アフリカ:AfCFTA 2026年段階引下げを施行 企業実務で何が変わるか


何が起きたのか

AfCFTA(アフリカ大陸自由貿易圏)は、2021年1月に優遇関税の適用が始まっており、その後、各国・各関税同盟が自国の関税率表に段階的な引下げスケジュールを落とし込む作業を続けています。thedtic+1
2026年1月1日は、その中でも一部の国・関税同盟で「次の段階」の引下げが発動する節目として位置づけられており、とくに南アフリカでは、SARS(南ア歳入庁)がAfCFTAに基づく2026年以降の段階引下げを、関税率表の改正として実装するための告示を2025年に公表しています。amcham+2

南アフリカについては、2026年1月1日発効予定の改正案により、Part 1 of Schedule No.1の各サブヘディングの差替え等を通じて、AfCFTAの関税引下げスケジュールに沿った税率変更が行われる予定です。sars+1
同時に、AfCFTA全体の制度設計としては、関税自由化を「Category A(非敏感品)」「Category B(敏感品)」「Category C(除外品)」の3つに区分し、各カテゴリごとに年次で関税を引き下げることが合意されています。macmap+2

AfCFTAの「段階引下げ」をビジネス目線で整理

AfCFTAは、域内関税を一気にゼロにするのではなく、関税ラインの少なくとも90%を原則自由化対象とし、敏感品や除外品を別枠として扱う設計です。au+2
制度説明として、よく使われる整理は次の通りです。macmap+2

区分典型的な位置づけ2026年との関係のイメージ
Category A原則の自由化対象(少なくとも90%の関税ライン)macmap+1多くの国で既に段階引下げの途中(2021年基準で5〜10年)thedtic+1
Category B敏感品目(全体の7%まで。長めのスケジュール)macmap+2多くの国で、中盤以降(6年目以降)に本格的な引下げが始まる設計。2026年頃に「相当部分が動き始める」国が出てくる。[*注1]
Category C除外品目(最大3%。原則、関税引下げ対象外)macmap+22026年時点でも、原則として自由化対象外のまま

[*注1] AfCFTAの交渉モダリティでは、敏感品(Category B)は、非LDCで10年、LDCで13年のスパンをかけて引き下げること、かつ「6年目以降」に段階引下げを開始し得ることが示されています。oefse+2
そのため、実務上は「2026年から一律にCategory Bが始まる」というより、「各国のオファーと基準年(2021年)を踏まえ、2026年前後から敏感品の本格的な削減ステップに入る国・品目が増える」イメージで捉えるのが正確です。macmap+2

AU(アフリカ連合)や各種ガイドでも、関税自由化は「90%を基本、7%を敏感品、3%を除外」とする枠組みが説明されています。africatradefoundation+3
ポイントは、同じAfCFTAでも「どの国が、どの品目を、どのスケジュールで引下げているか」が実務の結論を左右することであり、2026年前後は、各国の関税率表改正や税関システム対応が企業実務に具体的な形で現れやすいタイミングだという点です。freelegaladvice+2


2026年前後に企業が注目すべき3つの変化

1. 敏感品目の段階引下げが本格化する

敏感品目(Category B)は、政治的に影響が大きく、自由化スケジュールも長期かつ後ろ倒しに設定されるため、実際の関税削減が動き出すタイミングが企業コストを大きく左右します。thedtic+3
AfCFTAのモダリティ上は、「少なくとも90%の関税ラインを5〜10年で削減し、敏感品7%は10〜13年のスパンで削減、除外3%は削減なし」という設計であり、2021年を起点としたスケジュールの中で、2026年前後から敏感品の削減ステップに入る国・品目が増えることが想定されています。oefse+3

そのため、特にCategory Bに入る品目を扱う業種では、「2026年前後に関税率がどの幅で、何年に一度、どれだけ下がるのか」を自国・相手国ごとの関税表で具体的に確認することが、価格・調達戦略に直結します。amcham+3

2. 関税率表だけでなく「統計コード」「税関運用」も動く

南アフリカの例では、AfCFTAの段階引下げを実装する一環として、2026年1月1日発効を念頭に、Part 1 of Schedule No.1のサブヘディングの差替えなど「技術的改正(technical amendments)」が行われる旨が案内されています。engineeringnews+3
これには、新しい8桁サブヘディング等の導入や、関税分類の細分化・整理が含まれ、企業側の品目マスタ(HS、統計番号、品目コード)にも直接影響します。sctsolutions+2

