本日は、大蔵省(財務省)税関OBのメンバーが月に1度集まる「大蔵金桜会」でお話をしてきました。
相変わらずの「メガFTAと完全自己証明」周りの話ですが、税関OBでいらっしゃるので、違う切り口でお話しをしました。
私の知り合いの方も多くご参加されており、全く始めてという印象はあまりありませんでした。
頂いた50分はあっという間に終わり、質問もたくさんしていただき、とても楽しい時間となりました。
やはり、もうじき発効のメガFTAは皆さんご関心がありますね。
世界で有利に戦うためのコツ
EU側が採決をとり、来年2月1日に日EU EPAが発行することとなりました。
いよいよメガFTA到来です。
各企業とも日EU EPAへの対処を苦労している様子です。
具体的な運用が明らかになって以内部分もあることもそうですが、業務量増大(原産判定だけではなく、想定される検認への対応準備)だけではなく、完全自己証明への企業としての対応が出来ていないことなど、社内での組織体制の準備不足がかなり明らかになってきました。
トップマネジメント層が課題を理解すれば、担当部署を決定することはそう難しくはないはずですが、ボトムアップで行っているから、
総論賛成:「FTAの責任部署を置くべき」
各論反対:「うちではないどこかがやるべき」
という答えのない議論を繰り返している企業が多くあります。
「日EU EPAを初期から使うのは諦める」という企業も出始めています。
経営陣が理解すればいいだけなのですが・・・
うちのFTA無料監査を使う手もありますよ。
・結果をマネジメントに報告することで、課題を認識してもらえる
第24回Global Edge Forum無料セミナー開催(名古屋開催)のお知らせ
【緊急開催】「メガFTAへの備え:最新情報に基づいて」
TPP11と日EU EPAの発効が目前に迫りました。協定の内容は従来のFTAとは違ったものとなり、また、TPPとEUの間でも差があります。EUとTPPでは原産地証明書が完全自己証明となります。その為の備えをする必要があります。
また、実際の原産地証明、原産地証明書発行に関する省庁からの情報もすべてが出きっている訳ではありません。現在の情報をまとめ、ご案内すると同時に、何を準備するべきかをお話しするセミナーを名古屋にて持つこととしました。特に、セミナーでは弊社が主宰する「FTA戦略的活用研究会」の11月度会合で得られた実運用での課題を交えたいと思っております。セミナーまでの日程が短く、ご迷惑をおかけしますが、ぜひご参加頂けますれば幸いです。
弊社ではメガFTAの理解とセミナーの理解を助けるための書籍を販売しております。
・ 戦略的FTA活用ハンドブック2018年度版
・ 日EU EPA 原産地規則・品目別規則・譲許表
・ TPP11 原産地規則・品目別規則
セミナーの際にお持ち頂けると内容がより分かるかと存じます。当日数に限りがございますが販売も致します。事前に予約頂いた方にはお取り置きもしております。
今回は申し訳ございませんが、YouTubeによるライブ配信はございません。
皆様のビジネスに必ずやお役に立つ内容と存じますので、ぜひお越し下さいませ。 また、会社の方にもぜひご案内くださいませ。
記
テーマ: 「メガFTAへの備え:最新情報に基づいて」
株式会社ロジスティック 代表取締役 嶋 正和
– TPP、日EU EPAで気をつけること
– 現在明らかになっている運用上の論点
– 課題となり始めた企業組織対応
FTAソリューション提案
– アイアイネットワーク株式会社(原産地証明システム)
– 株式会社日立ソリューションズ(メガFTA、新NAFTAのSCMに与える影響)
日時: 2018年12月06日(木)14:00~17:00
場所: TKP名駅桜通口カンファレンスセンター カンファレンスルーム4C
・愛知県名古屋市中村区名駅3-13-5名古屋ダイヤビル3号館
対象: FTAで原産地証明を行う輸出者及び生産者の企業の方
・ 該当されない場合は、お断りする場合があります
定員: 40名
参加料: 無料
お申し込み: ネットでから申込可能です。
または、セミナー案内状・参加申込書をFAXもしくは、pdfをメールにて頂戴できますれば幸いです。
定員になり次第、申込を締め切らせて頂きます。
本に関して: 詳細は、このサイトをご覧下さい。サイトから購入も出来ます。セミナーお申し込みの際に、書籍を予約されますと、当日現金との引き換えで書籍が購入できます。当日、サンプルをご覧頂いてご購入をされることも可能ですが、冊数に限りのあることをご了承下さい。
昨日、第27回戦略的活用研究会を行いました。
日EU EPAの実運用に関して、経済産業省の経済連携課の方がお越しいただき、2時間に渡り、概要説明とQ&Aを行いました。
流石のFTA研のメンバーです。
質問はするどい。
すでに税関のセミナーもあり、そちらとの内容比較をされる方も多く、特に原産の申告書はインボイス添付であることに時間が多く取られました。
インボイスに原産申告書を添付することは、それイコール輸入車が申告書を作成することになります。インボイスとの分離ができないとなると、一応生産者が申告書を作成することは実質的にできなくなります。その点で商社の方は当惑されていました。
また、1年有効の申告書も「同一産品」の定義により、使える環境が変わりそうです。同一バッチの場合は、同一産品でしょうが、品番が同じものを同一産品と言っていいかは曖昧で、現在の段階では、生産バッチが違えば、別途宣誓書を作った方が安心のようです。
協定文には「遡求」の記述がないため、遡求申請は無理なようです。もっとも、相手国の運用にもよるのではという意見もありました。
さまざまな質問が飛び出したセッションでした。今後、研究会としては、錯綜する情報、発効後のエビデンスを取りまとめ、メンバーの利便性に供して行きます。
この後には、パイオニアの方からの問いかけで、「アメリカで売っていた中国製産品の産地を変えた場合の、原産性を問われた場合の証明をいかにするか。」も意見が多くで、いい会合になりました。
新規メンバーも1社増えました。
北九州からの参加者で、一番遠くからの参加企業となりました。
当社の本に限ったことですが、最近、傾向が変わってきました。特に原産地規則で顕著です。
直近までは、発効間近のEU、TPPの単品購入がほとんどでしたが、複数買われるケースがかなり増えてきました。
使用している協定の分はリファレンスとして持っておき、協定文を確認するのに使うのだそうです。特に、協定間の違いは意識されるようになりました。
また、ハンドブックも、ご本人用1冊から、部門でそれぞれが学ぶ、若しくはFTAマニュアルとして部門ないし、サプライヤへの参考書として複数購入するケースが目立ち始めました。
当方が本来想定していた使われ方です。
・当方が売れてうれしいというのではなく、本来の使い方です。
ご理解頂けてうれしいです。