HS Code Finderは、HSコードの年次変換もできる

HS Code FinderはHSコードの年次変換もできます。

吊り下げる式のルームランプがあります。HSコードは9405.11。これはLEDを使った者のHSコードとなります。

本来2007年度にはLEDでのHSコードはないのですが、日インドCEPAの利用などでは、無理くりでもHSコードの付番が必要となりますので、2007年次でのHSコードが必要となるのです。

そこで、使って調べてみました。

入力条件(日本語:ユーザー原文のみ)

  • 発光ダイオード(LED)光源とともに専ら使用するように設計されたもの
  • 上記のHSコード9405.11のHSコードを2007に変えてください。

A) 日本語版(JA First)

  1. 結論

推定HS(6桁):(HS2007)9405.10

国別例示(任意):
JP:—
US:—
EU:—

要約:HS2022の「9405.11(天井/壁掛け用の電気式照明器具—LED光源とともに専ら使用するように設計)」は、LED専用の6桁細分が未設のHS2007では、天井/壁掛け用の電気式照明器具を一括する9405.10に相当します。HS2022の条文に9405.11が新設されていること、HS2007では同用途が9405.10とされていることからの逆変換です。Wcoomd+1
確度(%):95%

  1. 根拠

適用通則・注(例:GRI 1, 3(b), 6、類注・部注):

  • GRI 1・6:見出し94.05(照明器具)→号で天井/壁掛け用を特定し、版差は6桁細分で判断。GRI 6は同一レベルの号の文言で分類する旨を規定。Wcoomd
  • HS2022の第94章:9405.11として「LED光源とともに専ら使用するように設計」が明記。Wcoomd
  • HS2007の第94章:天井/壁掛け用の電気式照明器具は9405.10の下に一括(公共の広場・街路用を除く)。Wcoomd

判定ポイント(主用途、主要材質、機能、構成、セット該当性 等):

  • 取付形態=天井/壁掛け用、用途=屋内一般照明(公共広場・街路照明用の種類を除く)。Wcoomd
  • LED専用設計であっても、HS2007ではLEDの細分がないため9405.10に包含。Wcoomd

仮定(入力不足を補う前提):

  • 対象品は天井/壁掛け用の電気式照明器具。
  • 公共の広場・街路照明用の種類ではない。

排他・除外の理由(他の類・項ではない理由):

  • 9405.20(卓上・床置き)ではない(設置形態が天井/壁掛け)。Wcoomd
  • 9405.40(その他の電気式照明器具)は、用途特定(天井/壁掛け)があるため後順位。
  • 8539(電気ランプ類)は光源単体の分類であり、器具(ルミナイア)は94.05で分類。※参考:HTS見出し構成。hts.usitc.gov
  1. 候補比較(日本語表)
候補HS(6)日本語品名主要根拠棄却理由確度%
9405.10天井又は壁掛け用の電気式照明器具(公共の広場・街路用を除く)HS2007の条文に該当。Wcoomd95
9405.20卓上・机上・ベッドサイド・床置き用の電気式照明器具HS2007に別号あり。Wcoomd天井/壁掛け用であれば不適3
9405.40その他の電気式照明器具用途不特定時の包括天井/壁掛け用が特定できるため不適1
8539.xx電気ランプ(LEDランプ等)光源単体の分類器具は94.05で分類1
  1. 争点・注意
  • 「公共の広場又は街路の照明に使用する種類」は9405.10の範囲外(HS2007条文)。該当する場合は別解釈が必要。Wcoomd
  • HSの版(2007/2012/2017/2022)で6桁細分が異なるため、協定や証明書で要求されるHS年版に合わせて表示すること。
  1. 追加で必要な情報
  • 取付形態(天井/壁掛けの確認)。
  • 公共屋外照明用の種類か否か。
  • 実務で使用するHSの版(年次)の指定。
  1. 参考資料・出所
  • WCO:HS2022 第94章(9405.11=LED専用の新細分)。Wcoomd
  • WCO:HS2007 第94章(9405.10の条文)。Wcoomd
  • WCO:General Rules for the Interpretation(GRI 6)。Wcoomd
  • USITC:HTS(章構成・参照)。hts.usitc.gov

