FTA活用の本を出します。 その5: 第4章の内容

今回はFTAマニュアルの第4章の内容をお話しします。

この章は今回の執筆で特に重要と考えている章です。

FTAに関する企業としての本来の取り組みを示しています。

  • 第4章 日本企業のFTA活用の問題
    • 4-1 日本企業はFTAを活用しているのか
      • 4-1-1 特定原産地証明書の発給数は伸びている
      • 4-1-2 今後のメガFTAが企業に与える影響
    • 4-2 日本企業はFTAを知らない。その理由は……
      • 4-2-1 FTAに対しての認識が浸透しない日本企業
      • 4-2-2 FTAの意味がよく分からない
      • 4-2-3 日本のメディアが理解をしていない
      • 4-2-4 政治家、経営者が理解をしていない
      • 4-2-5 輸出者に得がない、あまり面倒くさいことはやりたくない
    • 4-3 FTAを使わないと他国企業との競争に負ける
    • 4-4 FTAにおける検認の問題
      • 4-4-1 検認とは何か
      • 4-4-2 原産性が立証できない場合の問題
      • 4-4-3 今後のメガFTAと検認
      • 4-4-4 検認に関する各国の姿勢
      • 4-4-5 検認によるペナルティ事例
    • 4-5 日本企業は特に検認リスクが高い
      • 4-5-1 なぜ日本企業に検認のリスクがあるのか
      • 4-5-2 担当者にも言い分はある
      • 4-5-3 企業のコンプライアンス問題と担当者の介護問題が同じ?
    • 4-6 企業の抱えるもう一つのリスク:原産判定取消し
    • 4-7 検認、取消しに伴うリスク:どの企業にも存在
    • 4-8 求められるサプライヤの原産地証明品質
      • 4-8-1 サプライヤと原産地証明
      • 4-8-2 サプライヤのFTA原産地証明の対応現状
      • 4-8-3 サプライヤの証明品質は自社の証明品質と同じ
      • 4-8-4 自動車産業で起こっているFTA関連問題
      • 4-8-5 いかにして部品メーカーの原産地証明の品質を確保するか
      • 4-8-6 メーカーが説明会やワークショップをすべきか?
      • 4-8-7 必要以上のリクエストがサプライヤへ
      • 4-8-8 メーカーとサプライヤの間で産品名が一致しづらい
      • 4-8-9 メーカーとサプライヤの間でHSコードが不一致
      • 4-8-10 国にはFTA活用の啓発をもっと行って欲しい
    • 4-9 FTAが与えるサプライチェーンへの影響
      • 4-9-1 FTAのパッシブ効果
      • 4-9-2 FTAのアクティブ効果
      • 4-9-3 アクティブ効果を呼び込むための施策
      • 4-9-4 FTAがもたらすサプライチェーン変更
      • 4-9-5 各国企業のFTA対応によるコスト競争力
      • 4-9-6 FTAをサプライチェーンに応用する
      • 4-9-7 FTAが抱える経年変化とサプライチェーンコストの変化
      • 4-9-8 グローバル・サプライチェーンをより現実的なものにする
      • 4-9-9 グローバル・サプライチェーンを考える秘密兵器
      • 4-9-10 推奨する日立ソリューションズのツール
    • 4-10 FTA運用組織のあるべき姿
      • 4-10-1 日本企業の困った現状
      • 4-10-2 社内のFTAに対する認識を明確にする
      • 4-10-3 FTAに関する必要機能
      • 4-10-4 FTAをどのような組織で対応するのがいいのか
      • 4-10-5 どの組織レベルを想定すればいいか
      • 4-10-6 組織化が難しい企業はどうするべきか
    • 4-11 FTA原産地証明と情報システム支援
      • 4-11-1 原産地証明の煩わしさと情報システム
      • 4-11-2 原産地証明と情報システム:メリットと課題
      • 4-11-3 FTA原産地証明業務と情報システム化
      • 4-11-4 トムソン・ロイターのONESOURCE
    • 4-12 FTAと国際税務・法務
      • 4-12-1 インドの関税体系を例に考える
      • 4-12-2 関税だけではない、様々な税を理解する
      • 4-12-3 税務だけではない、法的な対応体制も必要
      • 4-12-4 国際税務、国際法務の問題に対処する方法
      • 4-12-5 国際税務に強い相談役:東京共同会計事務所

