最近、FTA利用においてHSコードが輸入国で否認されることが続きました

コンサルティングの中で、必ず伝えるのは、輸出商品のHSコードは輸入税関で必ず確認する様にということ。

極々当たり前のことなのですが、輸入者が確認できていないのか、違うHSコードを輸入国税関で言われて、再取得するケースを多く経験しています。

ちゃんと対応してもらえていれば問題のないことなのですが、

「HSが違いましたので、違うHSコードで証明お願いしまーす」という風に考えるようです。

対象の商品の特定原産地証明書で通関ができなかったわけですから、その原産地証明書は、発給した商工会議所に返すこと、違う原産判定を取り下げること、その後に、改めて「正しい」HSコードで照明を取り直すことになります。

面倒ですので、商品のHSコードは輸入税関の指定するもので原産照明を行ってください。

HSコードは、FTAのためにあるんじゃないんだよ。

原産地証明をする際に、CTCで証明をしようと努力します。

簡単なHSコードもあるのですが、「これなに?証明がほぼ無理じゃないか。」というものに出くわすこともあります。

その際には、かなり細かい部材にまで立ち戻り、証明を試みるのですが、それが大変な手間です。

機械でしたら、沢山の部材がそれに当たるので、本当に厄介です。

HSコードの大家の人にそのことを聞くと、「HSコードは、FTAのためにあるんじゃないんだよ。

そうかもしれませんが、もうすこし、HSコード体系を根本から見直して欲しいです。FTAの証明が出来るかどうか以前に、おかしいと思う部分があるので。

YouTube によるFTA活用講座の専門編の新しいパートをアップしました。21-1続 輸出商品のHSコード確認

YouTube によるFTA活用講座の専門編の新しいパートをアップしました。

21-1続 輸出商品のHSコード確認

21-1の専門編 HSコードについての続編です。今回は輸出産品のHSコードの決め方に関してお話しします。

このHSコードで税率も決まりますし、原産地規則も決まります。大変重要な作業となります。

 

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日本関税協会のセミナー、品目分類第5回に行ってきました

日本関税協会のセミナー、品目分類第5回に行ってきました。今回は項が一番多いHS84類でした。

商品の分類だけではなく、部分品、付属品の分け方も長瀬先生に丁寧にご説明頂きました。

一部の商品の分類で今でも議論が分かれていり部分があり、アメリカとEUでは見解が違ったままのもののあるようです。

こういう人的な判断とその違いがまだまだある中でAIでHSコードを付番することはできるのでしょうかね。

 

YouTubeをアップしました。FTA活用講座:専門編 21-1 HSコードについて

YouTube によるFTA活用講座で大事なHSコードに関して、「専門編」としてお話しします。

どうやってHSコードを定めるべきか、実際の業務で困っていることに対するアプローチ方法をお話しします。

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HSコードの付与:いかに正しいHSコードを付与するか?

最近問い合わせの多い点の一つに、いかに正しいHSコードを付与するかというものがあります。

特に、FTAの原産証明のCTCにおける部材のHSコード付与をどうするかです。

理想は輸入相手国税関に逐一確認できればベストですが、そうはいきません。

現実的には、フォワーダーの通関士に符番してもらうことでしょうが、その通関士もHSコードのプロフェッショナルとは呼びにくいレベルです。

最近はAIでのHSコード付与というサービスもありますが、必ずしも正しい答えとなるわけではありません。そもそも、「このHSはどう符番したのか」と問われて「AIが決めました」と答えて相手が納得しますかね。