HS Code Finderの売り:スマホで使えるので持ち運びできるHSコード判定機

FTA戦略的活用研究会 大阪で印象を聞いたのですが、スマホで判定ができるため、持ち運びができるのはとてもいいという反応。

また、写真での判定情報提供が可能なので、スマホで撮影して、情報をアップロード、結果を待つということもできます。

写真判定はかなりの精度を持っているので、これも売りですね。

アメリカで進行する訴訟:相互関税・緊急関税と対中301条の現状

比較表:私の認識のために整理しました。

項目① 相互関税・緊急関税(IEEPA)② 対中301条(リスト3・4A)
根拠法IEEPA(50 U.S.C. §1701–)等(大統領の緊急権限)1974年通商法 §301/§307+APA
措置の中身ほぼ全輸入に基礎10%+国別11–50%の「相互関税」/加・墨25%、中10→20%の「Trafficking Tariffs」等(EOで変動) 国際貿易裁判所中国向け追加関税(リスト3・4A)
第一審(CIT)違法。IEEPAは関税賦課の一般授権にならないとして恒久差止(2025/5/28, Slip Op. 25-66) 国際貿易裁判所合法。USTRの再説明を維持(2023/3/17, Slip Op. 23-35) 国際貿易裁判所
控訴審(CAFC)2025/8/29 判決:IEEPAに基づく関税権限否定は維持。ただし差止の射程は一部破棄・差戻し(当面の徴収は継続) 連邦控訴裁判所2025/1/8 口頭弁論済。本日(2025/8/30)時点で判決未了(継続徴収) 連邦控訴裁判所
現在の効力徴収継続中(CAFCが控訴中の差止停止→判決でも差止再検討を指示) 連邦控訴裁判所徴収継続中(CITで原告敗訴、差止なし) 国際貿易裁判所
直近の行政府動向相互関税を一時停止・修正するEOが複数発出(例:2025/7/31の修正命令) The White House(省略:本表の争点は“適法性”)

① IEEPA(相互関税・緊急関税)訴訟の要点

  • CIT(2025/5/28):IEEPAの「輸入の規制」権限は関税の恒常的付加を包括授権しないとして、相互関税・Trafficking Tariffsの恒久差止を命令。 国際貿易裁判所
  • CAFC(2025/8/29, 全員合議)IEEPAに関税権限なしの法理は維持。ただし全国差止の範囲等は審理不十分として破棄・差戻し。控訴中に付されていた差止の停止(stay)も示され、現時点では徴収が継続連邦控訴裁判所
  • 実務への当面影響:納税は継続。差戻し後のCITでeBay要件に基づき差止範囲・救済の再検討へ(政府の上告可能性は報道ベース)。大統領令による相互関税の微修正・一時停止も発出済。 連邦控訴裁判所The White House

② 対中301条(リスト3・4A)訴訟の要点

  • CIT(2023/3/17):USTRの手続・再説明を適法と判断し、原告側の主張を退ける。 国際貿易裁判所
  • CAFC2025/1/8 口頭弁論済。本日(2025/8/30)時点で判決未了。従って徴収は継続連邦控訴裁判所

AIを利用したHS Code Finder:FTA戦略的活用研究会で発表して評価をもらった

今週には2回のFTA戦略的活用研究会がありました。

東京と大阪。

HS Code Finderをお披露目し、使用デモを見ていただきました。

特に、検索する情報を参加者から頂き、その結果を見てもらいました。

結果は東京も大阪も全て正解。

大阪では、ご協力頂いた古川さんも参加しての中身確認。

企業に実際に利用してもらうステップに移ることができそうです。

スイスへの「相互関税」:ビジネス実務への影響と対応策

2025年8月28日時点

要点

国名追加関税率根拠法規備考
スイス 🇨🇭39% (相互関税)HTSUS 9903.02.582025年8月7日 0:01 a.m. EDT 発効・通常関税 (Column 1) に上乗せで賦課・経過措置: 8/7前に最終船積みし、10/5前に輸入申告した貨物は +10% (HTSUS 9903.01.25) を適用


最初に押さえるべき3つのポイント

  1. 39%の追加関税: スイス原産品に対し、39%の従価税 (ad valorem) が「相互関税」として課されます。申告にはHTSUSコード 9903.02.58 を使用し、通常関税やその他手数料に上乗せとなります。
  2. 適用開始日: 2025年8月7日 (EDT) から適用されています。ただし、8月7日より前に最終仕向地へ船積みされ、10月5日より前に輸入申告された貨物には、+10% の税率 (9903.01.25) が適用される経過措置があります。
  3. 関連国の扱い: EUに適用される「合計15%ルール」はスイスには適用されません。また、中国 (+10%) とは異なる税率枠が設定されています。迂回輸出 (トランスシップメント) と認定された場合は、+40% のペナルティ関税 (9903.02.01) が課されるため注意が必要です。

1. 制度の概要

  • 法的根拠: 大統領令 EO 14257 (2025/4/2) で「相互関税」の枠組みが創設され、EO (2025/7/31) で国別税率が改定されました。この改定でスイスに 39% の税率 (Annex I) と、国別のHTSUSコード 9903.02.58 (Annex II) が新設され、8月7日に発効しました。
  • 適用範囲: 一部の例外を除き、原則として全てのスイス原産品が対象です。本関税は、通常のHTS税率や、AD/CVD、232条関税など他の全ての関税・手数料と併せて課されます

2. 申告実務と例外規定

申告コード

  • スイス原産品: 9903.02.58 (+39%)
  • 経過措置対象: 9903.01.25 (+10%) (8/7前船積み、かつ10/5前輸入)
  • 迂回輸出と認定された場合: 9903.02.01 (+40%)

主な例外規定

  • 人道物資・情報資料: Chap. 99 の 9903.01.30–.33 に規定される品目は対象外です。
  • 米国原産品: 米国原産部材の価値が全体の20%以上を占める場合、その米国原産価値分は非課税となります (コード 9903.01.34)。非米国価値分のみが課税対象となり、申告は2行に分割する必要があります。
  • Chapter 98 (特別分類): 原則として適用可能ですが、9802 (修理・加工後の再輸入) など一部の規定では、米国外での加工価額等に対して相互関税が課されます。
  • FTZ (保税地域): 2025年4月9日以降に対象貨物をFTZに入庫させる場合、Privileged Foreign Status (PFS)での申請が必須です。

