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株式会社ロジスティックは、企業のサプライチェーンを効率化するプロフェッショナル企業です

FTA/EPA/TPP

自由貿易協定/経済連携協定/太平洋経済連携協定

企業の活用事例

企業の活用事例はなかなか表に出てきません。その中で私どもが把握したり、支援したりした事例をご紹介しましょう。

企業のFTA/EPAの活用事例が表に出てこない理由に2つあるかと思います。

1 FTA/EPAの活用により下がったコストを取引先から値下げ要求の理由にされる
 ・知れてしまうのが怖いわけです。
 ・特に自動車部品メーカーによく見受けられます

2 企業の活用が、担当者の努力によるものが大半で、企業の戦略的活用であることが少ない
 ・企業における活用事例の共有化がなされていない

企業事例は、自社がどう使うかの参考になります。

私どもが把握していたり、活用支援をさせて頂いた事例をご紹介しましょう。

企業のFTA/EPA活用事例

アクティブに活用する自動車メーカー
 
自動車産業は、FTA/EPAの活用を積極的に行っています。
 
おおざっぱな傾向でしかありませんが、個別モデルごとや担当エリアでの利用という、担当者レベルの活用に終始するのが日本企業に多いのに対して、活用を組織戦で行っているのが韓国などの海外企業という図式がありそうです。
 
また、世界中のFTA/EPAを把握して、グローバルSCMの改革に利用しているケースも多くあります。
 
(トヨタ)
トヨタはレクサスブランドで、タイ向けのFTA/EPAの活用を行いました。
タイでの関税を削減し、その削減部分をタイでの販売価格に反映させることで、顧客に還元しています。
 ・高級車で値段が少し下がることで購買が増えるかというと疑問もあります
 
韓国市場はトヨタが昨今力を入れている市場だと思いますが、そこで、トヨタは日本から車両を供給するのではなく、FTAを結んだアメリカからの供給に切り替えています。例えば、カムリやシエナ。関税が下がり、価格が韓国で競合するヒュンダイのソナタに近づいたことで、韓国市場での競争が激化しています。ちなみに、カムリは韓国市場でのカー・オブ・ザ・イヤーを獲得しました。また、2014年には日本からではなく中国からハイブリッドカーを投入する予定です。これも中韓FTAをにらんでいると考えられます。
 
アジアのFTA活用も行っています。オーストラリア向けのハイエースという車は従来は日本から輸出していましたが、ASEANとオーストラリアとの間にFTAが発効したことから、タイのハイエース生産を積み増し、オーストラリアへ輸出することになっています。タイはトヨタの東南アジアの生産拠点であり、こういった海外間の商品供給はますます増えてくるでしょうし、その際にはFTAを大いに活用するものと思われます。
 
 
(日産)
日産は昔からFTA/EPAを積極的に使っています。
 
現在、ルノーとの密な関係があることが事の理由です。EUに本社のあるルノーにとって、FTA/EPAの活用はあたりまえのことであり、活用しないことの意味がないとのこと。
 
財務部主導で活用を進めるあたりは、使うようにすることを前提とする仕組み作りとしてはおもしろいと思われます。予算を組まれる際に、活用を前提とした予算化ができるわけで、担当部署は予算達成のためにやらざるを得ない訳です。
 
その他の企業でうまくいかないケースに多いのが、海外物流だからということで物流部に任せる場合です。関税に明るいわけでもなく、かつ、特定原産地証明に必要な情報へのアクセス権も必ずしも十分でもないのに、貿易ということで担当となるからです。
 