HSコードは裁判になることも少なくないです。その際には、通則のどの規定を適用したかが争点になります。

そこで、ロジスティックではHSコードの権威と提携し、人的ではありますが、造詣と経験豊富なプロに符番して頂いてます。

現在のアプローチではこれがベストであると考えています。

日本関税協会のセミナー:関税分類 第2回目 自動車関連

昨日、日本関税協会主催のセミナーに行ってきました。

今回は関税分類の第2回目で、自動車関連

自動車部品の分類は産業的にも大事なのですが、それらがはっきりと分かっている人は少ない。私も勉強です。

具体的なお話しをいろいろ聞くことができ、有益でした。

どういった発想でHSコードを分類するか、よく分かりました。

HSコード分類の役立つサイトも教えて頂きました。当方はそれなりに知っているつもりでしたが、これは新しいサイトでした。

また、HSの改訂されるだろう2022に向けてのトピックも伺いました。

  1. 3Dプリンタ
  2. AI
  3. ブロックチェーン
  4. IOT

これらが大きな改正項目になりそうだとのこと。

HSコードは改訂1年半前に対象を絞り、凍結するそうで、倉だとすると2020年半ばまでの世の中の動きが対象になるとのことです。

昨日、日本関税協会のHSコードのセミナーに行ってきました

セミナーやコンサルティングで、「発信」ばかりしていると自分の中が空っぽになってきます。

そこで、特に知識を蓄えたいHSコードを日本関税協会主催のセミナーで学んでこようと行ってきました。

5回講座で、その日が第一回目。通則1~6までの説明に4時間かけてお話しを聞きました。タイトルは「関税率表の解釈に関する通則について。」

お話しは生産研究大学院大学の長瀬教授。

通則の適用方法について長瀬モデルを示しながら、お話しをされていました。

決して簡単なお話ではありませんでした。

HSコード符番の問題点なども含みながらのお話しなので、「HSコード符番が明確になる」と思われている人には少し面食らった話だったかもしれません。

最後に先生と名刺を交換し、頃合いを見計らってFTA戦略的活用研究会でもお話しして頂けるように計らっていきたいと思います。

新たな書籍の販売:「FTAのためのHSコード」HS2002版

特にアジアの国とのFTA原産地証明で、HSコードで困ったことはありませんか。

FTAの協定が定める原産地証明における使用HSコードはほとんどがHS2002です。

現在のHSコードが2017ですから、15年前に定められたHSコードで証明をしなければなりません。

どこを見ればそんな古いHSコードを知ることができるのか。現実的には税関のHPにある「実行税率表」の過去のものを見ることで分かることが出来ますが、いかんせん閲覧性が悪い。

また、現在のHSコードからHS2002にコンバートするのも一苦労です。

他の国はFTA協定のHSコードの年次アップデートしているのに、日本は放置のまま。既存の個別協定がいずれはHSの年次が現在、若しくは現在に近いものであるTPPやRCEPで置き換わると思って、であれば変えなくてもいいと国は思っているのでしょうか。

最近では、メキシコやベトナムではHS2002をシステムが使えなくなっているために、原産であることを受け付けてもらえないという「被害」も出ているとか。

HSコードの年次が固定されることで、いい面もあります。CTC(関税分類変更基準)での証明は、HSコードが固定されているため、部材のHSコードも、輸出産品のHSコードも普遍なので、証拠書類が変わらないこと。これがHSコードが変われば、新しい年次での原産地証明を行う必要があります。

そういった環境を踏まえて、皆様の利便性を考え「FTAのためのHSコード」表を作成しました。(FTAの為だけのもので、他にはもう役に立たないものと思います)

まずはHS2002をリリースします。

HS2002ベースで品目別分類が載っているのは当たり前として、その部注、項注、号注、備考をしっかりと掲載(HSコードの判断にはこれが肝心です)しています。また、HSコード決定で重要な「通則」も掲載。現在のHSコードからHS2002への変換を支援する対応表も掲載しました。

分厚くなったため、お値段が少々お高めですが、部門に1冊あれば証明がグンと楽になります。

ページ数: 350ページ
値段:   7,000円+消費税 (配送料:無料)

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FTAのためのHSコード HS2002版
FTAのためのHSコード HS2002版

第19回 FTA戦略的活用研究会を行いました。

3月16日(金)に第19回 FTA戦略的活用研究会を行いました。

テーマは3つ

  1. HSコードの考え方: 日本関税協会 宮崎氏
  2. HS Classifier サービスの概要とデモ: トムソン・ロイター 箱田氏
  3. RCEPの原産地規則のあり方討議: メンバーによる問題提起と討論

HSコードはFTAの原産地証明で大変大切です。宮崎さんの説明はとても為になります。事例として、食器洗いのスポンジで、皆さんにHSコード符番の練習をしてもらいました。大変面白いないようだったと思います。

それに呼応して、トムソン・ロイターのサービスHS Classifierをご紹介頂きました。対話形式でのHSコード特定ができ、また、その決定ワークフローを支援するシステムです。今までいつも説明ばかりで、デモがなかったので今回はデモを中心にお話し頂き、わかりやすかったと思います。ちなみにロジスティックでもこのデモは行えます。

最後のRCEPですが、業界ごとに省庁からどのような原産地規則が望ましいかのヒアリングがあり、そういった情報を交換しました。協議の中で原産地規則がどのような方向で話されているか、例えばインドはCTC&VAなのか等。

また、原産地証明書発行がどうなるか(ように協議しているか)の話も出、大変有意義な回となりました。

次回は、4月20日となります。