FTAにおける原産材料のみから完全に生産される産品(PE:Producted Entirely)での原産証明

顧客からの依頼で原産地証明の証拠書類を作成したところ、原産材料のみから完全に生産される産品(原産材料のみから完全に生産される産品( PE:Producted Entirely )での原産証明)での原産証明を利用しての証明となった商品がありました。

私としては工業品を扱うこともあり、CTCでの証明、必要に応じてVAの証明を利用していますが、PEでの証明は初めてでした。

材料は自社品と言うよりは他社からの仕入れ品であり、HSコードが完成品と変わらずだったので、サプライヤ証明を依頼。

材料が全て同一の会社からの購入だったので、サプライヤ証明をお願いする手間も余りかからず。

また、当社が進める方法でサプライヤ証明書をお願いしたために、証明での証拠書類の確かさ、お願いからサプライヤ証明書の受領までの迅速さは顧客の支援もあってとても早い者になりました。

日本商工会議所への申請でも一工夫しました。それ故に迅速な原産判定をいただくことが出来ました。

割と気持ちのいい原産地証明ですね。「気持ちのいい」というのもいい方がおかしいですが。

原産地証明をスムーズに取得するには

本日、仕事を頂戴している会社の商品で、日本商工会議所に判定の申請をしていたものが軒並み判定が下りてほっとしています。

日本商工会議所の方も「人」です。

初めて見る証拠書類で初めて見る商品を理解し、その構造を理解し、判定基準に合致しているかどうかを理解する必要があります。

そういう方が分かるような書類にする必要があるのですが、なかなか簡単にできないことなのでしょう。

もう少し第三者の目で自己の証明がどう見えるかを検討して見てください。

スムーズに判定が下りるようになります。

簡単な商品の原産地証明は意外と難しい

簡単な商品の原産地証明は意外と厄介です。

特に部分品の証明の場合、部分品の部分品は基本的にHSコードが同じです。

CTCが使えません。

そうなると余り使いたくないVAを使わざるを得ません。

部分品ですから、それほどのマージンを取れていない場合、VAでも証明ができない。

そうなると材料である部分品の部分品を作っている企業にサプライヤ証明をお願いしなければならなくなります。

その企業がFTA(EPA)に知識があればいいのですが、そうではないケースが多いため時間と手間がかかります。

昨日、そのような場面に遭遇しました。

対策は考えていました。

顧客の甚大なる支援もあり、なんとお願いした当日に証明内容の確実な「サプライヤ証明」を捺印付きで取得できました。

そのついでに、原産判定を日本商工会議所に依頼。

なんとスムーズだったことか。

FTA戦略的活用研究会 東京は第95回を迎え、とてもよい盛り上がりでした

FTA戦略的活用研究会の東京は第95回を9月20日に行いました。

インドネシアの改定議定書の話が最初にあり、その後に商社の長瀬ビジネスエキスパートさんから最近のFTA対応に関するプレゼンテーションがありました。

これ以外に、今後のFTA戦略的活用研究会では企業の情報交換を中心にしたいという運営側と企業との意見交換を設けようと思いましたが、長瀬さんの方からその提案をプレゼンテーション内で受け、話をするまでもないかなという雰囲気になりました。

懇親会も行い、とても良い会でした。

第23回 FTA戦略的活用研究会 大阪会場

第23回のFTA戦略的活用研究会 大阪会場は9月6日(金)に行いました。
 ・ 開催が台風の影響で1週間伸びての開催です
 ・それでも参加者は16名。懇親会も12名と盛況でした

大阪会場は、企業からの問題点の投げかけをもらい、メンバーどうして協議することになりました。

今回の担当は、タイガースポリマーさん。

特に、HSコードの実運用上の問題が多いということで、4つの問題点を提起。参加者も積極的に討議に参加し、各社の経験などを出し合い、大変活発な討議となりました。

例えば、現地からのHSコード変更リクエストにどうするか、同じ国の税関で二つの違うHSコードを要求されたとか。

参加者全員が発言し、討議に加わったのがなによりうれしい。

今回、HSコードの内容が豊富だったので、次回は、オムロンさんからHSコード付番の体制のお話しをして頂くこととなりました。

研究会風景
活気のある懇親会