 
(いすゞ)
メキシコはFTAでは重要な国になっています。NAFTAとして北米のFTAの構成国ですし、また、中南米とのFTAも多く締結しています。
 
いすゞは、このネットワークを利用。CKDパーツをメキシコへ輸出し、そこからアメリカ大陸への輸出を図っています。
 
また、タイの生産ではピックアップを生産し、それをペルーとのFTAを活用して中南米に輸出。
 
 
(ヒュンダイ)
韓国のヒュンダイは、EUと韓国とのFTAが発効するとインド生産の仕向地を変更しました。
 
EU向けに輸出していたものを他の工場に振り向け、それにより浮いた生産能力を成長するインド市場向けに割り当てています。
 
また、アメリカとのFTAも締結してから、韓国で生産設備増強を10年間凍結していたものを、韓国からでも採算が合うと判断し、再開しています。
 
FTAが企業のグローバルSCMに大きな影響を与える格好の例と言えます。
 
 
自動車部品メーカー
 
(日本精工)
日本精工は、メキシコに生産拠点を持つ自動車メーカーの生産拡大への対応、そして、アメリカ、カナダ、メキシコのNAFTAにおける自動車市場の成長が見込める為に、メキシコに生産子会社を設立。
 
これにより市場対応力強化を果たしています。
 
メキシコへの対応は他の会社も多く行っています。
 
 
繊維・化学メーカー
 
繊維は、日本に輸入する際にも関税のかかる産業です。逆に言えば、FTA/EPAにより輸入での関税メリットのある産業と言えます。
 
それ故に、繊維産業はFTA/EPAの活用を初期の時代から積極的に行っています。
 
(東レ)
東レは労務費の安いベトナムでの縫製でユーザーとタイアップしてコスト削減に取り組みました。その際に、中国や韓国の素材ではFTA/EPAの原産地規則を満たさず、場合によっては日本からの素材供給によりFTA/EPAが活用でき、コスト競争力がついたものもあるそうです。
 
日本とASEANとのFTAであるAJCEPのスキームを活用することで、タイ、マレーシア、インドネシアの素材競争力を最大活用、そしてCLMV(カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)の低廉な縫製コストと相まって、グローバルレベルでの競争力を強化しています。
 
また、東レは炭素繊維でも有名ですが、その炭素繊維の工場をFTAのネットワークが充実している韓国の慶尚北道亀尾に新設し、韓国国内意外に中国やアジア市場への輸出拡大を図っています。
 
 
(旭化成)
FTAネットワークのある韓国に200億円を投じて、家電や自動車に使うアクリル系の樹脂原料工場を建設。この拠点が同原料では世界最大の生産拠点になります。輸出に適した韓国をこの原料の中核拠点と位置づけて、海外輸出を図っています。
 
 
重工業メーカー
 
(東芝)
東芝は、石炭火力発電所向けの蒸気タービン工場をインドで稼働させました。
 
当面は電力が不足するインド国内向けですが、将来は生産能力を増強させた上で、インドとFTAのあるASEAN地域やGCC等へ輸出をする予定です。
 
 
(重工業メーカーA社)
大手重工業メーカーのA社は、さすがに世界的にも有名なだけあって、部門部門ではFTA/EPAの活用を行っていました。
 
それを企業全体の取り組みにするために、推進部門を設置。その立ち上げに当社に協力依頼をされてきました。
 
まずは、イントラネット向けのFTA/EPA活用マニュアルを作成。マニュアルは実務担当者向けだけではだめで、経営陣・管理者向けのサプライチェーンとFTAの戦略活用、そして、コンプライアンス用の3種類のマニュアルを作成し、それを各事業部を訪問して啓発活動を行いました。
 
これだけの先端企業でもFTA/EPAそしてそこから発生するグローバルSCMの必要性に対する認識は低く、かなりの時間を必要としました。
 
それにより、企業内での認識は高まり、この企業も又活用における先端企業となっています。
 
 
機械メーカー
 
(機械メーカーP社)
当社のお客様である機械メーカーP社は、当社のFTA/EPA活用セミナーに来られ、相談されました。
 
実際に当社が提案する「FTAマトリクス」を作成し、工場のある輸出国と輸入国の関税他をチェックしたところ、自社の商品供給体制に関税面などでかなりの高コストを払っていることがわかりました。
 