HTSコードの記載順序 (ACE申告時)

CBPは以下の順序を指示しています。

  1. Chapter 98 (該当する場合)
  2. Chapter 99 (各種追加関税)
    • 301条関税 → IEEPA関連 (フェンタニル等) → IEEPA (相互関税) → 232条/201条関税…
  3. Chapter 1-97 (通常の関税分類)

3. コスト計算例

相互関税は、通常関税などと複利計算ではなく、それぞれ加算されます。

  • 申告価額: $10,000
  • 通常関税: 5% → $500
  • 相互関税 (スイス): 39% → $3,900
  • 合計関税額: $500 + $3,900 = $4,400 (その他、税・手数料・AD/CVD等は別途)

4. 企業が取るべきアクションリスト

48時間以内 (即時対応)

  • 対象品目の特定: スイス原産の全輸入品リストを作成し、9903.02.58 の適用要否を判定します。特に、経過措置 (+10%) の対象となる貨物がないか出荷日と到着予定日を確認します。
  • 価格・見積の緊急改定: +39% のコスト増を前提に、販売価格や利益率を再計算します。必要に応じて取引先への通知と、Incotermsの見直しを開始します。

2週間以内

  • 通関プロセスの更新: 通関業者と連携し、HTSコードの記載順序や、Chapter 98/9903.01.34 (米国原産分) の適用可否、TIB (一時輸入)、ドローバック等の運用を確定させます。
  • 契約の見直し: サプライヤーや顧客との契約に、関税サーチャージ条項など価格調整に関する条項の追加・修正を交渉します。

90日以内

  • サプライチェーンの監査: 迂回輸出と見なされるリスクを避けるため、輸送ルートや第三国での加工実態に関する証拠書類を整備します。迂回認定は+40%の重いペナルティとなるため、コンプライアンス監査が不可欠です。
  • 動向監視とシナリオプランニング: スイス政府の対米交渉の進捗を注視し、関税率が変動する可能性に備えます。社内の価格体系や供給網計画を、情勢に応じて更新できる体制を構築します。

5. よくある質問 (FAQ)

  • Q1. 「39%」は、今までの関税が39%に変わるのですか?
    • A. いいえ、「置き換え」ではなく**「上乗せ」**です。通常関税が5%の場合、支払う関税は「5% + 39%」となります。
  • Q2. どのHTSコードで申告すれば良いですか?
    • A. 原則として 9903.02.58 (+39%) です。経過措置の対象となる貨物のみ 9903.01.25 (+10%) を使用します。
  • Q3. 米国製の部品を20%以上使っていれば、関税はかかりませんか?
    • A. 全額免除にはなりません。米国原産価値に相当する部分のみが非課税となり、残りの非米国価値部分には39%が課税されます。申告も2行に分ける必要があります。
  • Q4. EU向けの「合計15%ルール」はスイスにも適用されますか?
    • A. されません。スイスには国別に設定された 39% の税率が直接適用されます。

主な根拠資料

  • White House (2025/7/31): 大統領令。Annex Iでスイスの税率を39%と規定し、Annex IIで 9903.02.58 等を新設。
  • CBP CSMS #65829726 (2025/8/4): 経過措置 (+10%)、EU特則、中国の扱いに関する運用通達。
  • CBP CSMS #64649265 (2025/4/4): Chapter 98の扱い、20%米国原産価値の例外、ACE申告順序に関する通達。
  • Reuters (2025/8/25): スイス政府による関税緩和交渉に関する報道。

免責事項: この文書は一般的な情報提供を目的としており、法務または通関に関する専門的な助言ではありません。実際の申告にあたっては、必ず最新の連邦官報、CBPからの通達、および貴社指定の通関業者の指示に従ってください。

インドへの「相互関税」:現段階でのまとめ

要約

  • インド原産品への米国の追加関税は合計50%。内訳は①相互関税25%(2025年8月7日発効)+②追加25%(対ロシア原油調達を理由とする措置、2025年8月27日 0:01 a.m. EDT発効)。いずれも**通常関税(Column 1)に“上乗せ”**されます。The White HouseReutersGovInfo
  • ②の25%はHTSUS 9903.01.84で申告。在来の25%(相互関税)と併科されます。GovDelivery
  • 一部例外・猶予あり(船積み済みの経過措置、人道物資・情報資料、特定の232対象品、適切なChap.98適用など)。FTZは特恵外国(PFS)での入庫要件ドローバック可GovDeliveryGovInfo

