3月23日に東京で行いましたセミナー「今見えてきたRCEP利活用のポイントと検認リスク」を大阪でも行いました。
東京よりはこじんまりとしていましたが、懐かしい人にも出会え、まずまずのセミナーを運営できたのではないかと思います。
他のセミナー会場もまま埋まっていたので、これから会議室はより埋まっていくのではないかと思います。
世界で有利に戦うための考え方
3月23日に東京で行いましたセミナー「今見えてきたRCEP利活用のポイントと検認リスク」、多くの方にご参加頂きました。
特に会場参加の方が増え、コロナの対応で気が引き締まると同時に、皆さんにお会いできるのがとてもうれしく思いました。
当方のセミナーの「売り」は、「実践で使えるセミナー」です。 問題点があればそれに対して深く入っていく、そんなセミナーを常日頃心がけるようにしています。
前半のRCEP活用のポイントは実際に使う人の観点からお聞き頂き、よかったと思います。
また、実際に発生しているRCEPの問題点と対策は、FTA戦略的活用研究会で会員企業にヒアリングしたリアルな「悩み事」とその対策、他では聞けない内容でした。
私のパートでは、「なぜ、日本企業の証明方法が問題なのか」と増えている検認の実際を語りました。「木を見て森を見ず」がキーワードといえます。
最後に、トムソン・ロイターのONESOURCEのシステムを触って見るパートです。
システムは説明を聞いているだけではなかなか中身が分からないものです。ですので会場を3分割してそれぞれにトムソン・ロイターの説明の方がついて、会場参加者の人にシステムを触ってもらって理解してもらうようにしました。
この方法はWeb参加者にはわかりにくいと思います。1つのブースのみをオンラインで流していましたが、会場は3つのブースをわたることが出来るので、会場とWebでは経験できるレベルが自ずから違ってきます。
前にもFTA戦略的活用研究会で同様のことを実施しましたが、そのおかげで受注に至ったとのこと。わかりやすく、判断もしやすいですから。
当方の危惧としては、このセッションで帰る人が多い可能性を考えていましたが。杞憂に終わりました。ほとんどの方が残られ、触ろうとされたので参加者にも企業にもよかったのではないかと思います。
最近、企業向けのFTA、特にRCEPに関することを社内で話してほしいとのセミナー依頼を多く受けます。
先日は、商社の方にセミナーをいたしました。商社の方はその多くが自ら営業し、顧客とやり取りの中でFTAの原産地証明を行うケースが多く、実務の中で困っていらっしゃることが多いと言えます。
質問が多くいただけたので嬉しい限りですが、実践の中での苦悩から出てくる話が多く、こちらがタメになります。
例えば、中国の税関がRCEPでのHSコードを2022で対処するケースがあり、RCEPの HS2012と違っていることで、日本側がおかしいとの指摘を受けたとのこと。「日本の商工会議所は遅れている」などと曰うとか。
また、日本のジェトロの資料では「遡及は相手国税関に聞いていください。」という話も中国での話が具体的に聞け、当方も勉強になりました。
また、各個人が努力するにも限度があり、会社としての統一的な対応やサポートが必要とおっしゃる方がいらっしゃり、個人の対応では限界があることを切に伝えられていました。
その他のセミナーやコンサルタントのフォーカスは原産地証明方法であることが多く、それ自体は大切なことなのですが、実際の世界はその先で苦労しているということを官民ともに我々は知るべきです。
これらの一部の話は、来週のセミナーでお話ししようと思います。
最近、転職の相談、人材採用の相談にのることが少なくありません。
通常の転職ならば、人材紹介会社などの本来の仕事でしょうが、FTAの造形があり、証明業務などに精通している方の紹介やそんな方を企業に紹介する事です。
FTAの関連業務に対する知識、能力は一般的な企業の中では余り認知されませんし、その能力が如何に優れていても、それだけで採用対象になることはあまりないのです。ですから、一般的な人材紹介会社で、そのような能力を必要とする会社を紹介することはほとんど見かけません。ニッチマーケットなのです。
翻って、FTA戦略的活用研究会。ここには、そういった知識、スキルを持った人が集まってきます。企業もFTAの原産地証明などに力を入れている会社も少なくありません。それ故に人材紹介の市場が自然と起こりうるのです。
私も何件か橋渡しをしました。(人材紹介業ではないので、紹介料はないのですが)またひとがいないかとの打診も受けています。
RCEPの高まりとともに、人の能力の認知と仕事としての受入が進めばいいなと考えています。
第65回FTA戦略的活用研究会 東京会場、無事に終了しました。
今回のテーマは、「第2回HSコード ワークショップ」です。 コロナの環境下ですが、会場参加のみとさせて頂きました。
参加希望者にまず、10問のHSコード特定問題をお送りします。 参加希望者はその問題に回答し、その解答用紙のコピーを参加証として受付に提出し、参加します。
講師は問題解説を進める際に解答用紙のコピーを基にして、参加者に解答とその根拠の説明を求めます。
かなり実践的な講座で、セミナーのように単に聞いていればよいというのではなく、参加者自身も時間をかけて解答する必要があります。大変に聞こえますが、このワークショップはとても評判がいいのです。
20名超の参加者がいらっしゃいました。今回の問題は前回に比べ難しかったのか、10問中6問が最高で複数名の方がいらっしゃいました。