またSARSは、AfCFTAの税関手続についても、Customs & Exciseクライアント向けにRLAシステム等を通じた自動化・オンライン化を進めており、2025年11月17日の発表では、AfCFTAに係る輸出者・承認輸出者・生産者の登録申請を電子的に受け付ける仕組みが導入されています。sars+2
制度が「紙の条文」から「システムに実装された運用」へと移るほど、優遇適用可否の判定や証憑の求め方が具体化し、企業間・国間で実務の差が出やすくなります。sars+2

3. 原産地規則の未決着分が、業界によっては最大のボトルネック

AfCFTAでは、原産地規則(Rules of Origin)が確定していない品目については、関税を引き下げても優遇は実務上使えません。uneca+2
2024〜2025年時点で、RoOは全体の約92〜92.4%の関税ラインについて合意済みである一方、繊維・衣類や自動車関連などの分野については交渉が長く続いており、「残る7〜8%」の交渉対象として位置づけられてきました。kohantextilejournal+3

南アフリカ政府資料でも、衣類・繊維および自動車関連の原産地規則が未決着の交渉事項として列挙されており、「残る10%(Category Bの7%とCategory Cの3%)の関税ラインと、当該分野のRoOを2026年2月頃までに詰める」という方向性が示されています。thedtic+1
部材比率が複雑な業界ほど「関税削減よりも先に、原産地規則と証憑のハードル」がボトルネックになりやすく、サプライチェーン全体を見た設計が必要になります。tradeunionsinafcfta+3


日本企業にとっての実務インパクト

AfCFTAは、日本からアフリカへの輸出関税を直接下げる枠組みではなく、アフリカ諸国間の域内貿易を自由化するFTAです。swp-berlin+2
一方で、日本企業にとっては、アフリカ市場での収益構造・投資戦略に次のような形で影響します。

  • アフリカ域内での調達と販売がしやすくなる
    各国のカテゴリ別スケジュールに沿って関税が下がることで、一定の原産地要件を満たした「域内産品」については、複数国での販売を前提にした生産・調達設計が取りやすくなります(ただし、優遇の使い勝手は国ごとのスケジュールとRoOの整備状況に依存)。africatradefoundation+3
  • 「アフリカで作る企業」との競争条件が変わる
    域内で関税が下がるほど、現地・域内生産品のコスト競争力が高まり、域外からの完成品輸出との比較で、現地生産の有利性が増す局面が出てきます。documents1.worldbank+3
  • 投資判断が関税より「原産地設計」と「サプライヤー管理」に寄る
    優遇関税を活用するには、AfCFTAのRoOに基づく原産地証明や、サプライヤーからの原産地証明資料の取得が要件となるため、調達先の国だけでなく「部材の原産性をどこまで立証できるか」が投資回収の前提になります。wcoomd+3

いま社内でやるべきチェックリスト

AfCFTAの2026年前後の段階引下げをビジネスに取り込むには、「自社の対象国・対象品目」に引き直した確認が必要です。macmap+2

  • 対象国ごとに、関税引下げスケジュールが反映された最新の関税率表を入手する
    各国・各関税同盟のオファーおよび改正タイミング(例:SACU/南アフリカの2026年1月1日発効改正)を確認する。freelegaladvice+2
  • 自社の主要品目について、Category A/B/Cの扱いを確認する
    同じHSコードでも、国ごとにCategory A・B・Cの扱いが異なり得るため、相手国別に「どの割合・どの年限で関税がゼロになるか、あるいは除外されるか」を確認する。macmap+2
  • 原産地規則の要件と、サプライヤー証憑の取得可否を先に確認する
    既にRoOが合意済みの品目か、繊維・衣類・自動車など未決着または直近まで交渉されている品目かを整理し、現状の部材構成で原産資格が取れるか、証憑をどこまで集められるかを評価する。tradeunionsinafcfta+3
  • HSや統計コードの細分変更がないかを確認し、品目マスタと通関指示書を更新する
    南アフリカなどで2026年1月発効の技術的改正により、サブヘディングの差替えや新設が予定されているため、自社マスタ(品目コード、関税分類)と社内システム(通関指示書、請求書コード等)を同期させる。sars+3
  • 現地拠点やフォワーダーに、税関システム側の運用変更(電子化、適用判定の自動化など)を確認する
    SARSのように、AfCFTA関連登録・手続をRLAなどのオンラインシステムに集約する動きが出ているため、現地側での登録要件・運用ルール(承認輸出者制度など)を把握し、実務に落とし込む。freightnews+2

