ChatGPT、Gemini、に続いてどれがいいかを定めるために3つめのモデルを試しています。
AIエンジンとしては新しいと言っていいのか分かりません。
Perplexity AIです。こちらは、上記のモデルでも使われるAIを選択して使うことができます。(サブスクをした場合)
Xの最新のGrok 4も使えます。また、Claudeも使うことができます。
これらの違いが結果にどう影響を当たるかを見ようと思っています。
世界で有利に戦うための考え方
先日から、お話ししているAIを使ってのHSコード符番システムですが、割とこなれてきました。
現在二つのプラットフォームで開発し、正確性などを比べています。
・ChatGPT
・Gemini
FTA-BPOサービスでの活用に限定するか(つまりは、外部には提供しない)か、ビジネスとして展開するかは思案中です。
当然、結論は皆さんのご興味次第であります。
他にもHSコードのAIはありますが、当方は、専門家の知見を組み込んだ内容となっています。
ご関心のある方、こちらからお知らせ下さい。
・競合となる方からのご関心には返答しないこともありうることをご理解下さい。
ロジスティックのAIを使った、HSコード符番ツールを作成中であることをお話ししました。
企業が作るAIを用いたHSコード符番ツールは、
・ 企業の対象の材料、商品に限定
・ 企業の持つ情報を用いて、HSコードを符番
・ (多分)ピンポイントでHSコードを提示
するものであると感じています。
立場の違いがあるので、同じものを作ること、特にピンポイントでHSコードを特定するのは、初手では難しいと考えています。
私が作るのは、
・ 広くHSコードをカバー
・ 曖昧な検索から始まって、可能性のあるHSコードを提示。その妥当性もAIにより提示
・ より正しくHSコードを特定するためのポイントを提示
するものにしています。
例えば、「ガスケット」を調べると、現段階ではこのような答えを出します。
4016.93 (加硫ゴム製ガスケット・ワッシャーその他のシール)
ご提示いただいた情報が「ガスケット」という一般名のみのため、材質・用途・構造が不明です。代表的なゴム製であれば上記コードである可能性が高いものの、次のような条件で別コードになる点にご留意ください。
主な材質・構造 | 代表6桁HSコード | 補足 |
---|---|---|
プラスチック(シリコーン樹脂など) | 3926.90 | “その他のプラスチック製品”として扱われた事例あり |
金属単体(鉄鋼・銅等)でワッシャー形状 | 7318.21(鉄鋼)7415.21(銅合金) | 座金(ワッシャー)として分類 |
金属+非金属の複合(メタルシート+非金属芯など) | 8484.10 / 8484.90 | 金属と他材質の複合品やセット品は 84.84 項へ |
アスベスト繊維を含むもの | 6812.99 など | 68類 “石綿製品” |
未加硫ゴムシート状(加工途中) | 4008.21 など | 素材の段階であれば 40.08 項のシートに該当する例 |
これらを教えていただければ、9桁統計番号まで含めてさらに的確なコードをご提案できます。
といった可能性を絞り込む答えを出してくれます。
問題はどの様に精度を上げるかですね。
使ってもらって、その精度を上げたいと思います。
弊社が行っているサービスでFTAーBPOではHSコード符番の正しさは、大きな売りのポイントでもあります。
その品質を支えてくれるHSコードの専門家は元税関でHSコードを長年担当してこらえた人々で私は絶大な信頼を寄せています。
そういった人でもHSコード符番に悩むことがあります。
HSコードの符番方法には基本的なプロセスがありますが、大事な要素には類注を読み解いて符番をすることがあります。
問題はその類注の日本語が分かりにくいこと。もともと日本語は構造的な言語ではないので、言葉のかかり具合が分かりにくいのです。
その際にはこの注を作り出したオリジナルの文章である英語を読むことになります。それにより内容の正確さをつかみ取り、HSコード符番を行うのです。
その英語でも分かりにくい場合が発生します。そうなると解釈の問題にもなります。
更に問題を悪くするのはオリジナルの文章がHSコードの後半の章ではフランス語だったりするのです。そうなると原点に立ち返っても読むことが難しくなります。
昨今は翻訳ツールも発展していますが、正しく翻訳できているかわからない事もあります。
そういったところで悩んでしまうのです。
こういう問題がありますから、AIを活用したHSコード符番ツールが正しいかどうかは、最終的には人間の判断が必要になる気がしています。
今月のFTA-BPOセミナーのビデオをアップいたしました。
FTA-BPOセミナー003
「HSコードの基本 ~基礎の基礎~」
YouTubeリンク
GTRセンター代表 宮崎千秋 氏
講師略歴
・日本におけるHSコードの第一人者 ・1966 年大蔵省入省(門司税関)
ー 関税局課長補佐(品目分類)、WCO 事務局TA、税関研修所主任教官、
関税局特殊関税調査官、同国際協力専門官、東京税関調査保税部次長、
神戸税関監視部長、横浜税関業務部長、同監視部長などを歴任
ー 日米税関手続の比較調査、関税評価制度の導入、HS 導入及び運用、
米国スーパー301交渉、京都規約改正作業、ASEAN 共通関税率表
の作成及び同FTA 原産地規則研修教材作成等に携わる。
・元 日本関税協会調査研究担当部長
・著書及び執筆『 関税(品目)分類詳解【Ⅰ/Ⅱ】』、『関税評価303』
注:講師機材の不調により音声は携帯電話からのもので聞きづらいかもしれませんが、聴講には支障はないと考えます。