FTAの検認保険は可能か

様々なところで、FTAの検認に対する保険は可能かという議論をさせて頂いています。

検認時に、否認された場合、保険金やペナルティを支払ってもらう保険が想定されるものです。

そもそもリスクがあるのか、正しい証明をすれば要らない、という観点に立てば保険が成立する可能性も現実ないきもしますが、現状の原産地証明の支援環境を考えると、経営としてはあると助かる部分でもあります。

保険として成立しないと考えるのは、やはり、検認確率が明確に出来ないこと。特に官庁は検認の発生に関する情報をほとんど開示していません。

保険は「大数の法則」に基づくもの。その根拠となるデータが開示されない限り、保険の商品化は難しいでしょう。協定によりその発生率も違うのは保険の成立を阻むもので、成立するとしても協定別の掛け率となると思われます。

また、自動車と同じで、証明する企業、人により証明の精度が違うため、自動車保険の「等級」の様なものが必要でしょうし、生命保険時の「問診」のような、証明能力の査定も必要となると思われます。

現実味が少々薄い保険ですが、「出来るとすればどうやればいいか」を検討することも決してムダではないので、出来れば次回のFTA戦略的活用研究会で少しでも討議したいと思っています。