの最終的な決定は輸出入国の税関当局の判断により行われ、同一または類似の商品であっても、仕様・成分・用途・形状・加工度・取引実態・提出書類等により分類結果が異なる場合があります。関税率、原産地規則、輸出入規制、必要な許認可・検疫要件等は改正等により変更される可能性がありますので、必ず最新の法令・公的機関の公表情報・協定本文等をご確認ください。重要な取引については、税関の事前教示制度の活用、通関業者、弁護士・税理士等の専門家への相談を含め、必要な検証を行った上でご判断ください。本資料の内容の利用または利用不能により生じたいかなる損害についても、作成者は一切の責任を負いません。