まとめ

AfCFTAの2026年前後の段階引下げは、「関税が少し下がる」という表面的な話にとどまらず、実務では次の三点が本質です。thedtic+3

  • 敏感品目(Category B)の本格的な引下げ入りで、品目によってコスト構造が大きく変わる可能性がある。
  • 各国の関税率表改正に伴い、コード体系や税関システム運用が変わり、品目マスタや通関プロセスの更新が必要になる。
  • 優遇活用の成否は、原産地規則と証憑整備(特に繊維・衣類、自動車など複雑なサプライチェーンを持つ分野)に左右される。

アフリカ市場を単国で見るのではなく、複数国を束ねた供給と販売の設計に切り替える企業ほど、2026年以降の変化を「追い風」に変えやすくなると言えます。africarenewal.un+2

  1. https://au.int/en/african-continental-free-trade-area
  2. https://www.macmap.org/en/learn/afcfta
  3. https://www.thedtic.gov.za/sectors-and-services-2/1-4-2-trade-and-export/afcfta-2/
  4. https://www.macmap.org/offlinedocument/AfCFTA/Discover_AfCFTA_ITC_16122022.pdf
  5. https://www.thedtic.gov.za/wp-content/uploads/Ratification-AfCFTA-Protocols.pdf
  6. https://www.congress.gov/crs-product/R47197
  7. https://www.amcham.co.za/news/updates-tariff-schedules-what-you-need-know
  8. https://www.sars.gov.za/latest-news/legal-counsel-secondary-legislation-tariffs-amendments-2025-33/
  9. https://freelegaladvice.co.za/prepare-for-new-customs-tariffs-starting-january-2026/
  10. https://www.oefse.at/fileadmin/content/Downloads/Publikationen/Briefingpaper/BP31-African-Continental-Free-Trade-Area.pdf
  11. https://www.africatradefoundation.org/afcfta-guide
  12. https://www.engineeringnews.co.za/article/technical-tariff-amendments-2025-07-18
  13. https://www.sars.gov.za/wp-content/uploads/Legal/Drafts/Legal-LPrep-Draft-2025-15-%E2%80%93-Explanatory-Memorandum-Technical-Amendments-for-implementation-1-January-2026-2-July-2025.pdf
  14. https://sctsolutions.co.za/newsflash/tariff-amendments-schedule-1-and-schedule-2/
  15. https://www.sars.gov.za/latest-news/automation-of-customs-excise-african-continental-free-trade-area-afcfta-agreement/
  16. https://www.sars.gov.za/customs-and-excise/registration-licensing-and-accreditation/
  17. https://www.freightnews.co.za/article/automation-of-customs-excise-african-continental-free-trade-area-afcfta-agreement
  18. https://www.sars.gov.za/customs-and-excise/whats-new-in-customs-excise/
  19. https://www.uneca.org/eca-events/sites/default/files/resources/documents/sro-ca/ICSOE%202024/status_of_afcfta_implementation_october_2024_anm.pdf
  20. https://www.wcoomd.org/-/media/wco/public/global/pdf/topics/origin/instruments-and-tools/afcfta/wco_practical-guide-for-the-implementation-of-afcfta-roo_en.pdf?la=fr
  21. https://kohantextilejournal.com/afcfta-rules-of-origin-2025/
  22. https://tradeunionsinafcfta.org/afcfta-update-current-status-and-next-steps/
  23. https://www.tradeunionsinafcfta.org/wp-content/uploads/2024/07/LRS-AfCFTA-Briefing-2nd-Edition.pdf
  24. https://www.thedtic.gov.za/wp-content/uploads/Status-Trade-Relations-Negotiations-1.pdf
  25. https://www.swp-berlin.org/10.18449/2020C10/
  26. https://documents1.worldbank.org/curated/en/099305006222230294/pdf/P1722320bf22cd02c09f2b0b3b320afc4a7.pdf
  27. https://africarenewal.un.org/sites/default/files/documents/economic-report-africa-2025-advancing-implementation-agreement-establishing-african-continental-free.pdf
  28. https://research.trademarkafrica.com/wp-content/uploads/2022/06/Rwanda-AfCFTA-Brief-16th-August-2019-updated_final.pdf
  29. https://openjicareport.jica.go.jp/pdf/12367215.pdf
  30. https://www.sars.gov.za/legal-counsel/secondary-legislation/tariff-amendments/tariff-amendments-2025/
  31. https://www.freightnews.co.za/article/african-continental-free-trade-area-afcfta-agreement-2026-phase-down
  32. https://www.uneca.org/sites/default/files/fullpublicationfiles/ARIA%20XI_Book_EN_12June_rev1.pdf
  33. https://lexafrica.com/2025/11/ethiopia-implements-afcfta-tariff-concessions/
  34. https://www.linkedin.com/posts/nicky-wolmarans-6986a142_automation-of-customs-excise-african-continental-activity-7399435008123322368-21ar
  35. https://www.engineeringnews.co.za/article/sars-automates-afcfta-access-2025-11-28
  36. https://www.congress.gov/crs_external_products/R/PDF/R47197/R47197.2.pdf
  37. https://au.int/sites/default/files/documents/41959-doc-cb3172en.pdf
  38. https://www.financialafrik.com/en/2025/09/06/afcfta-rules-of-origin-facing-obstacles-in-the-automotive-and-textile-sectors/
  39. https://www.visaopenness.org/pages-not-in-use/latest-developments-on-the-afcfta/
  40. https://www.thedtic.gov.za/wp-content/uploads/PC-Nov2025-Status-Trade-Relations-Negotiations-Final.pdf
  41. https://archives.au.int/bitstream/handle/123456789/11203/MYCM%20AU%203%20(VII)_E.pdf?sequence=1&isAllowed=y
  42. https://datam.jrc.ec.europa.eu/datam/file/64605d3f-2bc6-44be-a6ae-143562ef477a/AfCFTA+-+Uptake+and+Challenges+-+Presentation.pdf
  43. https://www.bilaterals.org/?key-outstanding-afcfta-decisions
  44. https://www.wcoomd.org/en/topics/origin/instrument-and-tools/afcfta-rules-of-origin.aspx