トムソンロイターとセミナーを5月17日に名古屋で行います。:FTAサプライヤ・マネジメント・セミナー

トムソン・ロイターとセミナーを行います。

テーマは、FTAでの原産地証明で鍵となるサプライヤーによる原産判定に関する者です。

是非ご出席下さい。

当日、今度出版するFTAマニュアルの先行印刷版を見て頂くことができるのと、お名刺交換をさせて頂いた方には、日EU EPAの原産地規則・品目別規則・譲許表を冊子にしたものを差し上げます。(英語。Legal Revision前)

セミナー
FTAサプライヤー・マネジメント・セミナー

日時
5 月 17 日 (木)
15 時 受付開始、15 時 30 分開始 18 時 30 分 終了

会場
オフィスパーク名駅 カンファレンスセンター 502
名古屋市中村区名駅 3 丁目 22 番 4 号 名駅前みどりビル 5 階

プログラム
15:30-16:15 テクノロジーがもたらす自動車業界をはじめとした製造業への影響
トムソン・ロイター Asif Alam
16:15-17:00
FTA サプライヤー マネージメントについて
株式会社ロジスティック 嶋 正和
17:00-17:30
トムソン・ロイターソリューションご紹介
トムソン・ロイター 箱田 優子
17:30-17:35
ご挨拶
トムソン・ロイター 植木 謙
17:35-18:30
懇親会

定員
50 名

費用
無料

申込み
こちらから

FTA活用の本を出します。 その4: 第3章の内容

第3章は、FTAを活用する為に必須の原産地証明をどう行うかを示した章です。

当然、ボリュームも多くなっています。

  • 第3章 FTAのメリットを享受するには
    • 3-1 FTAのメリットを享受するためのプロセス
    • 3-2 対象の輸出産品のHSコードを特定する
      • 3-2-1 HSコードとは
      • 3-2-2 HSコードの年次変換するための便利サイト
      • 3-2-3 輸出産品のHSコードを把握する
      • 3-2-4 HSコードの事前教示制度
      • 3-2-4 HSコードの全世界同一の理念はどこに
      • 3-2-5 HSコード問題は国内にも存在:コンプライアンス問題に
      • 3-2-6 HSコードを特定する(関税分類)
      • 3-2-7 そもそもFTAが使えない場合もある
    • 3-3 対象産品の輸入国での関税を調べる
      • 3-3-1 関税率情報データベース“WorldTariff”
      • 3-3-2 WorldTariffの使い方
      • 3-3-3 FTAを常に適用すべきか
      • 3-3-4 関税率の確認:その他の方法
      • 3-3-5 FTAを活用すべきか
      • 3-3-6 MFNよりFTAの特恵関税率の方が高い?
      • 3-3-7 原産地証明書とFTAの特定原産地証明書
    • 3-4 FTAの協定書の構造を理解する
      • 3-4-1 FTAの協定書構造
      • 3-4-2 3つの原産地規則
      • 3-4-3 加工工程基準とは
      • 3-4-4 関税分類変更基準とは
      • 3-4-5 HSコード特定のためのプロフェッショナルサービス
      • 3-4-6 付加価値基準とは
      • 3-4-7 仕入れた材料の原産性がわからない場合:サプライヤ証明書
      • 3-4-8 適用できる原産地規則の探し方
      • 3-4-9 CTCのVAに対する優位性
      • 3-4-10 輸送に関しての原産地基準:積送基準
    • 3-5 産品の原産地証明を実施する
      • 3-5-1 原産地証明で覚えておくべき事
      • 3-5-2 原産性を証明する証拠書類の作成
      • 3-5-3 総部材表
      • 3-5-4 生産工程表
      • 3-5-5 原産地規則による証明:CTC対比表とVA計算書
      • 3-5-6 CTC対比表を作る
      • 3-5-7 VA計算書を作る
      • 3-5-8 総括表作成の勧め
    • 3-6 特定原産地証明書を取得する
      • 3-6-1 3つある原産地証明制度
      • 3-6-2 完全自己証明へのシフト
      • 3-6-3 現在主流の第三者証明制度を活用する
      • 3-6-4 同意通知
      • 3-6-5 特定原産地証明書の発給申請
      • 3-6-6 認定輸出者自己証明制度
      • 3-6-7 完全自己証明制度:今後の主流