1) 何が起きたのか

  • 2025年4月2日:大統領令EO 14257で「相互関税」枠組みを創設。The White House
  • 2025年7月31日EO 14326(Further Modifying the Reciprocal Tariff Rates)で各国率を最終化。インド=25%8月7日発効The White House
  • 2025年8月6日:大統領令EO 14329(対ロシア関連の国家緊急権に基づく)で**インド原産品に追加25%**を指示。The White House
  • 2025年8月25日CBP CSMS #66027027で運用通達(9903.01.84、適用開始8月27日、相互関税25%に追加で賦課)。GovDelivery
  • 2025年8月27日:**連邦官報告示(FR 2025-16419)**で実装。0:01 a.m. EDT以降の輸入に適用。GovInfo

2) 計算と申告

  • 関税計算イメージ:通常関税(例:5%)+相互関税25%追加25%合計50%が“上乗せ”。追加分は**“価額に対する”ad valoremで、他の賦課(AD/CVD, 税・手数料)と併存。
    例)申告価額$10,000、通常5%の場合 → $500(通常)+$2,500(相互)+$2,500(追加)=
    $5,500**(他費用別)。GovDeliveryGovInfo
  • 申告コード9903.01.84(追加25%)を相互関税の国別コード等と併記HTS記載順序の指示あり:Chap.98→各種99章(301→IEEPA→232→201…)→本表1–97)。GovDelivery

3) 例外・猶予

  • 経過措置8/27前に最終輸送に載荷9/17 0:01 a.m. EDT前に輸入申告した貨物は、追加25%の対象外(9903.01.85)。GovDelivery
  • 人道物資・情報資料9903.01.88/89)は除外。GovDeliveryGovInfo
  • 特定の232対象等(鉄鋼・アルミ・自動車等)は9903.01.87追加25%の適用外となる区分あり(相互関税や232自体の賦課は別途)。GovDelivery
  • Chap.98の扱い:適切なChap.98で追加25%非課税となる場合あり。ただし9802は**加工・組立価額部分に追加25%**が課税。GovDelivery
  • FTZ8/27以降に入庫する対象品は**Privileged Foreign Status(PFS)**での入庫が必要。消費仕向け時に課税GovDelivery
  • ドローバック:追加25%に適用可GovDelivery

4) 影響領域

  • **影響対象はインドの対米輸出の約55%(約870億ドル)**に及ぶとの推計。繊維・衣料、履物、宝飾、化学品などが特にリスク。Reuters
  • マクロでは米印関係の緊張が指摘され、関税50%の適用で短期的に受注・雇用・価格転嫁の圧力。ポリティコ

5) いますぐの対応

48時間以内

  • HTSライン洗い出し:対米輸出入のHS/HTS9903.01.84・相互関税コードの付番要否を紐付け。**例外該当(9903.01.85–89、232対象、Chap.98)**の棚卸。GovDelivery
  • 受発注・見積の即時改定:**着地コスト+50%**シナリオで粗利・価格を再試算。FOB/CIF条件・INCOTERMSの再設定。GovInfo

2週間以内

  • 通関手順の改修:ブローカーとHTS記載順序CSMS #66027027の運用確認、ACE申告テスト。FTZ利用企業はPFS運用へ切替。GovDelivery
  • Chap.98/9802の適用可能性評価(再加工・修理・組立スキーム)。ドローバックの回収設計。GovDelivery

90日以内

  • 供給網の見直し:第三国加工の原産地規則経由地リスクを監査。トランスシップ回避(違反認定時は**+40%の追加率**など厳罰化)。The White House
  • 価格・契約条項(関税サーチャージ、関税変動条項、フォースマジュール)を更新。為替・在庫・与信の同時管理。

6) よくある質問(FAQ)

Q1. “50%”は複利計算ですか?
A. いいえ。**いずれも価額(dutiable value)に対するad valoremの“上乗せ”**です(通常関税+25%+25%)。GovInfoGovDelivery

Q2. いつから課税?“船積み済み”は?
A. 2025年8月27日 0:01 a.m. EDT(日本時間8/27午後)以降の輸入(消費仕向け)8/27前に最終輸送へ載荷9/17前に輸入した貨物は追加25%の対象外GovInfoGovDelivery

Q3. すべての品目が対象ですか?
A. 原則対象ですが、人道物資・情報資料の除外特定の232対象など例外があります。詳細は該当9903番号・注記で確認してください。GovDeliveryGovInfo

Q4. 交渉で下がる可能性は?
A. 報道ベースでは対話継続の見通しもある一方、現時点(8/28 JST)では50%が有効。最新動向のモニタリングを推奨。ウォール・ストリート・ジャーナルポリティコ


7) 参考(制度の趣旨と定義)

  • 相互関税(Reciprocal Tariffs)とは、相手国の対米関税や障壁に対応して米国が同程度の追加関税を課す考え方。実務上は通常税率に上乗せされます。C.H. Robinson

主要ソース(抜粋)

  • White House:EO 14326(7/31)付属書でインド25%8/7発効The White House
  • White House:EO 14329(8/6)(対ロシア原油関連)で**インド追加25%**を指示。The White House
  • CBP CSMS #66027027(8/25)9903.01.84例外(9903.01.85–89)Chap.98/9802FTZ PFSドローバックHTS記載順序GovDelivery
  • Federal Register / govinfo(8/27)実装告示(FR 2025-16419)適用開始時刻232との関係GovInfo
  • 影響評価(報道)対象は輸出の約55%主要セクターReuters

