経営陣の関心がとても高いRCEP

いま、いくつかの企業のFTA監査をしています。

その際に経営陣の方とお話しすることが多いのですが、やはりん関心事はRCEPです。中国や韓国という大きなマーケットへのアクセスと、域内生産品を原産扱いできる累積の概念利用でサプライチェーンを再構築する可能性に関心がとても高いと感じています。

RCEPは、まだその内容が明確ではないですし、また、インドが抜ける可能性があることもあり、今後内容が明らかにならないと正確な話が出来ませんが、来年はRCEPで企業がバタバタしそうですね。

監査を受ける企業もRCEPの確実な対応をする必要があると感じ、その対策を打たねばとアクションを起しつつあります。

RCEPのゆくえ

RCEPは合意ができず、再協議となりました。

すべての案ができあがったのに、インドがちゃぶ台返しをしたせいです。

インドにとっては、中国以外協議参加国との間ではFTAがあるので、今回の話は中国とのFTAという側面も強くあります。

それにしてもこのタイミングでのちゃぶ台返しは、政治的ポーズでしょうかね。

・抵抗したんだよという国内向けの

2020年2月までを次の目標にしましたが、頑張ってほしいものです。

TPPの交渉を思い出します。

RCEPとインド

第37回FTA戦略的活用研究会でも話がありましたが、最終的な合意を迎えるのにどうやらやはりインドが障害になっているようです。

RCEPには中国も入っています。インドの一番の懸念は中国からの輸入が増え、輸入での赤字が拡大すること。かと言って、おいしいところだけを取ることは出来ません。

最近のインドの新聞では、即時撤廃率がインドで28%位。守りたいところですが、それは度の国も同じ事。特に中国はアメリカとの関係もあり、自由貿易の枠組はアジアで担保したいところです。

インドがネックで年内大筋合意が出来ない可能性もあり、前から言われていたことですが、「インドをRCEPから除外するのも仕方なし」という空気があるとのこと。

インド側も仲間はずれは嫌ですが、中国との貿易赤字も大きな問題。

そこで、ASEANや日本、韓国とのCEPAのアップグレードを画策しています。中国を除いて同等の成果が個別FTAで出れば、インドはRCEPに拘る必要がないので。

今後の交渉が楽しみです。

FTA戦略的活用研究会の第37回が昨日行われました

いよいよ4年目に突入したFTA戦略的活用研究会です。昨日は、東京国際フォーラムを出て3回目となり、日立ソリューションズさんの場所をお借りして品川で行いました。

参加は50名。最近15~20名くらい参加者増えましたね。

テーマは3つ

  • 日本関税協会からZeiRomを主体とした活用のご説明
  • 日立ソリューションズから、安全貿易管理ソリューションと、できたてのFTAワークフローマネジメントシステム
  • FTAに関するメンバー間情報交換

どれもとてもためになるお話しでした。

3つめの話では、財務省から日EUの検認の話と日米貿易協定の話を伺いました。

また、外務省からもRCEPの進捗を伺いました。

企業からもACFTAの運用上の問題点とその課題のシェア発表がありましたし。

とても有意義な研究会でした。

【コンサルタントの独り言】RCEPでは自己証明がやはり導入されそうだ

以下は、私の独り言。何の責任も持ちません。

毎日、FTA関連の情報を探してタイトルを弊社HPでアップしている。

その中にアジアの新聞がRCEPの原産地証明で自己証明が導入されるだろうとの情報が出ていた。ほぼ決定事項としての記事があった。

日本の省庁はすべてが決まるまで、口外しない。

ただ、日本以外から情報が出てくることもある。今回の自己証明の件もそうなのだろう。

RCEPでの自己証明はEU型か、TPP型か。どちらにしても、その対応策を今後考えていこう。

RCEPの行く末

RCEPが2018年での大筋合意を諦めました。

残念です。

インドが合意に抵抗したとのことで、メガFTAならではの力学が働いたわけです。

中途半端な合意なら更に1年かけて作り上げるのは是非そうして欲しいものです。

ただ、漂流するのだけは辞めて欲しい。

日本企業に取って、サプライチェーン上も大きな意味を持つRCEP。近年での一番大事なFTAだと思います。

2019年の早期の締結を望みます。

【日経新聞より】 RCEP、年内合意のハードル高く タイはTPPに関心 ASEAN、同床異夢の貿易交渉

【日経新聞より】 RCEP、年内合意のハードル高く タイはTPPに関心 ASEAN、同床異夢の貿易交渉

2018年4月27日

日本経済新聞

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO29825500V20C18A4FF8000/

16カ国での合意は大変と言うことがよく分かります。

2018年3月度のFTA戦略的研究会は、HSコード解説の講義とRCEPの原産地規則に関する討議です

2018年3月度のFTA戦略的研究会は、

  • HSコード解説の講義
    • 元日本関税協会の宮崎氏によるHSコードの考え方概要です
  • RCEPの原産地規則
    • RCEPの原産地規則に対して、メンバ-から協議したいことがあるということで、時間を設けます

を予定しています。

お忙しいとは存じますが、メンバーの方のご参加をお待ちしております。

アメリカ大統領選挙とTPP

アメリカの大統領選挙で、現在トランプ氏が有利です。

彼が大統領になればTPPはどうなるのか、皆さんは関心(憂慮?)があるかと思います。

TPPにアメリカへの無税での輸出の世界が広がる。ほんとその通りです。

それが、トランプ氏が大統領になることでどうなるか。いろいろなことが起こる可能性があると思います。

まず確実なことは、アメリカの要求で12カ国で署名されたTPPは再度協議にはならないということ。

ひょっとすると、レームダッグ状態ではありますが、トランプ氏の外交の危うさから彼の就任以前にアジアに対する布石となる議会承認を得られる可能性もあります。

ただ、どうなるかをいろいろ考えるのはよしましょう。

一番大事なのは、TPPであれ、ASEANとのEPAであれ、やらなければいけないこと、証明の証拠書類の準備することは変わらないということ。

トランプ氏の影響に一喜一憂するのではなく、TPP以外にも日EU、RCEPなどでも適用可能な原産地証明のプロセスをちゃんと確立することが何より大事です。

日EUは問題なく合意されるでしょう。TPPの結果を見てRCEPの協議のスピードは変わるかも知れませんが、たぶんやってくるでしょう。

それまでに、原産地証明の体制を確実にすることが、今現在も使えるアジアを中心としたFTAの活用においても大事なこととなります。