体系的に示した本は今までになかったかと思います。特にHSコードの分類に触れた本は一般向けにはなかったかと思います。

FTA活用の本を出します。 その3: 第2章の内容

本の第2章の項目は以下の様なものです。

  • 第2章 FTAの基礎
    • 2-1 FTAとは何か
      • 2-1-1 FTAの定義
      • 2-1-2 FTAが包含するもの
      • 2-1-3 FTAはこう考えるとわかりやすい
      • 2-1-4 なぜ日本ではEPAと呼ぶのか
    • 2-2 FTAを突き進めるとどこに行き着くのか
      • 2-2-1 FTAの発展段階
      • 2-2-2 世界の経済ブロック
    • 2-3 FTAのメリット、デメリット
      • 2-3-1 FTAのメリット:経済発展のドライバー
      • 2-3-2 FTAを大きく推進させた韓国
      • 2-3-3 FTAのメリット:関税削減で海外と戦う企業の武器になる
      • 2-3-4 FTAのデメリット:自由競争がもたらす「適者生存」
    • 2-4 日本のFTA
      • 2-4-1 日本で活用できるFTA
      • 2-4-2 日本のFTA: 発効待ちのFTA
      • 2-4-3 日本のFTA: 交渉中のFTA
      • 2-4-4 日本のFTA: 交渉中断?

内容がFTAの具体的な項目に移り、特に世界のFTA動向から日本から使えるFTAについて解説しています。

この点は以前の出版書籍から大きく変化したところなので、大幅に手が入っています。

【ロイターより】米、NAFTA自動車部品調達比率75%要請 段階的に引き上げ

米、NAFTA自動車部品調達比率75%要請 段階的に引き上げ

2018年5月1日

ロイター

https://jp.reuters.com/article/us-nafta-idJPKBN1I12C7

より細かな部品調達率設定をアメリカ側が行っているようです。

FTA活用の本を出します。 その2: 第1章の内容

今度のFTA活用本の第1章は以下の様な内容です。

  • 第1章 FTAと戦略的活用
    • 1-1 日本のFTAが迎えた大きな転機
    • 1-2 (ポイント1) 企業のサプライチェーンが変わる
    • 1-3 (ポイント2) FTAとコンプライアンス

この本のまとめを記しています。

経営陣の方に読んで頂きたく、忙しい方達は、この第1章だけでも読んでもらうようにコンパクトにまとめました。

もし関心を持ってもらえたら、関連の章を読んでもらえる様な作りです。

FTA活用の本を出します。 その1

5年前にFTA活用本を出しました。(その前にも出しています。これはその改訂版)

いろいろな人に使って頂きました。外務省や経済産業省ではFTA(EPA)を担当したときの最初に読む本として手渡されるとのことで、光栄の至りであると同時に、情報が古いことをなんとかしないとと思っていました。

新しい本は6月頭に出す予定です。

前回と違い、本の値段は3700円+消費税。合計で3996円と少々値段が上がりますが、その分ページ数も280ページ、HSコード特定に関する記述など多くの有益な情報を記したつもりです。

内容に関してはまた別の日に。

流通経路ですが、三省堂や紀伊國屋などの一般流通は考えておらず、Amazonにも流すとして少量しか考えていません。(売切れぼめんです)

メインは、セミナーにお越しの方に販売する形にしようかなと現在は思っています。使う人のお顔を見て、お売りしたいと。

【日経新聞より】 RCEP、年内合意のハードル高く タイはTPPに関心 ASEAN、同床異夢の貿易交渉

【日経新聞より】 RCEP、年内合意のハードル高く タイはTPPに関心 ASEAN、同床異夢の貿易交渉

2018年4月27日

日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29825500V20C18A4FF8000/

16カ国での合意は大変と言うことがよく分かります。

【共同通信より】 メキシコ、TPPを承認 米国除く11カ国で初めて

【共同通信より】 メキシコ、TPPを承認 米国除く11カ国で初めて

2018年4月27日

共同通信

https://this.kiji.is/362151205721719905?c=39546741839462401

TPPが発効に向けて動き出しました。