現在のお客様で、FTAのサプライヤ証明に対して、当方のアドバイスを汲み、迅速に対応している企業があります。
サプライヤ証明は、自社の証明品質の一部を他社に委ねてしまうもので、その企業が確からしい証明をしているかどうか正直測りかねる、厄介なものです。
納入される商品の品質は、検査することで確認できますが、サプライヤ証明は、その証明書を信じるか、証拠書類も提出させ、品質の自社管理におくかどうかという施策になりがちです。
ロジスティックとしては、以下の流れで対応しています。
- 自社商品の証明パターンを最初に整理する
- サプライヤ証明が必要でないような、またはできる限り少ないサプライヤ証明に出来ないかを考える
- 該当するサプライヤを絞る。サプライヤの経営陣に
- サプライヤ証明での原産地規則はCTCとし、VAを使わない
- 自社でサプライヤ証明の証拠書類を作成し、サプライヤにその妥当性を検証してもらう。サプライヤに手間をかけさせない(かけさせる方が証明品質が不確実となる)
- 問題なければ、証拠書類に捺印(サイン)をしてもらう
今のお客様はたまたま、サプライヤ協力会の会合があったため、上記の整理をした上で、
- 協力会の会長に事前にサプライヤ証明の必要性とそのアプローチ方法を説明し、納得を得る
- お客様の社長から、協力会でFTAに対する企業アプローチとサプライヤ証明に対する取り組み、協力の依頼をしてもらう
というプロセスを踏むことが出来ました。納得性を双方に作り出すことができ、サプライヤ証明の証明品質もまず問題なくなると思います。
FTAでの成功はやはり、経営者とサプライヤの理解が重要であることを再確認でき、うれしく思います。