トップ賞にシャンパンを用意しましたが、トップの方が多かったため、じゃんけんでの決着に。
この後、講評会を希望者と行い、意見交換をさせて頂きました。15名の参加を頂き、参加率がことのほか高かったです。
例えば、このような問題が出題されました。
問 次に掲げる物品のうち、有機化学品として関税率表第29類に属するものはどれか。(複数選択可)
1.エチルアルコール(単一なもの)
2.メチルアルコール(単一なもの)
3.メタン(単一なもの)
4.尿素(単一なもの)
5.核酸
次回のFTA戦略的活用研究会 東京会場は、4月15日(金)を予定しており、企業の事例発表とFTA運用上の課題を2月に引き続き行います。(かなりの量を積み残していましたので。)
Global Edge Forum無料セミナー開催(東京・大阪開催)のお知らせ
「今見えてきたRCEP利活用のポイントと検認リスク」
この度、セミナーを開催することとなりました。以下、ご案内です。
下記セミナー案内の書面はここからダウンロード出来ます。
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RCEPが発効して2か月超。運用における様々な課題が既に起こっています。また、既存FTAでも輸入国による検認がとても増えており、企業のコンプライアンスリスクが大変高まっております。
FTAのメリットは計り知れないものがあり、また、RCEPによって需要の高い中国や韓国とのFTA利用のニーズが高まっている一方で、検認数の増加は企業に取ってコンプライアンスリスクに直面せざるを得ない状況となっております。実際、私が主宰しております「FTA戦略的活用研究会」で寄せられた運用の課題は看過できないものであり、皆様ともシェアすべき情報であると思っております。
このタイミングで、表記のセミナーをトムソン・ロイター様を主催者に招き、Global Edge Forumの共催にて上記の課題に対するセミナーを行うことになりました。官庁や関連団体が行うセミナーとは一線を画して、より実践的なものとすると同時に、トムソン・ロイター様のONESOURCEによるFTA実務支援が問題をどう解決してくれるかをご説明頂き、システムを実際に複数台用意してご参加者に体験して頂く機会を設けさせて頂きました。
コロナは充分に収束した時節とは申し上げられません。充分に配慮した上で、セミナー会場を設けた上で会場でのセミナー視聴の機会を設けるとともに、Webでも視聴できるように致しました。ぜひ、こぞってご参加賜りますようよろしくお願い申し上げます。
記
テーマ:
「最新動向を踏まえたRCEP利用のポイント」
TSストラテジー株式会社 代表取締役 藤森 陽子
「RCEP運用上の課題と、検認リスク」
株式会社ロジスティック 代表取締役 嶋 正和
「トムソン・ロイターの提案するONESOURCE:実際に体験してみよう」
トムソン・ロイター株式会社
- ONESOURCE紹介
- ONESOURCEの「Touch & Feel」触って見よう
主催:
トムソン・ロイター株式会社 共催: Global Edge Forum
会場:
(東京会場)
日時:
2022年3月23日(水)14:00~17:00
場所:
東京有楽町: 東京国際フォーラム会議棟 G610
・東京都千代田区丸の内3丁目5−1
https://www.t-i-forum.co.jp/access/access/
(大阪会場)
日時:
2022年3月25日(金)14:00~17:00
場所:
大阪駅前 ナレッジキャピタルカンファレンスルームC04
・大阪府大阪市北区大深町3−1 北館内 グランフロント大阪 http://www.kc-space.jp/accessmap/
対象:
FTAで原産地証明を行う輸出者及び生産者の企業の方、官庁関連の方
・ 該当されない場合は、お断りする場合があります
定員:
各会場: 40名、 Web: 対象の方を受付けます
参加料:
無料
お申し込み:
ネットでから申込可能です。
定員になり次第、申込を締め切らせて頂きます。
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下記セミナー案内の書面はここからダウンロード出来ます。
最近の業務で多いのは、検認対応支援ですね。
以前は検認に対する準備としての業務依頼が多かったのですが、ここ最近は検認が来たのでどう対応したらいいかというのが増えました。
やはり検認が増えているようです。
第三者証明のもの、自己証明のもの、タイプはいろいろあります。担当者は精神的に疲労している場合が多い。
当然、検認を受けても大丈夫な証拠書類を作成しておけば全く問題が無い。その準備を先ずはすべきでしょう。
検認が来た場合も、個人が対応するのではなく、企業として対応しないといけないのは明らかなのですが、現実は個人対応で、担当者は困り果て、疲れ果て、場合によっては折れてしまいます。
また、過去の証明に対して検認は来ますから、検認が来てから相談されても打つ手は限られています。
これから、RCEPの利用で中国、韓国からの検認が増えるでしょう。
備えあれば憂いなしです。過去の証明を見返してみるのも大事です。
ロジスティックでは、無料の「FTA監査」を行っています。もし不安でしたら、一度受けてみてはどうでしょうか。
ご希望があれば、お問い合わせからどうぞ。