アフリカをほぼカバーするFTA:AfCFTA解説

AfCFTA(アフリカ大陸自由貿易圏)解説

1. AfCFTAの概要

AfCFTA(African Continental Free Trade Area)は、アフリカ連合(AU)が主導する大陸規模の自由貿易協定で、物品・サービスの自由化に加え、投資、競争政策、知的財産、デジタル貿易、女性・若者の貿易参画など段階的に統合を進める包括的枠組みです。署名:2018年3月21日(キガリ)/発効:2019年5月30日/貿易運用開始:2021年1月1日。African Union+1

2. 経済規模(イメージ)

対象市場は人口約13億人、名目GDP約3.4兆米ドル。AfCFTAは加盟国数で世界最大の自由貿易圏と位置付けられます。World Bank

3. 参加状況(2025年9月時点の公的・準公的資料による整理)

  • 署名55か国中54か国が署名(未署名はエリトリア)。African Union
  • 批准・寄託(State Parties)49か国(2025年6月および9月の南ア政府提出資料)。DTIC+1
  • 最近の動き(例)リベリア2023年批准・2024年に寄託、実施戦略を2025年8月公表/マダガスカル2024年11月に批准Ministry of Commerce & Industry+2UNECA+2
  • 主な未批准ベナン、リビア、ソマリア、南スーダン、スーダン(エリトリアは未署名)。DTIC
    ※最新個別状況はAU・AfCFTA事務局やtralacのステータスページで適宜確認するのが実務的です。Tralac

4. 主要な沿革

  • 2018/03:協定署名(キガリ)。
  • 2019/05:22か国の批准到達により発効。
  • 2021/01:物品等の貿易運用開始(各国の準備状況に応じ段階的)。
  • 2022/10:**GTI(Guided Trade Initiative)**開始(当初7か国、のち拡大)。African Union+2WCOE SARP SG+2
  • 2024/12e‑Tariff BookRoOモジュールを拡充。
  • 2025/06:RoOモジュールの機能強化をWCOが告知。World Customs Organization+1

5. 原産地規則(RoO)と証明プロセス(実務ポイント)

  • ルール体系:**物品貿易議定書の付属書2(Annex 2)**に一般規定と品目別規則(Appendix IV)が定められています。累積(Article 8)により全てのState Partiesを単一領域とみなす取扱いが可能です。African Union+1
  • 証明方法
    1. AfCFTA様式の原産地証明書(CoO)(指定当局発給)
    2. 原産地宣言(インボイス等)承認輸出者による自己申告、または小口貨物総価額5,000米ドル以下)は非承認輸出者でも可。宣言文言・署名等はAnnexの定めに従います。World Customs Organization+2cuts-international.org+2
  • 実務ツールAfCFTA e‑Tariff Bookで**関税率と該当PSR(品目別RoO)**を横断検索可能。World Customs Organization