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欧米(米国―EU)「関税・通商フレームワーク合意」の本文とその日本語訳

公式本文(英語・原文)

  • The White House: “Joint Statement on a United States–European Union Framework on an Agreement on Reciprocal, Fair, and Balanced Trade”〔2025年8月21日〕。The White House
  • European Commission: “Joint Statement on a United States–European Union framework on an agreement on reciprocal, fair and balanced trade”〔2025年8月21日〕。Trade and Economic Security

どちらも同一の共同声明です。ホワイトハウス版と欧州委版で細部の表記が一部異なる箇所がありますが、内容は一致しています。The White HouseTrade and Economic Security


日本語仮訳(非公式・実務向け。原文構成に沿って整理)

*数値・日付・用語は原文準拠/条文番号は共同声明の番号に対応

前文
米国とEUは、互恵・公正・均衡な貿易に関する協定(以下「本協定」)の**枠組み(Framework)**に合意。二者間の巨大な経済関係を安定化・強化し、市場アクセスの改善と再産業化を後押しする第一歩と位置づける。The White HouseTrade and Economic Security

1. EUの関税措置
EUは米国の工業品関税を撤廃し、米国産水産・農産品(木の実、乳製品、青果・加工食品、種子、大豆油、豚肉・バイソン等)に優先的アクセスを付与。2020年8月21日発表のロブスター関税合意(2025年7月31日失効)を延長・拡充(加工ロブスターも対象)。Trade and Economic Security

2. 米国の基本関税線(対EU)
米国はEU原産品に対し、最恵国(MFN)税率15%のいずれか高い方(=MFN+相互関税の合計として15%)を適用。The White HouseTrade and Economic Security

(2の但し書き:MFNのみの例外/発効日)
2025年9月1日以降、以下はMFNのみ適用:希少天然資源(コルク等)/航空機・同部品/ジェネリック医薬品とその原料・化学前駆体。今後、重要分野の追加指定も検討。The White HouseTrade and Economic Security

3. 232関税の上限・自動車の扱い(発効トリガー)

  • 医薬・半導体・木材について、MFN+1962年通商拡張法232条関税の合計を15%上限に。
  • 自動車・部品(232関税対象)については、EUが第1項の関税撤廃に向けた立法提案を正式提出した同月の初日から適用変更:
    • MFNが15%以上の品目:232は不課(=MFNのみ)。
    • MFNが15%未満:**MFN+232=合計15%**に調整。
  • 232の変更は米国の国家安全保障と整合的に実施The White HouseTrade and Economic Security

4. 原産地規則(ROO)
本協定の利益が主として米国・EUに帰属するよう、ROOを協議・策定。The White HouseTrade and Economic Security

5. エネルギー・先端半導体
エネルギー供給の安全・多様化に協力。EUは2028年までに米国産LNG・原油・原子力関連を総額7,500億ドル規模で調達する意向。さらに米国製AIチップを少なくとも400億ドル購入。EUは米国流の技術セキュリティ要件を導入する方向で、整備後は米国が輸出円滑化に努める。The White HouseTrade and Economic Security

6. 相互投資
双方向投資を促進。EU企業が2028年までに米国戦略分野へ追加で6,000億ドル投資する見込み。The White HouseTrade and Economic Security

7. 防衛調達
EUは米国の軍需・防衛装備の調達を大幅増(米政府も支援)。NATO相互運用性を強化。The White HouseTrade and Economic Security

8. 非関税障壁・規格相互承認(自動車を含む)
非関税障壁の削減・撤廃で連携。自動車相互承認を目指し、規格機関同士の技術協力適合性評価の対象拡大を推進。The White HouseTrade and Economic Security

9. 食品・農産の手続簡素化
豚肉・乳製品の衛生証明の要求を簡素化する等、農食分野の非関税障壁に共同対処。The White HouseTrade and Economic Security

10. EUDR(森林破壊規則)
米国内の生産は森林破壊リスクが極小との前提に、EUDRが過度な影響を与えないようEUが対応Trade and Economic Security

11. CBAM(炭素国境調整)
デミニミス拡大に加え、運用上の更なる柔軟性をEUが提供する方向。Trade and Economic Security

12. CSDDD/CSRD(サステナ関連EU法)
過度な貿易制約にならないようEUが取り組む。中小企業の事務負担軽減民事責任・気候移行義務の見直しの提案、域外企業への過剰適用懸念にも配慮。Trade and Economic Security

13. 適合性評価・サイバー
米国の適合性評価機関を、1998年のEU・米国MRAに基づき無線機器指令(RED)の指定機関として認定可能。サイバーセキュリティのMRAも交渉。The White HouseTrade and Economic Security

14. 重要鉱物等の輸出規制への共同対応
第三国による輸出規制に対し、協調して備える。The White HouseTrade and Economic Security

15. 知的財産
高水準の知財保護・執行について協議。The White HouseTrade and Economic Security

16. 労働
国際的に認められた労働権強制労働の排除を含む)を強固に保護The White HouseTrade and Economic Security

17. デジタル貿易
不当なデジタル障壁を是正。EUはネットワーク使用料を導入しない電子的送信に関税を課さない方針を双方が確認し、WTOモラトリアムの継続・恒久化を目指す。The White HouseTrade and Economic Security