そこで、需要国別にFTAマトリクスを確認して、供給国を変更。サプライチェーンの変更を行いました。
 
また、FTA/EPAの活用ができていない生産国→輸入国に対しては、活用を実施。それを当社がお手伝いしました。
 
また、自社で継続的にFTA/EPAの活用ができるように当社にマニュアル作成を依頼。個人ではなく企業としての活用を進めています。
 
 
(機械メーカーQ社)
世界をリードする機械メーカーQ社は、FTA/EPAの活用では当時あまり進んでいませんでした。
 
円高の折、その世界トップの座を低価格で競争を掛けてくる他国競争企業に脅かされました。
 
コスト削減はあらゆる領域で行っていたため、これしかないということで当社にFTA/EPAの活用の相談に来られました。
 
当社の支援は、当初は関税削減の目的だけでしたが、生産地の変更などのサプライチェーン変更やパーツの供給のあり方、また違う商品の活用などに広げられ、この領域でのFTA/EPAの活用もトップクラスになっています。
 
 
(機械メーカーR社)
機械メーカーR社は、いわゆる中小企業に属します。
 
中小企業でもFTA/EPAの活用は不可欠なものになっており、機械の輸出(特に建機メーカーのメンテナンス用の設備)において活用しないと、関税を1,000万円払うことになるため、急遽当社に相談がありました。
 
中小企業にとってはこの関税の金額は全く無視できないものですが、その一方でFTA/EPAの活用の専門家が会社にいるはずもありません。
 
当社が特定原産地証明を取得するお手伝いをして、使えるようになりました。
 
活用事例とはいいにくいかもしれませんが、こういった企業様が多くいらっしゃいます。
 
(ヤマザキマザック)
ヤマザキマザックは、欧米アジアにある海外工場を使って最適生産に取り組んでいます。
 
アメリカと韓国のFTAの発効により、アメリカの工場を韓国向けの供給拠点として活用するなど、FTA/EPAを活用しての柔軟な供給体制を敷いています。
 
 
機械部品メーカー
 
(機械部品メーカーW社)
機械部品メーカーW社は、世界でナンバーワンの有名な企業です。
 
そのW社がFTA/EPAの活用をし始めるきっかけは、中南米の顧客からの活用依頼。
 
FTA/EPAのメリットは基本的に輸入者側にありますし、またお客から活用のリクエストを言われると断れません。
 
どうやればいいかわからないW社は当社に相談。アイテム数が多いので、効率的な取得プロセスを構築しました。
 
特に、情報システム部門を巻き込み、商品データベースとその商品のFTA/EPA取得情報をリンク。いつ特定原産地証明を取得したかなど人に聞かなくてもわかる仕組みになり、他の人が使いやすい仕組みにしました。
 
当初は受け身利用のW社でしたが、その関税削減メリットを自社にも得られるように仕組みを作り、それ故にアジア他の領域に適用を広げています。
 
 
飲食チェーン
 
(飲食チェーンX社)
当社のお客様である飲食チェーンX社は、アジア地域に新しい成長の機会を得ようと出店を行い始めました。
 
飲食は材料の現地調達は必須のこととなりますが、日本式の食事を出す場合、味の決め手である加工調味料やたれといったものは、味の観点からどうしても日本からの供給となります。
 
そうなると材料費が高くなり、どうしても顧客への価格が高くなってしまい、市場を拡大できないというジレンマがあります。
 
A社は当社に相談され、FTA/EPAの活用を進められました。加工食品で困るのは特定原産地証明の基準が高いこと。また、それに加えて東洋系の食材のHSコードはHSコード事態が欧米商品に偏っているせいか、とてもおおざっぱで、関税番号変更基準の適応が難しいこと。
 
例えば、醤油。醤油とラーメンのたれはHSコード上分類がほとんど違いません。そうなると証明方法は違ったアプローチをしなくてはならない。かなり大変でした。
 
 
業界ぐるみで輸出を推進した花き
 
(財団法人日本花普及センター)
日本の切り花は、輸出においても競争力があります。
 
その輸出でFTA/EPAを積極的に活用しようとしたのが、この財団法人日本花普及センターです。
 
失礼な言い方ですが、花きを扱われている方で輸出貿易が得意な方が多いわけではありません。
 
それ故に、利用を業界全体で推進することを行うために、マニュアルを作成。そのマニュアルがまた秀逸なものになっています。