2025年11月19日、メキシコの連邦官報(Diario Oficial de la Federación, DOF)に、Ley Aduanera(一般に「関税法」「通関法」と訳される税関手続の基本法)の大規模改正を定める政令が公布されました。改正は原則として2026年1月1日に施行され、一部の段階的施行事項については1~3か月の猶予期間が設けられています。今回の改正は、関税率そのものを変える話というより、通関手続と事後監査を前提にしたコンプライアンス運用を作り替える内容です。特に、通関業者(Agente Aduanal)・通関会社(Agencia Aduanal)と、輸入者・輸出者の責任分担が実務上大きく変わります。trade+5
マレーシアと中国の間で、原産地証明書(Certificate of Origin)の電子データ交換が動き出します。マレーシア投資・貿易産業省(MITI)と中国税関総署(GACC)は、ACFTA(ASEAN中国FTA)とRCEPの枠組みで、原産地証明書データを当局間で電子的に交換する共同取決め(Joint Arrangement)に合意しました。初期段階は、マレーシアから中国向けに、Form E(ACFTA)とRCEPの原産地証明書データを一方向でリアルタイム連携し、2026年1月の運用開始を目標としています。miti+2
MITIの説明では、マレーシア側はNational Single Window(NSW)を介して、中国側のElectronic Origin Data Exchange System(EODES)と接続します。thesun+1
NSWはマレーシアの貿易手続きを集約する電子ゲートウェイで、2009年から稼働しており、税関申告(eDeclare)、許認可(ePermit、ePermitSTA)、決済(ePayment)、マニフェスト(eManifest)、ePCO(電子特恵原産地証明)など6つの中核eサービスで構成されています。NSWは財務省主導のイニシアチブで、Dagang Net Technologies社が開発・運用・管理を担当し、25,000以上のユーザー、年間1億件以上の電子取引を処理しています。MITIはePCOなどの発給関連モジュールの所管当局でもあり、ASEAN単一窓口(ASW)のマレーシア側リード機関としても機能しています。miti+3
この話は突然出てきたものではありません。マレーシア財務省は2024年6月18日、アンワー首相と中国の李強首相の会談を経て、両国がNSWを軸に単一窓口協力を検討する共同作業部会(Joint Working Group on Single Window Cooperation)を設置し、貿易手続きのデジタル化、重複書類の削減、より正確な情報交換を進める方向性を示しています。この時点で、財務省第二大臣とGACCの于建華関税総長が単一窓口協力に関する共同声明に署名しました。mof
2026年1月9日、EU理事会(Council of the EU)は、EUとメルコスール(アルゼンチン、ブラジル、パラグアイ、ウルグアイ)との包括的なパートナーシップ協定(EMPA)および暫定貿易協定(iTA)の署名を認める決定を採択しました。25年以上続いた交渉が大きく前進した一方で、これは発効を意味しません。ビジネス側は、政治イベントとして眺めるよりも、発効前から実務準備の勝負が始まったと捉えるべき局面です。 (欧州理事会)
メルコスール側の関税は、工業品を中心に依然として高い水準が残る分野があります。欧州委の資料では、現行関税の例として自動車部品35%、機械20%、化学品18%、医薬品14%が挙げられ、協定によりEU輸出側は年間40億ユーロ超の関税負担が削減され得ると説明されています。 (Trade and Economic Security)
欧州委の説明では、パリ協定が協定の「本質的要素」とされ、重大な違反がある、または一方がパリ協定から離脱する場合に、協定を停止し得る枠組みを明記しています。さらに、EU森林破壊防止規則などEU域内法は協定下の輸入にも引き続き適用され、違法伐採対策や森林減少への拘束力あるコミットメント、責任あるサプライチェーン(国際指針の活用)も盛り込まれると整理されています。 (Trade and Economic Security)
IEEPAの条文には「関税(tariff)」という単語が出てこない中で、政権側は「輸入を規制する(regulate)」という文言に関税も含まれると主張しました。これに対し、裁判官側は「関税は税(tax)ではないのか」という切り口で詰めています。口頭弁論では、ソトマイヨール判事が「this is a tariff, this is a tax」と明言する場面もありました。hklaw