18. 税関・手続のデジタル化
EUは税関改革の実施・貿易手続のデジタル化について、米国および米国事業者と協議Trade and Economic Security

19. 経済安全保障の整合
サプライチェーン強靭化とイノベーションのため、投資審査・輸出管理・関税逃れ対策協力非市場的慣行や公共調達の相互性欠如への対応を含む。更なる実施措置に協働で取り組む。The White HouseTrade and Economic Security

結語
両者は各国内手続に従い、本枠組みを実施するための正式文書を速やかに整備する。The White House

米EUの「関税・通商フレームワーク合意」と日米の相互関税合意を要点比較

米EUの「関税・通商フレームワーク合意」と日米の相互関税合意要点比較したまとめです。(2025/8/22時点


要点

  • 関税の基本線
  • 自動車の発効トリガー
    • EU:EUが関税撤廃立法を“提案”した月の初日から米側が引下げ(遡及可)。Reuters
    • 日本大統領令で実施(準備中)。運用上の「二重課税」不備は修正・還付を米側が約束。Reuters+1
  • 非関税・調達/投資
    • EU電子的送信の関税不課/ネットワーク使用料を導入しないエネルギー$7,500億+AIチップ$400億購入対米投資$6,000億を明示。Trade and Economic Security
    • 日本政府系金融で最大$5,500億の投資ビークル(利益配分1:9で米側優先)、米車の追加試験免除米農産品・エネルギーの調達拡大Ministry of Economy, Trade and IndustryThe White House

主要な違い(ビジネスマン向け早見表)

論点米国―EU日本―米国
米国側の基本関税MFN or 15%(高い方)。15%はMFN+相互関税の合算Trade and Economic Security込み15%(MFNを含む)MFN≧15%は上乗せなしMFN<15%は15%にMinistry of Economy, Trade and Industry
自動車・部品現行27.5%→**15%**へ。EUが関税撤廃立法を“提案”した月の初日から遡及して適用。Reuters27.5%→15%に引下げる方向で大統領令を予告。文書整備は**“数週間以内”**と発言。Reuters+1
鋼鉄・アルミ(232)50%据え置き。将来のTRQ等協議の余地。Reuters公表文書に明記なし(別建ての232措置が継続する可能性、要フォロー)。Ministry of Economy, Trade and Industry
MFNのみの例外航空機・部品/ジェネリック医薬+原料/化学前駆体/コルク等MFNのみ9/1~)。Trade and Economic Security品目の明細提示なし(「日本を他国に劣後させない」方針のみ)。Ministry of Economy, Trade and Industry
デジタル電子的送信への関税不課継続、EUはネットワーク使用料を導入しないTrade and Economic Security特段の明記なし
エネルギー・サプライEUが米産エネルギー$7,500億分を2028年までに調達。AIチップ$400億購入対米投資$6,000億Trade and Economic Security日本が最大$5,500億の投資枠(政府系金融)。米農産品・エネルギー調達拡大。利益配分1:9を明示。Ministry of Economy, Trade and IndustryThe White House
非関税措置自動車の相互承認など規制協力を明記。Trade and Economic Security米国メーカー乗用車を追加試験なく受入れCEV補助金の運用見直しMinistry of Economy, Trade and Industry
文書の確度共同声明(3.5ページ)で条項を明文化ReutersTrade and Economic Security内閣官房の「概要」資料+ホワイトハウスのファクトシート中心正式文書は整備中で運用不備(二重課税)は修正・還付へ。Ministry of Economy, Trade and IndustryThe White HouseReuters

実務解釈のポイント

  • EU向けは“書面化済み”で適用条件が明確/品目例外も列挙
  • 日本向けは“原則15%”の骨格は固いが、運用・適用時期は大統領令の内容を都度確認(通関実務は特に)。Reuters

セクター別の使い分け(具体アクション)

  • 完成車・部品(EU→米)EUの立法“提案”時期に合わせて出荷・通関日を設計遡及を狙った在庫移送・価格見直しを検討。Reuters
  • 完成車・部品(日本→米)HS×MFN×15%の再計算を即実施。二重課税の還付可否大統領令の発効日をフォロー(受注条件は可変条項で)。Reuters
  • 医薬・半導体(EU→米)MFNのみ対象は9/1以降の通関に合わせる(契約インコタームズと価格条項の改定)。Trade and Economic Security
  • 酒類(EU→米)未決分野のため販促・価格は保守的に。Reuters
  • 対米販売のSaaS/配信電子的送信の関税不課を前提に価格モデル再検討(EU案件)。Trade and Economic Security
  • 対米投資計画(日本企業)$5,500億枠の適用条件・利益配分1:9を踏まえ、資金構造とJV条件を設計。Ministry of Economy, Trade and Industry

スケジュール感(公開情報ベース)