6. 関税撤廃のルール(モダリティ)

  • 90%(非センシティブ品目)非LDCは5年、LDCは10年で撤廃
  • 7%(センシティブ品目)非LDCは10年、LDCは13年で撤廃
  • 3%(除外品目):撤廃対象外(ただし輸入価値の集中回避等の条件・見直し規定あり)
    これらはAnnex 1の譲許表に反映され、各国が年次で段階的に実施します。UN Trade and Development (UNCTAD)+1

7. 運用の現状と進捗

  • RoO合意状況約92.4%の関税行で合意。未了は主に繊維・衣類と自動車で、2026年2月の妥結を目標に交渉継続。DTIC
  • 優遇貿易の開始・拡大GTIを通じて試行→対象国が段階拡大。さらに、24か国が譲許表を官報化しAfCFTA下の優遇で実際に輸出入を開始(南アは2024/1/31開始)。DTIC
  • サービス:優先5分野(金融・通信・運輸・観光・ビジネス)で多くの国が初期オファーを提出、EACの約束表官報化、南アの約束表は2025年3月に内閣承認済(検証・採択手続き中)。DTIC
  • 運用インフラNTBオンライン通報・解消メカニズム(tradebarriers.africa)、**African Trade Observatory(ATO)**などの運用ツールが整備。Trade Barriers Africa+1

8. 抱えている主な課題(実務への影響)

  • ルール未整備領域の残存:繊維・衣類、自動車のRoO未確定が一部取引の制約に。DTIC
  • 関税実施・整合の足並み:各国の官報化・税関システム改修の進度差(譲許表の年次実施の追随が必要)。DTIC
  • NTB・行政運用のばらつき:国境手続、規格適合、重複認証等の非関税障壁が残存し、NTBメカニズムの活用が鍵。Trade Barriers Africa
  • 既存RECとの重複:RECはAfCFTAのビルディングブロックと位置付けられる一方、重複加盟による規則の多層化が実務の複雑性を高める。AfricanLII+1
  • 決済・通貨面の制約:域内決済のコスト・ドル依存。PAPSSの本格展開(16中央銀行・140超の商業銀行接続等)が進むが、浸透には時間を要する。Afreximbank
  • インフラの不足:物流・電力等のギャップが大きく、AfCFTAの効果最大化には投資拡大が不可欠。UN Trade and Development (UNCTAD)

付録:実務担当者のチェックリスト

  1. HS品目特定→e‑Tariff Bookで相手国の関税・PSR確認。必要なら代替サプライヤー/工程設計でRoOを満たす。World Customs Organization
  2. 証拠書類整備:BoM、原材料原産証跡、工程記録、原価計算、貨物書類等。
  3. 証明方法の選択:原則CoO承認輸出者原産地宣言を活用。小口(≤5,000USD)は非承認でも宣言可。World Customs Organization+1
  4. GTI/相手国の運用状況を確認(譲許表の官報化、RoO合意有無)。DTIC
  5. 通関でのトラブルNTBポータルに通報/フォロー。Trade Barriers Africa
  6. 決済:可能ならPAPSS等で現地通貨決済を検討。Afreximbank

出典(主要)

ガンビアが国内批准を終え、AfCFTAは発効準備が整いました

52カ国が署名したアフリカ、いえ、国数では世界最大のAfCFTAの発効条件が整いました。ガンビアが国内批准を終えたために、批准国が22カ国となったためです。

AfCFTAは昨年の同時期に署名を終えています。発効条件に到達するのに1年かかりました。

素晴らしいことです。

 

日本で報道しないアフリカのメガFTA: afCFTA

日本のメディアはほとんど報道しませんが、アフリカ55カ国の内、44カ国が署名したafCFTAというメガFTAがあります。

African Continental Free Trade Areaの略です。

つい最近(2018年3月21日)署名しました。

アフリカでは3つのFTA(関税同盟)が合併するTFTAも話が進んでいます。(これも20数の国が参加)

関税の90%をなくすらしいです。これらの国にとって、関税は国の歳入の大きな比率を占めているのに大丈夫かと思いますが、大陸として成長しなければならない意思を感じます。

ただ、一時署名国にGDPで大きなウエイトを占める南アとナイジェリアが入っていないのが残念です。

早速、インドがafCFTAとのFTA交渉をするとか。

これからどうなるか見守りたいと思います。