  • 7/27(米EU):首脳間で骨子合意。8/21に共同声明自動車は立法“提案”月の初日からReutersTrade and Economic Security
  • 7/22-23(日米):相互関税で**原則15%**に合意。概要資料(日本)、WHファクトシート(米)公表。Ministry of Economy, Trade and IndustryThe White House
  • 8/8(日米):米側が二重課税の不備を修正・還付と表明。自動車15%への引下げは大統領令で実施予定Reuters

相互関税の調査結果(要約)

※プロジェクト基準フォーマット

国名関税率出所備考
アメリカ(対EU:一般品)15%またはMFNの高い方欧州委 共同声明・Reuters Trade and Economic SecurityReuters鋼鉄・アルミは別建て50%。
アメリカ(対EU:自動車・部品)15%(EU立法“提案”月の初日から)Reuters Reuters現行27.5%から引下げ、遡及可。
アメリカ(対EU:鋼鉄・アルミ)50%Reuters Reuters当面維持、将来TRQ協議余地。
アメリカ(対EU:MFNのみ適用)MFN欧州委 共同声明 Trade and Economic Security航空機・部品/ジェネリック医薬+原料/化学前駆体/コルク等。9/1~
アメリカ(対日本:一般品)込み15%(MFN含む)内閣官房 概要(PDF) Ministry of Economy, Trade and IndustryMFN≧15%は上乗せなし/MFN<15%は15%。
アメリカ(対日本:自動車・部品)15%(MFN含む)内閣官房 概要+Reuters Ministry of Economy, Trade and IndustryReuters27.5%→15%。大統領令で実装予定。
アメリカ(対日本:運用)二重課税を修正・還付Reuters ReutersEUにあった“ノースタッキング”条項を日本にも適用へ。

ひとこと総括

  • EU合意は「条文化された枠組み」+具体リストで、運用の見通しが立てやすい。一方、
  • 日米合意は「原則15%」の骨格は明確だが、最終実装(大統領令)と細部運用のフォローが実務カギ。Reuters+1Ministry of Economy, Trade and Industry

アメリカ向け輸入でのファーストセールスで日本企業が陥りやすい落とし穴と関税低減のステップ

以下は、米国向け輸入での “First Sale(ファーストセール)” を前提に、日本企業が陥りやすい落とし穴と、関税低減を勝ち取るための実務ステップを、経営者目線で整理したものです。
※EUは2016年のUCC以降「ラストセール原則」に移行しており、ファーストセールは使えません。本回答は米国通関を対象にしています。Taxation and Customs UnionLegislation.gov.uk


まず押さえるべき基礎

  • 米国ではファーストセールが認められ得る:多段階取引(メーカー→商社→米国輸入者)で、一定条件を満たせば最初の売買価格を課税価格に採用可能。判例「Nissho Iwai(1992)」が基準を示しています。Justia Law
  • 条件は大きく3つ(通称:Nisshoテスト:判例 United States v. Nissho Iwai American Corp.(1992年)で確立された要件)
    1. メーカー↔仲介者間に**真正な売買(bona fide sale)**があること
    2. その売買時点で米国向けに明確に仕向けられていること(clearly destined for the U.S.)
    3. 独立当事者間価格であること(関連者の場合はcircumstances of saletest valuesで妥当性立証)
      これらはCBPの裁決・ガイダンスでも繰り返し確認されています。CROSS+1U.S. Customs and Border Protection
  • エントリー時の申告義務:ファーストセール適用時はFirst Sale Declaration通関時に申告する必要があります。U.S. Customs and Border Protection
  • 記録保存:関連資料は5年間の保管が義務(19 CFR Part 163)。不備は追徴や罰則のリスク。eCFR
  • EUは不可:「直前の売買」を基準とするUCC実施規則(Article 128)で、ファーストセールは実務上排除。米国とEUで方針が真逆です。Taxation and Customs Union

日本企業が陥りやすい “落とし穴” 12選

  1. 市場(米国/EU)の混同:EU貨物に米国の発想を適用して否認。まず仕向地別に方針を分けるTaxation and Customs Union
  2. 商社・サプライヤーからの資料未入手:メーカー発行の契約・PO・インボイス・支払証憑・出荷/梱包証跡が揃わずbona fide saleの立証に失敗。Customs Mobile
  3. “米国向けに明確” の証憑不足:製品仕様書やラベル、米国規格/UL表示、米国向け別注指示、パッケージ図面、船積み書類の紐付けが弱い。CROSS
  4. 関連者価格の立証不足:移転価格文書だけに依拠し、circumstances of sale/test valuesでの説明を欠く。CBPはTP文書のみでは十分と見なしません。U.S. Customs and Border ProtectionTuttle Law
  5. 非市場経済(NME)影響の見落とし:原材料・生産の一部がNME由来なのに、非市場的影響の排除を示せず否認された近時事例(Meyer)。Justia LawFindlaw
  6. アシスト/ロイヤルティの加算漏れ:金型・設計・無償支給、ライセンス料等の加算要素を見落とし過少申告に。eCFR
  7. インコタームズと内国費用の取り扱い誤り:EXW/FOB等による域内陸送費の扱いを混同。eCFR
  8. 申告漏れFirst Sale Declarationを入れ忘れ、後から説明が破綻。U.S. Customs and Border Protection
  9. 5年保存体制の不備:CBPの**(a)(1)(A)リスト**に沿った文書管理がない。Legal Information InstituteeCFR
  10. 年次トゥルーアップ/リベート処理の誤り輸入後の値引きは原則無視(後減額は不可)という規定理解不足。eCFR
  11. ブローカー指示の曖昧さ:明細行ごとの計算根拠・加算要素・貨物紐付けが伝わらず伝送値がズレる。U.S. Customs and Border Protection
  12. 監査・違反対応の軽視:過少申告は19 U.S.C. §1592の制裁対象(過失~故意で上限が大きく変動)。Legal Information Institute

関税低減を勝ち取るための「3条件」の見える化

  • 条件A|真正な売買(bona fide sale)
    契約・PO・インボイス・支払・引渡し・危険移転・所有権移転の一貫性。U.S. Customs and Border Protection
  • 条件B|米国仕向けの明確性(clearly destined)
    米国仕様/ラベル、米国規格、注文書に“U.S.”明記、米国向けLOT・梱包、BL/通関書類の紐付け。CROSS
  • 条件C|独立当事者価格(関連者はcircumstances of sale/test valuesで妥当性提示)Legal Information Institute

実務ステップ(着手~90日イメージ)

Phase 1|戦略設計(~30日)

  1. 対象市場の切り分け(米国のみFS可、EUは不可)と関与サプライヤーの棚卸し。Taxation and Customs Union
  2. サプライヤー合意形成:NDA/情報提供覚書(メーカー→商社→貴社)。
  3. クイック判定(SKU×供給網):A/B/Cの3条件に照らして実現性スコアを付与。

Phase 2|証憑の収集・設計(~60日)
4) “First Saleパッケージ”雛形を配布(下記チェックリスト)。
5) 加算要素の洗い出し(アシスト・ロイヤルティ・梱包等)と按分ロジックの確定。eCFR
6) 関連者テスト文書化(circumstances of saleの説明、必要に応じtest values参照)。U.S. Customs and Border Protection

Phase 3|パイロット&本番運用(~90日)
7) ブローカー実装:行別のFS価格・加算要素・証拠紐付け、First Sale Declarationの送達手順を合意。U.S. Customs and Border Protection
8) パイロット輸入(数件):CBPの質問(CF28/29)を想定した回答テンプレも準備。
9) 内部監査:記録の5年保存体制((a)(1)(A)リストに沿う)を点検。Legal Information InstituteeCFR
10) 展開:効果測定(1件あたりの関税節減額=従来価格×税率-FS価格×税率)。
 例)税率5%、従来$120→FS$80なら**$6→$4**、1個あたり**$2**削減。


取るべき証憑(“First Saleパッケージ”チェックリスト)

売買関係

  • メーカー↔商社、商社↔貴社の契約/PO/見積インボイス支払証憑(銀行送金明細)
  • 所有権移転/危険負担の条項、Incoterms
    米国仕向けの証拠
  • 米国仕様書、UL/ANSI等規格適合、米国向け梱包/ラベル図面、米国宛出荷指示
  • 生産LOTとBL・ISF・Entry書類のトレーサビリティ
    価格構成・加算要素
  • BOM/原価構成(アシストの有無)、金型/設計/梱包費、ロイヤルティの契約・支払根拠
  • インコタームズに応じた域内陸送費の扱い整理(EXW/FOB等)
    関連者取引の立証(該当時)
  • circumstances of sale説明書、test values参照資料、社内決裁や見積比較の実態

上記の考え方・要件は、CBPガイダンス/規則および裁決に基づきます。U.S. Customs and Border Protection+1eCFR


ブローカーへの指示(英文例)

“For the lines listed, appraise under the First Sale basis: use the manufacturer-to-middleman price as the transaction value, with the following additions (assists, royalties, packing) and references to supporting documents (contract/PO/invoices/proof of payment/specs/labels). File the CBP First Sale Declaration at entry. Maintain the full First Sale package for 5 years.”
(根拠:First Sale申告要件、5年保存義務)U.S. Customs and Border ProtectioneCFR


監査・紛争への備え

  • CF28/29対応台帳:案件別に「質問→根拠資料→回答案」を即時提示できる形で常備。
  • 過少申告の法的リスク:過失/重過失/故意で19 U.S.C. §1592の上限が変動。内部統制・教育・是正策は必須。Legal Information Institute
  • 近時の司法動向Meyer事件にみるNME影響の立証ハードル等、最新動向をウォッチ。Justia LawFindlaw

すぐ始められる「実務To‑Do」まとめ

  1. 仕向地別方針:米国(FS実施)/EU(FS不可)で分ける。Taxation and Customs Union
  2. 供給網ごとの実現性診断(Nisshoの3条件)。Justia Law
  3. サプライヤー合意(情報提供と5年保存のコミット)。eCFR
  4. First Saleパッケージ雛形を配布・回収(上記チェックリスト)。U.S. Customs and Border Protection
  5. ブローカー実装&申告運用(First Sale Declaration)。U.S. Customs and Border Protection
  6. 内部監査KPI(節減額/採用率/不備率/照会件数)で継続改善。